講談社×集英社×小学館 話題作、懐かしアニメが集結 アニメ配信チャンネル「アニメタイムズ」がAmazon Prime Videoチャンネルに登場!|今こそ観たい“マンガ原作アニメ”9選&社長が語るアニメ配信の未来

講談社、集英社、小学館、エイベックス・ピクチャーズを中心とした14社の共同出資のもと、2015年に設立された会社・アニメタイムズ社が、新たなアニメ専門チャンネル・アニメタイムズをAmazon Prime Videoチャンネルでスタートさせた。数多くの人気マンガを世に送り出してきた出版3社と、「おそ松さん」や「ユーリ!!! on ICE」などのヒット作を生んだエイベックス・ピクチャーズ。各社の持つ豊富な作品ラインナップを強みに、激戦のアニメ配信サービスへ新規参入を果たす。

コミックナタリーではアニメタイムズ社の代表取締役であり、長年アニメ業界に携わってきた勝股英夫氏に、新規配信サービスを立ち上げる狙いや、配信サービスの普及によるアニメ業界の変化についてインタビュー。さらにアニメタイムズで観られる作品の中から、今改めて観たいマンガ原作アニメ9選をお届けする。

取材・文 / 柳川春香

配信がアニメ業界にもたらすポジティブな未来勝股英夫社長インタビュー

──すでにさまざまなアニメ配信サービスがある中で、このタイミングでの新規参入は非常に挑戦的だと感じました。アニメタイムズの強みはどういったところにあると思いますか?

コンテンツホルダー、つまり作品を持っている企業により形成されているので、よりアニメファンの琴線に触れることのできる、ユーザーや作品に寄り添ったラインナップを編成できると自負しています。総合配信サービスではなくアニメ専門チャンネルという部分はもちろんのこと、作品を持つ側が編成の主体であり、自ら発信していけることが、魅力であり強みになっていくでしょう。

──そもそもアニメタイムズ社は講談社、集英社、小学館、エイベックス・ピクチャーズを中心とした14社の共同出資によって2015年3月に設立されました。設立時はどういった狙いがあったのでしょうか。

2015年は“動画配信元年”とも言われ、NetflixやAmazon Prime Videoといった外資系のプラットフォーマーが参入してきた年でもあります。大きなプラットフォーマーと向き合っていく必要がある中で、アニメタイムズ社を構成する14社(※)によるコンテンツホルダーの集合体も、1つのプラットフォーマーであるという捉え方ができるのではないかと考えました。そして設立当初からアニメ専門チャンネルを持つことが目標でもあったので、今回このサービスを立ち上げることになりました。

注:株主の14社は以下の通り。
エイベックス・ピクチャーズ / 講談社 / 集英社 / 小学館 / サンライズ / 小学館集英社プロダクション / シンエイ動画 / トムス・エンタテインメント / ぴえろ / アニメイト / NBCユニバーサル・エンターテイメントジャパン合同会社 / オー・エル・エム / キングレコード / バンダイナムコアーツ

──配信でのアニメ視聴もすっかり定着しましたが、アニメと原作マンガの関係性について、例えば10年前と比べて変化を感じる部分はありますか?

コロナ禍の影響で家にいる時間が長くなり、ホームエンターテインメントが主流になったことで、配信でのアニメ視聴は急激に定着しました。変化したこととしては、1つの原作IPを大きくしていくうえで、組み立て方の選択肢が増えてきていると感じます。10年前だと、TVシリーズを休まず継続することで原作を長く売っていくというのが、わかりやすい方法としてありました。それが最近ですと、原作IPを大きくするために、例えばTVシリーズを1クール放送し、配信、劇場版へと続く……というふうに、メディアの組み立て方が多様になっている傾向があるのかなと思います。

──では、今後配信サービスでのアニメ視聴というスタイルが、アニメ業界にどんな影響をもたらしていくと考えますか?

