「Arcane アーケイン」世界的な人気ゲーム「リーグ・オブ・レジェンド」のキャラクターが織りなす壮大な群像劇|上坂すみれ(ジンクス役)、小林ゆう(ヴァイ役)、花江夏樹(ハイマーディンガー役)のインタビュー3本立てで紐解く

花江夏樹

ハイマーディンガー役花江夏樹インタビュー

アニメでしか観られない、キャラクターの新たな一面

──花江さん演じるハイマーディンガーはどんなキャラクターなのか、教えてください。

ハイマーディンガーは科学者で、ピルトーヴァーという街を発展させた功労者にあたる人物です。年齢が300歳を越えているおじいちゃんなのですが、ヨードルという小柄な種族のキャラクターなので、「大物科学者」というイメージや300歳という年齢と、外見とのギャップがかわいいキャラクターかなと思います。アニメではゲームと違い、ハイマーディンガーのシリアスなシーンが多くて、「ハイマーディンガーって実はすごい人だったんだな」と改めてわかるのではないかと思います。

アニメ「Arcane」より、ハイマーディンガー。

──もともとゲームで演じていたキャラクターをアニメで演じていくにあたって、改めて心がけたことはありましたか。

アニメ「Arcane」より。

アニメの映像がすごくリアルですよね。ハイマーディンガーの毛の1本1本のもふもふ感が再現されていたりして、よりおじいちゃんに見えるんです。だからゲームのときよりも少し、おじいちゃんらしさを意識して演じました。それからゲームのときはいかれたことをいったり、ジョークを交えて皮肉を言ったりするキャッチーなセリフが多いキャラクターだったんですけど、アニメでは別人のような印象を受けました。だから視聴いただく方々にはゲームとはまた違ったハイマーディンガーの一面を見せられるんじゃないかと思います。

──花江さんは原作ゲームをプレイしていらっしゃるそうですが、原作ファンとしてアニメを観ていて印象に残っているシーンはありますか。

ビクターとジェイスの若かりし頃が描かれているんですけど、僕の知っているビクターはもうマスクを被った、完全に闇堕ちしているビクターだったので、アニメを観て「あ、ビクターが普通にしゃべっている!」と思いましたね。

──知っているキャラクターの、アニメでしか観られない姿を観ることができたと。

ほかにも知っているキャラクターがたくさん登場しますし、「こんなキャラクターがいたんだ」というキャラクターも出てきますから、そこは楽しんでいただけると思います。

ハイマーディンガーとジェイスたちの正義のぶつかり合いは「アツかった」

──作品全体の印象についてもお伺いしてよろしいでしょうか。

アニメを観てみて、作品世界が壮大だなあと思いました。ゲームをプレイしているときはそこまでストーリーや設定、世界観を詳しく追っていたわけではなかったので、アニメを観ていてはじめて「あ、これにはこんな設定があったんだ」とか「こういう背景があってああいう会話があったのか」と知ることができて、すごく勉強になりましたね。個々の設定やキャラクター同士のつながりが見えました。

──ほかのキャラクターとの掛け合いを演じていて、面白かったところはありますか。

花江夏樹

ゲームの収録時は1人で録っていたので、人と収録できること自体がまずうれしかったですし、特にジェイスたちとの掛け合いはよかったですね。ハイマーディンガーは科学者として偉いポジションにいて、自分なりの信念を持っているんですよ。そしてジェイスたちが推し進めているヘクステック技術という魔法のような新技術に対して、少し懸念を抱いている。そんな両者の正義がぶつかりあうやりとりは、演じていてアツかったです。

──最後に作品をご覧になる視聴者に向けて、メッセージをお願いします。

「Arcane」は濃密なストーリーと、美しい映像が重なって素晴らしい作品に仕上がっていますので、ゲームをプレイしている方には本当に喜んでいただけるものになっていると思いますし、逆にプレイしていない方も「Arcane」を観ることで「ゲームのほうもプレイしてみようかな」って思っていただけるくらい引き込まれる内容になっています。ぜひ皆さん、「Arcane」を楽しんでください!

花江夏樹(ハナエナツキ)
1991年6月26日、神奈川県出身。主な出演作に「鬼滅の刃」(竈門炭治郎役)、「東京喰種トーキョーグール」(金木研役)、「四月は君の嘘」(有馬公生役)、「双星の陰陽師」(焔魔堂ろくろ役)、「スタミュ」(星谷悠太役)など。