高校時代の恩師のおかげでコスプレ生活を満喫
──おふたりの学生時代のエピソードや印象に残っている先生との思い出も伺えればと思うんですが、学生時代どんなことに打ち込んでいましたか?
Lynn 高校時代は部活と養成所のレッスンをがんばっていましたね。部活はバスケ部のマネージャーだったので、運動をしていたわけではなかったのですが、毎日の練習や週末の遠征、大会などでハードでした。そんな中で日曜日だけはお休みをいただいて、養成所のレッスンを受けていて。高校生らしいことをがんばりたかったのと早く夢に追いつきたかったのとで、どちらも一生懸命でしたよ。
えなこ すごい! 私はやっぱりコスプレですね。中学2年生の頃に「涼宮ハルヒの憂鬱」や「らき☆すた」にハマってオタクになったんですけど、その頃にオタクの友人に誘われてコスプレを始めてそこからずっとやってます。
Lynn 中学生の頃って、コスプレの衣装を揃えるのも大変そうですよね。
えなこ やっぱりお金がなくて衣装を気軽に買ったりもできないので、衣装は自分で作っていました。スタジオももちろん借りられないから、おうちでコスプレをして鏡を使って自分で撮影したり、友達と撮り合ったりしていましたね。
Lynn 当時から周りに「コスプレしてるんだ」って言ってたりしたんですか?
えなこ 中学生の頃はそこまで言ってなかったですね。ただ高校時代の担任の先生がコスプレについてすごく理解のある方で、「文化祭でなにやる?」って話になったときとかに「えなこさんがたくさん衣装を持ってるみたいなので、メイド喫茶をやってみたら」って、コスプレをしているっていうのが周りに受け入れられるようにしてくれたりして。「コスプレしてる」って言ったら、ちょっと間違えば「なんか生意気」っていじめにあっちゃう可能性もあるじゃないですか。でもその先生のおかげで学生時代をコスプレしながら楽しく過ごせたので本当に感謝していますね。Lynnさんは先生との思い出のエピソードってあります?
Lynn エピソードと言うほどではないですけど、中学時代に憧れた先生はいましたね。体育の先生だったんですけど、すごく元気で爽やかで優しくて、いい先生でした。先生って、卒業以来会わないことがほとんどだからなんか切ないですね(笑)。
えなこというコスプレイヤーは、キャラを表現するためのパーツ
──最後に真冬先生が教師ということにちなんで、Lynnさんはえなこさんに「声優という仕事」、えなこさんはLynnさんに「コスプレイヤーという仕事」についてお互い知りたいことについて、教え合っていただければと思うのですが、聞いてみたいことはありますか?
えなこ じゃあ私から! 私も声のお仕事をいただくことがあるんですけど、いつもセリフと一緒に身振り手振りを取り入れちゃうんですよね。本職の声優さんもそういうことってあるんですか?
Lynn 基本的にはノイズを出さないように気を付けなければいけないんですけど、人によってはあるかもしれないです。
えなこ あっ、そうなんですね。
Lynn 私は「マイク前でホント姿勢いいね」と言われたことがあるくらい、動かないほうなんですけど(笑)。それでも力むセリフは握りこぶしを作ったり、キャラクターが何か差し出すアクションをしているときは同じように手を前に出したりと、台本を持っていないほうの手はセリフに合わせて動かすこともありますね。やっぱりそのほうがリアルな芝居に近づけるかなと思いますよ。マイク前に立つ様子は人それぞれなので、観察するのも面白いです(笑)。今日のお話でも少し出ましたが、私はえなこさんがコスプレをするときにどういうところにこだわっているのか聞いてみたいです。
えなこ コスプレをするキャラクターによって違ったりはするんですけど、共通しているのは「キャラクターのイメージを壊さない」ってことですね。今回でいえば、真冬先生はニコって笑うキャラではないじゃないですか。どちらかというとちょっとムッとしたり恥ずかしがったりしているイメージがあったので、そういう表情を重点的に取ったりとか。あとは……2次元のキャラが取っているポーズって、3次元にすると無理なポーズがあったりするんですよね。
Lynn 確かに。この角度で撮影してもそうはならないだろうなってポーズもありますよね。
えなこ そういうときに体を痛めるようなポーズをしてでも、ポーズを似せるようにがんばろうとは思っていますね。
Lynn なるべくキャラクターに寄せるようにしていくんですね。
えなこ えなこというコスプレイヤーは、あくまでキャラクターを表現するためのパーツの一部だと思ってやっているんです。やっぱり自分がどうというよりも、キャラクターにいかに寄せられるかというところを重要視していますね。あっ、もう1つ聞いてみたいことがあって、声優さんって風邪とか引かないように気を付けていると思いますけど、なにか体調管理の秘訣ってあるんですか?
Lynn これが申し訳ないくらい何もしてないんです(笑)。体調崩したり喉を壊したりすることがほとんどなくて。だいぶ丈夫みたいです。マスクも息苦しくなるので極力したくないですね。
えなこ 声優の方って、移動中とかにはマスクをして喉のケアに余念がないイメージだったので意外です(笑)。
Lynn じゃあ私ももう1つ。マンガやアニメのキャラクターってある意味人間離れしたスタイルも多いかと思いますけど、体型の維持はどうやってやっているんですか?
えなこ ホントに基本的なことばかりなんですけど、やっぱりなるべく間食は控えて炭水化物は減らすってことですかね。飲み物もここ何年かはほとんど烏龍茶をメインにお茶しか飲んでないです。あとはダイエットの基本ですけど、「ちょっと体で気になるところがあるな」って思ったら筋トレをするとかですね。今は筋肉が付きすぎちゃったので、ちょっと控えてるんですけど(笑)。
2期の先生はもはやコスプレお姉さん
──ではえなこさんからは改めて今回のコスプレのポイントを、Lynnさんからはアニメ第2期の見どころについてそれぞれコメントをいただけますか。
えなこ 今回は原作やアニメに出てくる表情やポーズを再現すべく撮影してみたので、単行本やアニメの映像と照らし合わせながら写真を見ていただいたり、このインタビューを読んでいただけたりするとうれしいです!
Lynn 2期ではキャラの思いがそれぞれ加速します。それは恋愛の部分だったり、勉強や自身の将来に関する部分だったりさまざまですが、より面白い展開になっていきますよ! すでにアフレコが始まっているんですが、真冬先生で言えば「居眠り先生」のエピソードは演じていて楽しかったです(笑)。
──前の日にテスト問題を作っていた先生が、寝不足で居眠りしそうになってしまうというエピソードですね。
Lynn 家に帰ってからも生徒のためにこんなことしてるんだなという、新たながんばりの一面が見えます。あとはモノローグが増えるので、「こんなこと考えてるんだ」と知れるのもまたいいですね。「マッサージ」のエピソードもなかなか強烈で印象に残っているのでご期待ください! あとあと、2期はより真冬先生のコスプレに驚かされました。もはやコスプレお姉さんです(笑)。
えなこ コスプレお姉さん(笑)。2期に出てくる衣装のコスプレもしたいですね。
Lynn ぜひぜひ! 真冬先生も劇中でどんどんサービスしてくれますのでお楽しみに(笑)。けどもちろんしっかりと先生らしい部分もありますのでご安心を。悩みながら前に進んでいく高校生ならではの日常、そういうキラキラした時間が素敵だなと思っていただけたらうれしいです。