アニメタイムズのロゴ。

アニメ業界に与える影響はいろいろありますが、1つは昔の作品を掘り下げていくこと、旧作や名作をもう一度リブートすることが容易くなりました。またこれまでは、TVシリーズなら30分尺のものを1クール、2クール作るという考え方でしたが、配信作品であれば尺は何分でも構わない。極端なことを言えば、40分の5話構成でも問題ないという柔軟性があります。作品に合うフォーマットを提供できるんです。

──作品の作り方自体にも影響が出てくると。

はい。例えばギャグマンガをアニメ化するなら、3分のような短尺のほうが活きる場合もあると思います。そういうふうに、配信だからこそ活きる原作もあると考えると、アニメ自体のジャンルやバリエーションが広がっていくという作用もあるでしょう。配信の普及は、多くの意味でアニメ業界にポジティブな影響をもたらすのではないかと思います。

──ありがとうございます。最後に、勝股さんは非常に長くアニメ業界に携わってきましたが、アニメタイムズで配信されている作品の中で特に好きなアニメ、思い入れのあるアニメはありますか?

全作品好きですよ(笑)。懐かしいと感じるのは、「うる星やつら デジタルリマスター版」「頭文字D」、「キャプテン翼」もいいですね。「おそ松さん」も1期から3期まで観られますし、「おそ松さん」の藤田陽一監督は「銀魂」も手がけていますので、そうやって視聴を点で終わらせず、1つの作品から掘り下げて観ていくのも楽しいと思います。

勝股英夫(カツマタヒデオ)
エイベックス・ピクチャーズ代表取締役社長、アニメタイムズ社代表取締役社長。1997年にSPE・ビジュアルワークス(現アニプレックス)に設立メンバーとして入社し、その後はA-1 Pictures代表取締役やアニプレックス代表取締役を歴任。2012年にエイベックス・エンタテインメントに転職し、2014年にエイベックス・ピクチャーズを設立。2017年には同代表取締役社長に就任した。

今こそ観たい! 観返したい!アニメタイムズで観られる“マンガ原作アニメ”9選

「頭文字D」ビジュアル

「頭文字D」
1998年放送

主人公は群馬県渋川市に住む高校生・藤原拓海。父が営む藤原とうふ店の配送を手伝ううち、類まれなるドライビングテクニックを身に付けていた拓海をはじめ、公道最速を目指す走り屋の若者たちを描く。原作は累計発行部数が5500万部を突破、実写映画など多数のメディア化も果たした人気作。アニメでは激しいカーバトルはもちろん、それを彩るユーロビートも大きなインパクトを与えた。アニメタイムズではアニメの1st stageからFinal Stageまでに加えOVA5作、さらに2014年から2016年にかけて制作された新劇場版「頭文字D」も配信中。

「ピアノの森」ビジュアル

「ピアノの森」
2007年公開

森に捨てられていたピアノをおもちゃ代わりにして育った主人公・一ノ瀬海(カイ)が、天才ピアニスト・阿字野壮介、親友でライバルの雨宮修平らと出会い、音楽の才能を開花させていく物語。原作は第12回文化庁メディア芸術祭マンガ部門大賞を受賞した。2018年にはTVアニメ化もされたが、こちらは2007年に公開された劇場アニメ版。アニメーション制作はマッドハウスが担当し、のちにアニメ「メイドインアビス」などを手がけた小島正幸が監督を務めている。「第31回日本アカデミー賞」の優秀アニメーション作品賞に選ばれた。

「カードキャプターさくら クリアカード編」ビジュアル

「カードキャプターさくら クリアカード編」
2018年放送

1998年から2000年にかけて放送された「クロウカード編」「さくらカード編」に続く物語で、中学1年生になったさくらの新たな冒険を描く。約18年ぶりのアニメ新シリーズとなったが、監督の浅香守生、アニメーション制作のマッドハウスをはじめ、木之本桜役の丹下桜らメインキャストも続投した。CLAMPによる原作マンガは2016年にスタートし、現在もなかよし(講談社)で連載中。

