「ヤマトよ永遠に REBEL3199」第二章は“どん底”の物語、小野大輔が見出した希望は

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「宇宙戦艦ヤマト」リメイクシリーズの最新作「『ヤマトよ永遠に REBEL3199』第二章 赤日の出撃」の上映記念舞台挨拶が、本日11月23日に東京・新宿ピカデリーにて開催され、古代進役の小野大輔、アルフォン役の古川慎、土門竜介役の畠中祐、揚羽武役の上村祐翔福井晴敏総監督が登壇。進行役は、桐生美影役の中村繪里子が務めた。

左から中村繪里子、上村祐翔、畠中祐、小野大輔、古川慎、福井晴敏総監督。

左から中村繪里子、上村祐翔、畠中祐、小野大輔、古川慎、福井晴敏総監督。

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11月22日に公開されたばかりの「赤日の出撃」。重いストーリーが展開される同作について小野は「船は進むけれども、古代進の心は後ろ向きになっているという状況で、それがとても歯がゆいし苦しいんですけれども、その苦しみの先に何か希望があるんじゃないかと思って、今必死に上を向いて涙を堪えているような感じです」と心境を述べる。今作から登場したアルフォンを演じる古川は、アルフォンについてまだわからないことが多いと明かす。「アルフォンというものを自分の中で1つひとつ構築していって、(『赤日の出撃』は)そのうちの最初の一歩というような形になるのかなと僕自身は捉えている」と話し、「この先のアルフォンも大変面白かったです」と今後の活躍を匂わせた。

畠中祐は、土門が揚羽に殴られるシーンを再現しつつ、同シーンについても不満を述べた。

畠中祐は、土門が揚羽に殴られるシーンを再現しつつ、同シーンについても不満を述べた。[拡大]

畠中は劇中で古代の態度に不満を持つ土門の気持ちに共感しながら「非常にフラストレーションが溜まる内容ですよね」と観客に同意を求めて笑いを誘う。憤る土門の演技について「自分でも本編を観てびっくりしたんですけど、思ったよりブチギレてましたね」と熱量たっぷりに振り返ると、小野は自身が怒られているように感じたのか、たじたじとなる。かと思いきや畠中は、今度は古代の状況に寄り添いながら、古代を厳しく評価する揚羽への不満を吐露。上村に向かって「わざわざそんな言わなくてもよくない!?」と興奮気味に話す。上村が苦笑いしつつ古代に対する揚羽のセリフを振り返ると、小野は「もしかして上村くんも俺のことそういうふうに思ってる?」と不安げに視線を送り会場は笑いに包まれた。力強い畠中のトークには、小野も「土門が入り過ぎてるんだよ!」と苦笑い。冷静になった畠中は「早めに古代艦長には立ち直ってもらいたいなと、心から思っております」と思いを述べた。

古代進に対する不満を一身に受け止めて縮こまる小野大輔。

古代進に対する不満を一身に受け止めて縮こまる小野大輔。[拡大]

同作のアフレコは分散して行われることが多く、小野は森雪役の桑島法子と一緒に収録できなかったことを明かす。対抗するように古川が「雪とはよく録ってます」と自慢げな表情を見せると、「おい、どういうことだ」とすかさず小野は追求。小野は収録現場で、ともに収録をする桑島と古川が並んでベンチに座っていた現場を目的したこともあるのだとか。砲撃を打つ号令を再現しながら「(2人に)『てー!』って言いそうになった」と嫉妬心を露わにすると、会場は笑いに包まれる。追い討ちをかけるように古川が「雪はあんなにたくましくがんばってるのに、なんで(古代は)そんなにへこんでるんだよって思わない!?」と責めると、またも小野は自分のことのように受け止め縮こまった。なお小野と桑島の収録が分かれたのは、福井総監督曰くあくまでスケジュールの都合上とのこと。小野はその状況を「離れているからこそ、こっちも燃えるしね」と改めて振り返った。

左から上村祐翔、畠中祐、小野大輔、古川慎、福井晴敏総監督。

左から上村祐翔、畠中祐、小野大輔、古川慎、福井晴敏総監督。[拡大]

