ぱーてぃーちゃん信子に教わるBLの楽しみ方。コミックシーモアで初心者向けに厳選した5作品、すがちゃん&きょんちぃはどう読んだ?

2023年にブレイク、バラエティ番組で活躍中のトリオ芸人・ぱーてぃーちゃんの信子は大のBL好き。YouTubeチャンネルでは、すがちゃん最高No.1と金子きょんちぃにBLを教える動画も上がっているなどメンバー公認でもある。そんな信子がコミックシーモアで配信されているBL作品から「これはぜひ読んでほしい!」5作品をピックアップ。信子がオススメした理由に迫るとともに、BL初心者のすがちゃんときょんちぃに読んでもらい、各作品に対してどのような感想を抱いたのか率直に語ってもらった。

取材・文 / 阿部裕華撮影 / 前田立

信子オススメBLはこの5作品!

「自惚れミイラとり」作者:中川カネ子

「自惚れミイラとり」
作者:中川カネ子

ずっとモテてきた北園陽久。ところが、とてつもなく容姿端麗な美少年・勇生いおが現れ、彼女も女友達もみんな陽久のもとから離れてしまう。勇生に腹を立てていた陽久だが、ある出来事を機にすっかり彼から懐かれる羽目に。中学以降も、高校、大学、会社と、現在に至るまで勇生は忠犬のように陽久にだけを慕い、熱い眼差しを向けてきた。陽久はこの10年間、勇生からの好意に慢心していたが……。「電子コミック大賞2022 BL部門」の受賞作だ。

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「体感予報」作者:鯛野ニッケ

「体感予報」作者:鯛野ニッケ

「体感予報」
作者:鯛野ニッケ

崖っぷちエロマンガ家のようは、イケメン気象予報士・瀬ヶ崎と同居している。知的な雰囲気と物腰の柔らかさ、柔和な微笑みで大人気の瀬ヶ崎だが、家ではとんでもない大暴君。葉は彼のために日々、料理や掃除をさせられている。それも、衣食住を提供してもらう代わりに、“瀬ヶ崎の言うことを全部聞く”と学生時代に約束してしまったからで……。「BL AWARD2023」BESTコミック1位、「電子コミック大賞2023」BL部門の受賞作。2023年には樋口幸平と増子敦貴(GENIC)のダブル主演でTVドラマ化された。

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「アンタは俺のオメガだろ」作者:猫野まりこ

「アンタは俺のオメガだろ」作者:猫野まりこ

「アンタは俺のオメガだろ」
作者:猫野まりこ

男女とは別に、アルファ、ベータ、オメガという3つの性別がある世界で展開されるオメガバース。容姿端麗で頭脳明晰な氷室は、絵に描いたような上等種のアルファだ。そんな氷室は過去に起こったオメガとのトラブルから、「第二性の本能に振り回されたくない」「今後一切オメガとは関わりたくない」と強く思っていた。そんな彼の前に、どうしようもなく本能を掻き立ててくる教師の伊月が現れる。このままではいけないと伊月から距離を置こうとするが、本人を前にすると理性が働かず……。気持ちのすれ違いや、さまざまな試練を乗り越えていく“運命の番”の2人が描かれる。

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「Doctorぼくは恋する犬 ~Dom/Subユニバース~」作者:九尾かや

「Doctorぼくは恋する犬 ~Dom/Subユニバース~」作者:九尾かや

「Doctorぼくは恋する犬 ~Dom/Subユニバース~」
作者:九尾かや

支配する者・Dom(Dominant)、服従する者・Sub(Submissive)が存在する世界。Subの会社員・南本は、思春期の頃に初めて体験した支配が忘れられない。その相手は、養護教諭の教育実習で赴任してきていたあららぎ。当時の記憶を引きずったままパートナーを作らないでいたところ、医師となった蘭に再会する。SS級のDomであり、思い続けた蘭を前に、南本は己の淫らな欲望のすべてを解放。蘭もそんな南本のことを大切に思うが、彼に言えない秘密を抱えていて……。

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「舌先から恋」作者:百瀬あん

「舌先から恋」作者:百瀬あん

「舌先から恋」
作者:百瀬あん

捕食者のフォークと、被食者のケーキ。フォークには味覚がなく、ケーキの体液にしか味を感じない。その味はとても甘美で、欲求に抗えず犯罪を犯してしまうフォークもいるほど。そのため犯罪者予備軍と言われることも多く、学校の人気者・達成たつなりも自身がフォークであることを隠していた。そんなある日、達成は優等生の図書委員・稔世なるせを事故から助けた際、彼がケーキであることに気づく。お礼になんでもすると稔世に言われ、稔世は彼と秘密の関係を始める。

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少女マンガの雰囲気に近くて読みやすい

──信子さんはいつからBL作品に興味を持たれたんですか?

