Naruくんはうちの蜂楽です(ASH)
浦 僕はASHさんの少しハスキーな声が、「ブルーロック」の世界観にすごく合っていて好きです。特に2クール目はみんなエゴ剥き出しで荒々しく、獣のようなイメージを持っています。だから僕もお芝居をするときは爽やかにしゃべるより、汚くてもいいから潔のリアルな心情を表現しようと思ってやっているので、そういう意味でシンパシーを感じました。
ASH うれしいです。ただ逆に、原作を読んでいて脳内再生されていた世一の声を、アニメの浦くんの声は超えてきましたよ。僕は世一が「ブルーロック」で一番好きなキャラですけど「めっちゃ世一じゃん!」てなったし。
浦 めっちゃうれしい! (大きな声で)あとでさっきのコメントの録音ください! 目覚ましにしよう。
ASH 声がデカすぎて音が割れたと思うよ(笑)。Naruくんは蜂楽が好きなんだよね?
Narukaze うん。蜂楽ってピュアで、余計なこと考えずに自然体で生きてる。俺も普段からそれを意識しているから、そこがリンクするというか。
ASH マジでそっくりだしね。Naruくんは怪物を抱えているところまでまんま蜂楽。ライブに来てくれているお客さんも感じてくれているでしょうけど。だって僕がライブでMCしてる最中にいきなりステージから消えるんですよ。そしたらステージの逆から出てきた。話を聞いたら「楽屋導線をぐるっと1周回ってみたかった」らしくって。そういう、あり得ない想像力を発揮する辺りがNaruくんはうちの蜂楽です。
浦 確かに蜂楽がやりそう。でも本番にします?
ASH そこで僕は世一みたいに考えるわけですよ。「いつもなら拳が上がる場面なのになぜか今日は違う。あれ、お客さんの視線が違う方向を向いてる。あれ、Naruくんがいない! って、なぜそこにいる!?」って。
浦 (笑)。潔と蜂楽のコンビ感が出てますよ。
──そんな蜂楽に似ているというNarukazeさんは、海渡さんの演技をどう感じますか?
Narukaze マンガで読んでいたときに想像していたより、試合中と日常のギャップを感じます。その振り幅の大きさが僕は好きです。
海渡 ブルーロックの中にいると忘れられがちですけど、あそこにいるのはみんな高校生じゃないですか。しかも蜂楽なので、日常シーンでは子供っぽい部分や無邪気さを意識して演技しています。ただ2クール目に入ってからは蜂楽たちも成長しているので、試合中はよりパワーアップした感じを出せるようにしています。
──でも蜂楽は二次セレクションでしばらく出番がないんですよね。
海渡 そうなんですよ、凛たちに引き抜かれたおかげで。
Narukaze 寂しい。
浦 本当にひどいですよね。僕を置いていって(笑)。
ASH でも、あのシーンよかったよなあ……。
浦 確かにあそこの海渡くんの芝居はすごいですよね。海渡くんは僕にとって今までずっと一緒に収録をさせもらっていた相手で、安心感を与えてくれる欠かせない存在だったので、急にいなくなって喪失感がすごかったです。たぶんスタッフさんもそれを意図して、僕と海渡くんをできるだけ一緒にしてくれていたんでしょうけど。そのおかげで、飢餓状態に陥った2クール目の潔とうまくリンクできました。
「ブルーロック」はもっと多くの人に刺さるはず
──その2クール目も残り数話となりました。アニメ「ブルーロック」の今後に関して浦さんと海渡さんは注目してほしいポイントを、ASHさんとNarukazeさんは期待することを教えてください。
海渡 二次セレクションは個人の力が試されるステージだし、登場するキャラクターが少ない分、個々人の心情にフォーカスされています。視聴者の皆さんも、彼らと感情を共有しながら、一緒に苦難を乗り越えたり挫折したりしながら楽しんでほしいです。
浦 潔がどこまで成長するのか、僕はその伸びしろに注目してほしいです。潔の到達点の1つとして、第11話の直撃蹴弾(ダイレクトシュート)がありますよね。
ASH あそこの世一の雄叫びはすごかった!
