雑誌のタイトルはダサいくらいがちょうどいい

──遠藤先生はコミックジーンという誌名を最初に聞かれたとき、どう思われました？

遠藤　「あ、中二だ♡」って（笑）。こんないい年したおっさんたちが、まだ中二飼ってるんだ、って。

土方　いや、もう編集会議がほんとに楽しかったんですよ。どうやって自分たちの中二を出していくか。

遠藤　コミック雑誌のタイトルって、ちょっとダサイくらいがいいんですよね。

──キャッチコピーもすごいですよね。「覚醒（めざ）めよ感動遺伝子（ジーーーン）！」って。もう、このコピーに中二要素が3つくらい入ってます。

遠藤　「覚醒」と書いて「めざめよ」と読むとか、「ジーン」のこの伸ばす棒の長さとか。うわあああああもう……。

──その叫びたくなる感じが中二（笑）。あの、もしかして「感動」と「ジーン」をかけてるんですか？

土方　それはまあ後付けですけどね。ダジャレです。

遠藤　でもそのダジャレ感がかっこよくなくていいと思います。

土方　感動遺伝子ってダサい？（笑）

遠藤　そのダサい、アチャー感がいいんですよ！

土方　「超創刊」の「超」ってつけるところとかね。でもこの「超創刊」って割と好評で、同人誌イベントにポスターを貼ってたら、読者さんも「あ、超創刊の雑誌だ」みたいな感じで口にしてくれてたんですよ。

遠藤　ちょっと恥ずかしいくらいの単語って、なんとなく使ってみたくなっちゃいますもんね。

友達と共有して読めるマンガ雑誌に

土方　口にしたがるというか。そういう口伝いって大事だなと思っていて。みんなで口にして楽しい感じ。ジーンは、みんなで楽しむ雑誌にしていきたいんです。だから、読者プレゼントも2人とか3人で応募できる仕組みも作ったんですよ。

──えっ！ それ面白いですね。画期的な企画です。

土方　3人で応募すると、よりいいものが当たるというシステムです。1人で買って楽しむマンガっていうのもいいんですけど、やっぱり友達と共有してもらいたい。

遠藤　中学高校だったら、マンガの回し読みとかしますもんね。

土方　あと値段も、中学生がおこづかいの中からがんばって出せる値段っていうことで、490円。アンダーワンコインで買えるという。

──月刊誌にしては、ものすごく安いですよね。

土方　メジャー誌以外で言えば、もう最安値ですね。

遠藤　10円ずつ上げていったりしないんですか？ 忍者がジャンプ力を鍛えるように、ちょっとずつ、ちょっとずつ……。

土方　しませんよ！（笑）特別定価とかではなく、基本的にはずっとこの値段です。お得になるように、付録もいろいろと付けて。

──ボツになった付録の案とかありますか？

土方　いっぱいありますよ。剣をつけようっていう案もありました。

──剣!? 中二っぽいですね！

土方　ペーパーナイフ型の剣。まあでも作るの大変だし危ないしでボツになりましたけど。

遠藤　「BRAVE」剣だ（笑）。

土方　いくらかかるんだっていう。いつか作りたいですけどね（笑）。