信子 初めてBLを知ったのが中学生のときですね。ハダさんという人が、この世界を教えてくれました。ハダさん、ありがとう……。

すがちゃん最高No.1(以下、すがちゃん) 誰だよ(笑)。

信子 あはは! そのときは、マンガじゃなくてBLアニメを教えてもらったんです。BLアニメで男の人が悶えている姿を見たり声を聞いたりして、ビビッときてしまって……。そこからBLの世界へ足を踏み入れました。BLが好きすぎて、この世界を広めたいと思っています!

すがちゃん 今ほどBLが盛り上がっていなかったときから、「BLを広めたい」って言っていたよね。

信子 そうなの! 本当にBLが好きだから!

信子

信子

──そんな信子さんがオススメした5作品から、BL初心者のすがちゃんさんときょんちぃさんが最初に読んだ作品をお伺いしてもいいですか? というのも、オメガバースやDom/Subユニバースなど特殊設定の作品が半数を占めていたので、どの作品から読まれたのか気になりました。

すがちゃん 最初に読んだのは「自惚れミイラとり」ですね。

信子 2人にオススメするとき、読んでほしい順番をちゃんと伝えたんですよ。

すがちゃん 「この順番で読んで」と言われてシンプルな設定や関係性の作品から読み進めていたので、“なんとかバース”の話も「なるほど」と思えましたね。

──確かに、「自惚れミイラとり」は王道のオフィスラブコメディなので、BL初心者にも読みやすいですよね。

すがちゃん BLなんですけど、作品の雰囲気が少女マンガに近い感じがしました。ストーリー、キャラクター、先輩後輩の関係性がシンプルに魅力的。すごく読みやすかった。

金子きょんちぃ(以下、きょんちぃ) 私も面白いと思った。

すがちゃん 読みやすかったけど、今回の5作品の中で意外と一番性描写の濡れ感が激しくなかった?

信子 「自惚れミイラとり」はインタビューに関係なくプライベートで買っていて好きな作品だったんだけど、今回のテーマは初心者向けということもあって、ストーリー特化の作品をオススメしようと思ったのね。それプラス、性別は男性だけど見た目は中性的な受けのキャラクターが登場する作品を選んだのよ。普段からBLを読んでいない人からすると、そのほうが性描写がすんなり入ってきやすいと思って。

すがちゃん だから、少女マンガっぽさを感じたのかもな。

──キャラクターが魅力的とのことですが、特に印象に残っているキャラクターはいらっしゃいますか?

きょんちぃ 中盤から登場する関西弁の新入社員(雨宮笑斗)、あいつ好きだよ。

信子 好きそう(笑)。うちは登場人物全員好きなんだよね。特に先輩(北園陽久)が好き。もともと女たらしなのに、かわいがっていた後輩(茅根勇生)が自分のことを好きかもと意識し始めたら、一途に思ってくれるところがかわいい。うち、自分のことを好きな人がめっちゃ好きだから、こうやって愛情表現してくれる人、大好き。

「自惚れミイラとり」より。勇生に“好き”の気持ちを自覚させようと思い立った陽久。営業部から勇生のいる総務部に毎日のようにやってきて、周りには「ヒマなの?」とまで言われてしまう。©︎ 中川カネ子/ソルマーレ編集部

「自惚れミイラとり」より。勇生に“好き”の気持ちを自覚させようと思い立った陽久。営業部から勇生のいる総務部に毎日のようにやってきて、周りには「ヒマなの?」とまで言われてしまう。©︎ 中川カネ子/ソルマーレ編集部

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すがちゃん お互いに恋心を自覚してからの先輩、すごかったもんな……。好き好き言ってさ。

きょんちぃ 私は、あんなに犬系だった後輩が最後に私が好きな関西弁男を殴るシーンがよかった。あれはカッコいい。普段はかわいい人が男を出してくるのってけっこう好き。「がんばったねえ」って思った(笑)。褒めてあげたくなっちゃう。

信子 あのシーン、めっちゃカッコよかったもんね!