浦 それこそASHさんの歌声のような、獣の咆哮のようなすべてを解放する方向性で叫びました。でも彼もまだまだ成長していって、ただ解放するだけではなく、鋭い刃物のような言葉や言い方をするようになっていくんです。その表現にこだわり抜いたので、ぜひ注目してください。
Narukaze 今後に期待すること……蜂楽をいっぱい出してほしい(笑)。あと僕も注目してほしいことになるけど、「Judgement」はフル尺にはなくてアニメ版のほうにしか入ってない部分があるので、じっくり聴き比べて探してほしいです。
ASH それ! それだよ、ナイスアシスト。これもアハ体験になるような超難関クイズだけど。
Narukaze 2フレーズくらいだからね。でもその答え合わせは4月8日のライブでやるので、気になる人はぜひ来てください。
ASH え、そんなこといつ決まったの?(笑) じゃあ4月8日のZepp DiverCityのライブで答えを発表します。で、期待することか……自分は「ブルーロック」がいい意味でサッカーマンガ、サッカーアニメではないと思っているんです。今はアニメファンやサッカーファンに楽しんでいただいていますけど、この作品はそこだけに留まらずそれらに興味がない人も虜にできるはずなんです。だって多くの人間のバイブルになり得るような哲学が詰まっているじゃないですか。だから「ブルーロック」というコンテンツがもっと外に広がって、全世界……それこそ青い惑星である地球中に届いてほしいし、そうなるよう僕らも一緒に盛り上げたいです。
浦 本当にASHさんが言う通りだと思います。大人になるに連れて「こうしなきゃいけない」とか、社会に溶け込むために削られていく個性とかがありますけど、もっと自分を剥き出しにしていいんだ、自分らしさを追求していいんだというエールのようなものが「ブルーロック」では描かれていて。だから多くの人に刺さるんですよね。
──素晴らしいコメントありがとうございます。最後に1つだけ、「ブルーロック」とは直接関係しないかもしれない質問をさせてください。自分は「Judgement」のカップリング曲である「自分革命」や「最強のエンドロール」にも「ブルーロック」の匂いを感じたのですが、これは意図してのことでしょうか? それともバンドの持つ世界観が「ブルーロック」に近いから結果的にそうなったのでしょうか?
ASH カップリング曲は「ブルーロック」を意識して書いた曲ではありません。「最強のエンドロール」はロックバンド・ASH DA HEROの始まりの物語を書いた曲だし、「自分革命」もメジャーデビューしたバンドの「ここから先は進むしかねえぞ」という決意表明なので。でもそういうふうに言っていただけるのはすごくうれしいし、「ブルーロック」という作品と自分たちが表現している音楽は共鳴できる部分が多いんでしょう。
Narukaze だから僕やほかのメンバーも「ブルーロック」が好きなんだろうし。
ASH ぜひ「ブルーロック」ファンも僕らの音楽に共鳴してくれたらうれしいです。
──では過去に発表されていた「エゴイスト」という曲はどうでしょう? 「ブルーロック」を象徴するようなキーワードがタイトルですが。
ASH あー……せっかくの機会なので白状します。「エゴイスト」は「ブルーロック」を意識して書きました。タイアップの話なんて来る前から「自分たちが『ブルーロック』の曲をやるんだったらこういうのいいよね」と思って作ったんですよね。もう、僕らはただの大ファンなので(笑)。だから浦くんや海渡くんとこんなにしゃべれた今日は本当にやばいです、今、たぶんフルマラソン走れるくらいエネルギーに満ちてますよ。
一同 (笑)。
ASH DA HERO ライブ情報
「ASH DA HERO LIVE 2023 “Judgement”」
2023年4月8日(土)東京都 Zepp DiverCity
OPEN 17:00 / START 18:00
プロフィール
ASH DA HERO(アッシュダヒーロー)
2021年9月、ASH(Vo)、Narukaze(G)、Sato(B)、WANI(Dr)、Dhalsim(DJ)の5人で結成。TVアニメ「ブルーロック」2クール目のオープニング主題歌「Judgement」を収録したメジャー1stシングルを2023年2月22日にリリースした。2023年4月8日に東京・Zepp DiverCity(TOKYO)でワンマンライブ「ASH DA HERO LIVE 2023 “Judgement”」を開催予定。
🚩 ASH DA HERO_OFFICIAL 🚩 (@ashdahero) | Twitter
浦 和希(ウラカズキ)
10月18日生まれ、大阪府出身。ヴィムス所属。代表作に「ブルーロック」(潔世一役)のほか、「終末のハーレム」(土井翔太役)、「フットサルボーイズ!!!!!」(相庭京介役)、「シャドウバースF」(真壁スバル役)などがある。
海渡 翼(カイトタスク)
9月15日生まれ、京都府出身。ぷろだくしょんバオバブ所属。代表作に「ブルーロック」(蜂楽廻役)のほか、「あんさんぶるスターズ!!」(桜河こはく役)などがある。