それぞれが推しているキャラの話になっても、小野と古川は「雪です」と揃って回答し、雪への思いを競い合う。桑島になかなか会えなかった小野は、「赤日の出撃」を観た桑島から送られたメールの内容について語った。そこには、古代と雪の“離れ離れの愛”が際立っていて泣けたことや、小野が作詞も手がけたエンディング主題歌「Reach for the Star」が作品に重なり「古代と雪は最後まで大丈夫」だと思えたという気持ちが綴られていたそうで、そのメールを読んだ小野も涙したと言う。「Reach for the Star」の作詞について話題が移ると、小野はタイトルの意味を「高望みする」「不可能だと思うことに挑戦する」という意味があると解説。「叶わないと知っていても足掻く。生きるということをテーマに詩を書きました」と述べ、「古代進という名前の通り、過去を抱きしめて前に進んでいかなきゃいけない」と歌詞に込めた思いを伝えた。

舞台挨拶に向け改めて台本を見返していた小野は、表紙に「落ちるところまで落ちて、限界を突破する」という自身の書き込みを見つけ、福井総監督が古代の気持ちを小野に「ここがどん底です」と説明していたことを思い出したのだそう。「赤日の出撃」の物語を“どん底”だと表現した福井総監督は、「皆さんも不安に思ってるかもしれないですけど、今回底を打っています。これからはもう上がっていくだけ」と希望を与えるように観客を見渡す。しかし制作の状況を聞かれると、「あんまり希望が持てない状況です」と満身創痍であることを報告しつつ「がんばってます」と笑顔を見せた。

左から上村祐翔、畠中祐、小野大輔、古川慎、福井晴敏総監督。

左から上村祐翔、畠中祐、小野大輔、古川慎、福井晴敏総監督。[拡大]

舞台挨拶が終了に近づくと、上村は「揚羽が物語の中で、どのような展開で紐解かれていくのか、皆さんに見届けていただけたらうれしいです」とメッセージを送る。続く畠中は「(土門は)多分誰よりも古代艦長を信じてるんだと思います」と土門の思いに寄り添いつつ、古代を応援してほしいと観客に伝えた。アルフォンについて「彼のキーポイントとなるのは“成長”というワードなのではないかと思ってます」と強調した古川は、アルフォンの変化や古代との関係に注目してほしいとのこと。最後に小野は、古代をこれまで支えてきたクルーや、別れてしまったクルーたちに思いを馳せる。その思いを制作に関わるスタッフやキャスト陣に重ねるように「それぞれのクルーがここまで船を進めてくれて、そして今、この壇上に立っている新しいキャストたちと、そして新しい制作陣と、このクルーたちがいてくれたら、やっぱり希望しかないんです」と前を見据えた。そして「また今日、改めてこの船を未来へ進めていく覚悟ができました。皆さんもそのクルーの一員に、これからもなってください」と締めくくり、舞台挨拶は幕を下ろした。

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「『ヤマトよ永遠に REBEL3199』第二章 赤日の出撃」

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スタッフ

原作:西崎義展
製作総指揮:西崎彰司
総監督:福井晴敏
監督:ヤマトナオミチ
シリーズ構成・脚本:福井晴敏
脚本:岡秀樹
キャラクターデザイン:結城信輝
メカニカルデザイン:玉盛順一朗・石津泰志・明貴美加
CGプロデューサー:後藤浩幸
CGディレクター:上地正祐
音楽:宮川彬良・兼松衆 / 宮川泰
音響監督:吉田知弘
アニメーション制作:studio MOTHER
アニメーション制作協力:サテライト・YANCHESTER
配給:松竹ODS事業室
製作:宇宙戦艦ヤマト3199製作委員会

キャスト

古代進:小野大輔
森雪:桑島法子
真田志郎:大塚芳忠
島大介:鈴村健一
土門竜介:畠中祐
揚羽武:上村祐翔
北野誠也:鳥海浩輔
南部康造:松本忍
藤堂早紀:高垣彩陽
神崎恵:林原めぐみ
藤堂早紀:高垣彩陽
芹沢虎鉄:玄田哲章
藤堂平九郎:小島敏彦
アルフォン:古川慎
イジドール:堀江瞬
ランベル:江口拓也
サーダ:井上麻里奈
スカルダート:内田直哉

※西崎義展、西崎彰司の崎はたつさきが正式表記。

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(c)西﨑義展/宇宙戦艦ヤマト3199製作委員会

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