2013年に第1巻が刊行され、物語が幕を開けたライトノベル「ダンジョンに出会いを求めるのは間違っているだろうか」。そのインパクトのあるタイトルからは少し想像しづらい剣と魔法の王道ファンタジーが展開される本作は、本編のみならず外伝までもがアニメ化を果たし、多くの支持を集めている。コミックナタリーではTVアニメ第2期の放送に合わせ、そんな「ダンまち」の連載企画を実施。シリーズの歩みを追う年表を皮切りに、原作者の大森藤ノやTVアニメのキャストへのインタビューなど、複数のコンテンツを展開していく。
2013年1月
小説「ダンジョンに出会いを求めるのは間違っているだろうか」刊行
迷宮都市オラリオは「ダンジョン」と通称される壮大な地下迷宮を中心に栄える巨大都市。かわいい女の子とのロマンス、輝かしい栄誉を求めてこの地にやってきた主人公ベル・クラネルは、構成員ゼロの「ファミリア」の小さな女神・ヘスティアとの運命の出会いを経て、憧れの女性冒険者アイズ・ヴァレンシュタインに釣り合う実力をつけるために奮闘していく。この1冊から、“少年が歩み、女神が記す眷族の物語(ファミリア・ミィス)”がスタートした。
- 第4回GA文庫大賞の大賞を受賞した「ファミリア・ミィス」を改題して書籍化した大森藤ノのデビュー作。選評でも「壮大な世界観、魅力溢れるキャラクター、ストーリー構成など、どれもが秀逸であり、まさにGA文庫大賞の名に恥じない作品です」と絶賛された。
- ダンジョン探索、経験値、レベルアップなどファンタジーRPGのような世界観とラブコメの要素で人気を集め、2018年10月にはシリーズ累計1000万部を突破した。
2014年1月
小説「ダンジョンに出会いを求めるのは間違っているだろうか外伝 ソード・オラトリア」刊行
担当編集も強すぎて扱いに困ったという逸話を持つ、最強のヒロインであるアイズ・ヴァレンシュタインを主人公に据えたスピンオフ作品。ベルとの出会いがアイズの視点で描かれるなど、「ダンまち」本編とストーリーが交差する。また、スピンオフながら本編では語られていないアイズの出自など、シリーズ全体の物語を知るうえで重要な謎にも迫っていく。
- アイズだけでなく、彼女の所属する「ロキ・ファミリア」を深く知ることができる1冊。狼人、ドワーフ、エルフなど多種多様な種族が混在するファミリアのダンジョン深層への冒険を通して、ファンタジーテイストの「ダンまち」の世界観をより感じることができる。
2014年11月
2015年4月
TVアニメ「ダンジョンに出会いを求めるのは間違っているだろうか」1期放送
原作小説第5巻までのストーリーを全13話でアニメ化。ベル役を松岡禎丞、ヘスティア役を水瀬いのり、アイズ役を大西沙織が務めた。また原作者・大森の完全監修のオリジナルストーリーとして、ヘスティアたちの水着姿を楽しめるOVA1話も製作された。
- 原作イラストを務めるヤスダスズヒトが生み出した、ヘスティアの乳房の下を通る通称「例の紐」のデザインが話題に。海外の大手メディアでも取り上げられるなど、作品の人気に火をつけた。
- 同年3月にはアニメの放送に先がけて、Webラジオ「TVアニメ『ダンまち』ラジオに松岡との出会いを求めるのは間違っているだろうか」がスタート。水瀬いのりと大西沙織がパーソナリティを務め、“パネ岡さん”こと松岡禎丞の後ろ姿がプリントされたパネルが番組名物となり、ラジオCDが3作リリースされるなど人気を博した。
2017年3月
2017年4月
TVアニメ「ダンジョンに出会いを求めるのは間違っているだろうか外伝 ソード・オラトリア」放送
外伝小説第4巻までのストーリーを全12話でアニメ化。アイズ役を本編から引き続き大西沙織、アイズを慕うエルフの魔導士レフィーヤ・ウィリディス役を木村珠莉が演じた。本編ではその強さからか若干出番が少ないアイズの活躍を堪能できる1作。「ロキ・ファミリア」の強さも相まって、より強い敵との激しい戦闘が描かれる。
- アニメの放送に合わせ、レフィーヤ役の木村珠莉とティオネ・ヒリュテ役の高橋未奈美がパーソナリティを務めるWebラジオ「『ソード・オラトリア』~魔導士とアマゾネス~」が全16回にわたり配信された。
2017年6月
アプリゲーム「ダンジョンに出会いを求めるのは間違っているだろうか メモリア・フレーゼ」リリース
原作小説の物語に加え、原作・大森藤ノ完全監修のオリジナルシナリオなど、小説に換算すると5000ページ超にも及ぶストーリーを展開。キャラクターのセリフは声優陣の総ワード7万超のフルボイスで彩られ、原作の中にもたびたび登場する英雄譚「アルゴノゥト」など、「ダンまち」の世界観に迫る物語までがゲームだけで楽しめる。
- 2019年6月には、ベル役の松岡禎丞が提供した1万175ワードが、「一人の声優によりモバイルゲームに提供されたセリフの最多数」としてギネス世界記録に認定された(参照:「ダンまち」アプリとアニメの合同イベントで松岡禎丞がまさかのギネス認定)。
- 公式YouTubeチャンネルでは、「ダンまち情報局オラジオZ」「水瀬いのりと大西沙織のPick Up Girls!」の2番組を配信。「ダンまち情報局オラジオZ」はゲームの新情報を中心とした内容なのに対し、「水瀬いのりと大西沙織のPick Up Girls!」は「ピクガ」の名前で親しまれ、料理やバルーンアートに挑戦するなど自由な内容の番組となっている。
2019年2月
映画「劇場版 ダンジョンに出会いを求めるのは間違っているだろうか -オリオンの矢-」公開
「ダンまち」シリーズ初の劇場版。完全オリジナルストーリーの本作では、原作者の大森藤ノが自ら脚本を務め、坂本真綾演じる新キャラクター・アルテミスをヒロインにした物語が展開された。公開時には、大森の書き下ろし小説2冊を入場者特典として配布。劇場版を補完する形のストーリーが描かれている。
2019年7月
TVアニメ「ダンジョンに出会いを求めるのは間違っているだろうかⅡ」放送
アニメ第1期より4年ぶりの続編。原作小説第6巻以降の物語が展開される。第2期からは新キャラクターとして、逢坂良太演じるアポロン、KENN演じるヒュアキントス、千菅春香演じる春姫などが登場し、ベルの新たなる冒険が始まる。
2019年8月16日更新