やっぱり軍服だよね！

──黒い騎士が出てくる「特命！謎の馬車を追え」はいかがでしたか？ 謀反の疑いがある公爵の馬車を追うというストーリーでした。

読み切り「特命！謎の馬車を追え」。

「ショコラ大作戦」がオフだとしたら、「特命！謎の馬車を追え」はオン。すごく凛々しいオスカル様が見られて、そのギャップがよかったです。ドレープのシャツもいいですけど、やっぱりオスカル様といえば馬に乗って剣を挿して、軍服を着てる姿です。「やっぱり軍服だよね！」という思いを新たにしました（笑）。

──黒い騎士が出てくるところもファン心をくすぐるんじゃないかと思うんですが、いかがでしたか？

……。

──秦さんはそうでもない（笑）。

……黒い騎士は、日向を歩いてきた人のイメージが強くて、割とパーティーピーポー感があって……。

──ちょっと影のあるタイプがお好きなんですか？

そうですね。オスカルの影であり、思い悩むアンドレには少し自己投影をしています。私、陰と陽だと陰タイプなので。

──秦さんは華やかなイメージがありますが……。

それは、メイクさんの技術です！ 私、闇を背負ってるんです……（笑）。

──なんと。

私は自分のために生きるタイプじゃないんですよ。どっちかというと、誰かのためにがんばるほうが力を出せる。そういう意味でいうと、アンドレもそのタイプじゃないですか。オスカルのために生きてる。

──そうですね。オスカルは憧れの存在だから自己投影するのは難しいというお話でしたが、アンドレをはじめとしてフェルゼン、マリー・アントワネット、ロザリーと多くのキャラクターがいて、それぞれがそれぞれの悩みを抱えているところが、「ベルばら」が40年以上も読み継がれている理由かもしれません。

本当に長く、多くの人に愛されている作品なので、「アムール・デュ・ショコラ」と「ベルばら」がコラボすると聞いたとき、百貨店のチョコを気軽に手に取ってもらえるきっかけになるのではと思いました。実は19歳の頃、ある百貨店の洋菓子店でアルバイトをしていたんですよ。百貨店って割と敷居が高いイメージがあるので、当時の同年代の子たちはチョコレートを買いに足を踏み入れられなかったんです。

「ベルばら」のような作品に関わることができたら

──このコラボの一環でリリースされる写真加工アプリを先ほど試していただきましたが、いかがでした？

私、自分で雑コラ（雑なコラージュ写真）を作ったりすることもあって、こういう加工アプリ好きなんです（笑）。

──これまた意外です（笑）。このアプリでは、オスカル様の隣に並べたり、オスカル様自身になれる加工もできますけど……。

自分がオスカル様の横にいる写真を見ると、もう、想像しちゃいますよね。オスカル様の腕の太さとか、どんな感じなんだろう……。

──スラっとしてるけど、筋肉質なイメージがありますね。

ええ、このアプリで遊ぶ方には、想像をぜひ膨らませてほしいですね。しかも、多分このアプリで撮ろうと思ったら結構着飾らないとダメだと思うんですよ。

──普段着ではダメ？（笑）

オスカル様たちの服には負けちゃうと思う。なので、おしゃれして撮って楽しんでいただけたら、より面白いんじゃないかと思います。髪も巻いたり、メイクもばっちりしたり、滅多に着ない大事なお洋服を着たりして。

──確かにそれくらいしないと、ブルボン朝のフランス人の横には並べないかもしれません……！（笑） 楽しいお話がたくさん聞けましたが、最後に秦さんの2017年の抱負を教えていただけますか？

2016年にはいろんなお仕事を経験させていただいて、改めて声優として演じることが楽しいと感じました。今年はよりたくさんの機会に恵まれればいいなと思いますし、高い目標ではありますが、「ベルサイユのばら」のような長く愛される作品に関わることができたら。ちょっと恐れ多いんですが、そう思います。精進してがんばります！