「みどりのマキバオー」ビジュアル

「みどりのマキバオー」
1996年-1997年放送

サラブレッドでありながら、大きな鼻の穴と小柄な体格、ロバのような姿のミドリマキバオー。競走馬としてのデビューも危ぶまれていたマキバオーが、「白い奇跡」として日本競馬界に名を轟かせるまでの成長を描く。アニメは原作よりもファミリー向けにアレンジされ、笑いあり涙ありのスポーツものとして当時の子供たちに親しまれた。

「いちご100%」ビジュアル

「いちご100%」
2005年放送

週刊少年ジャンプ(集英社)で2002年から2005年にかけて連載された河下水希の名作ラブコメを、マッドハウスが映像化。夕暮れの放課後、屋上で"いちごパンツ"を穿いた美少女に一目惚れした中学3年生の真中淳平は、その人が学園のマドンナ・西野つかさであると思い込み、交際を申し込む。しかし本当の”いちごパンツの君”は、地味で目立たない秀才の女子・東城綾で……。最後まで誰と結ばれるのかわからない、ラブコメのハラハラドキドキを楽しみたい人におすすめ。

「ブラッククローバー」ビジュアル 「むぎゅっと!ブラッククローバー」ビジュアル

「ブラッククローバー」
2017年-2021年放送

魔法が使えない主人公のアスタと、幼なじみでありライバルの少年・ユノが、魔道士の頂点と言われる“魔法帝”の座を目指す王道のバトルファンタジー。今年3月に170話にわたったTVアニメの放送を終え、映画化も決定している。アニメタイムズでは2019年にdTV限定で配信されたスピンオフショートアニメ「むぎゅっと!ブラッククローバー」も合わせて楽しむことができる。

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「うしおととら」
2015年-2016年放送

藤田和日郎の初連載作であり、初TVアニメ化作品。中学生の少年・潮と、500年ぶりに解放された大妖怪・とらのコンビが繰り広げる冒険とバトルが描かれる。潮役は畠中祐、とら役は小山力也が担当。1996年の連載終了後、約20年を経てのアニメ化ということでも話題を呼んだ。アニメーション制作はMAPPAとVOLNが共同で手がけている。

「神のみぞ知るセカイ」ビジュアル

「神のみぞ知るセカイ」
2011年-2013年放送

ギャルゲーをこよなく愛し、ネット上で“落とし神”の異名を持つ男子高校生・桂木桂馬が、ゲームのノウハウを活かして現実の少女たちを攻略するラブコメ作品。突然空から降ってきた悪魔・エルシィによって“地獄の契約”を結ばされた桂馬は、人間の心のスキマに巣くう“駆け魂”を捕まえるため、現実の少女を恋に落とすことに。伊藤かな恵、竹達彩奈、悠木碧、東山奈央、花澤香菜ら錚々たる声優陣が演じた、個性豊かなヒロインたちにも注目だ。

「ぼくらの」ビジュアル

「ぼくらの」
2007年放送

夏休みに自然学校へやって来た15人の少年少女たち。彼らは洞窟で出会った謎の男・ココペリから、ある“ゲーム”に誘われる。それは地球を襲う15体の敵を、巨大ロボットを操って迎え撃つというもの。単なるゲームだと思いココペリと契約した彼らだったが、その晩、彼らの前に謎の敵と、“戦闘をするたびにパイロットの命を奪う”黒いロボットが現れて……。放送当時は原作が完結前だったこともあり、アニメにはオリジナル展開も多く盛り込まれている。

アニメタイムズ for Prime Video利用方法

POINT1

Amazonプライム会員なら+月額437円(税込)で見放題
初回30日間お試し無料

※Amazonプライム未加入の場合は年間プラン4,900円または月間プラン500円(税込)でAmazonプライム会員への加入が必要。

POINT2

PC / スマートフォン / タブレット / テレビ
マルチデバイスに対応

ダウンロードすればオフラインでも視聴可能

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