金子きょんちぃ

金子きょんちぃ

言葉足らずな2人に女性はすごく共感できる

──「自惚れミイラとり」を最初に紹介したということは、次に選んだのはもう1つ特殊設定がない「体感予報」でしょうか。

信子 そうです! これは言いたいことがあっても言わないカップルの話というのがリアルで共感できそうかなと思って入れました。あとは、気象予報士(瀬ヶ崎瑞貴)とマンガ家(棚田葉)の恋を描いたBL作品をこれまで読んだことがなかったから、「め!(珍しい)」と思ったのもあります。ストーリーや設定はリアルなのに、職業的には非現実的だから面白いなって。

すがちゃん 確かにどっちも特殊な職業だ。特殊な職業同士の恋愛って、男女だと突飛だなと思うのに、BLだと気にならないよな。

信子 そうなんだよ。そもそもBLの世界観が突飛だからこそ、受け入れやすいというのもあるかもね。

──「体感予報」は読まれてみて、いかがでしたか?

きょんちぃ あるあるな感じで、いいよね。気象予報士はカッコいいし、マンガ家はかわいい。

すがちゃん 俺は今回の5作品の中だと、「体感予報」が一番キャラクターの理解ができなかったな……。作中にもそんなセリフがあったけど、言葉が足らなすぎる。気象予報士のほうは特に!

瀬ヶ崎のリクエストに応えてカレーを作っていたら、カレーの具にダメ出しされる葉。理不尽なことで文句を言われてもグッと堪える、そんな関係性。©︎ 鯛野ニッケ/ソルマーレ編集部

瀬ヶ崎のリクエストに応えてカレーを作っていたら、カレーの具にダメ出しされる葉。理不尽なことで文句を言われてもグッと堪える、そんな関係性。©︎ 鯛野ニッケ/ソルマーレ編集部

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信子 あんたまだまだだね! 女性の感覚に疎いよ。このもどかしい感覚が好きなの。

きょんちぃ 女性は「察して」という感覚を持っている人、多いよね。私も言いたいことが言えないから、お互いに言いたいことを言わない2人を見ていると「わかるよ、わかるよ!」と共感した。マンガ家の子がシーツを買ってきた話とか健気でかわいい。そういうことができたらモテるんだろうなと思いました(笑)。

すがちゃん なるほど……。でも俺はやっぱり、気象予報士のほうにいろいろ思うことがある。マンガ家のほうはいろいろやってくれてるじゃん。だからこそ、もうちょい言葉で配慮してあげていれば、マンガ家のほうもこんなに悩む必要がないだろって思うわけよ。しかも、気象予報士のほうがマンガ家を好きになってるわけじゃん? それなのに、「お前どうせ俺のこと好きだろ?」みたいなのがさ。

すがちゃん最高No.1

すがちゃん最高No.1

信子 それはさ、ずっとモテてきたがゆえの自信なわけよ! まあそうだよね、モテてきてないからわからないよね。

すがちゃん いやいや、ずっとモテてきたとか、俺と一緒じゃん? 常に忙しいから?

信子 いつも暇だろ!

きょんちぃ でも、マンガ家の子がまずいカレーを作っても全部食べてくれるんだよ? かわいくない?

金子きょんちぃ

金子きょんちぃ

すがちゃん あのシーンはよかったよ。マンガ家に食わせちゃうと「まずいものを作って食べさせてしまった!」と気づいちゃうから、自分が全部食うのは優しさを感じるよ……!

信子 だよね! 私は「体感予報」を読んだとき、不器用にお互いを思い合う2人がかわいくてしょうがなかった。でもあんたはわかりやすいのが好きなんだもんね?

すがちゃん わかりやすくなると、それはそれで寂しいよ……。

信子 あはははは!

すがちゃん最高No.1に爆笑する信子。

すがちゃん最高No.1に爆笑する信子。