「CLAMP展」聖伝からCCさくらまで35年の画業を網羅　阿修羅＆さくらの描き下ろしも

CLAMPの大規模原画展「CLAMP展」が明日7月3日から9月23日まで東京・国立新美術館で開催。これに先がけ、本日7月2日にプレス内覧会が行われた。

1989年に「聖伝-RG VEDA-」でデビューした創作集団・CLAMPの活動をたどる、CLAMP史上最大規模の展覧会。出版社や掲載雑誌を横断し、デビューから現在までのマンガ原稿を中心に、約800点のカラー・モノクロ原画を展示する。会場では「C」「L」「A」「M」「P」を頭文字とした「COLOR」「LOVE」「ADVENTURE」「MAGIC」「PHRASE」のテーマ別に作品を展示。さらにマンガ以外の創作活動を含めた多岐にわたる活動を関連資料で紹介する「IMAGINATION」、そして同展のために描き下ろされたカラーイラストを展示する「DREAM」の7つのエリアで、CLAMPの歴史を紐解いていく。

展覧会の冒頭を飾る「COLOR」では、商業誌デビュー作「聖伝-RG VEDA-」から最新作「カードキャプターさくら クリアカード編」まで、23作品のカラー原画200点以上を展示。CLAMPのカラー作画に着目し、作品によって使い分ける画材の多様さ、テーマ・世界観に合わせた描き分けの技術、表現力の幅広さ、時代の流れによって変化していく画風などが味わえるエリアだ。

「LOVE」では、CLAMPが作品を通して描き続けてきたさまざまな愛の形にフォーカス。作品を横断しながら「愛」にまつわるシーンが集められており、1つの言葉では表しきれない表現を視覚的に楽しむことができる。「ADVENTURE」のエリアには、「聖伝-RG VEDA-」「東京BABYLON」「魔法騎士レイアース」「X-エックス-」「カードキャプターさくら」「ツバサ-RESERVoir CHRoNiCLE-」の6作品の本編原稿350点以上を展示。それぞれ冒頭1話の原画を贅沢に展開し、物語を振り返りながらCLAMPのストーリーテラーとしての魅力に迫る。

「MAGIC」は、魔法や不思議な力をテーマにしたCLAMPの作品を映像で体感できるエリア。壁に投影された3つのインスタレーションには、数々のキャラクターたちが登場し、作品の世界に入ったかのような没入感のある展示が味わえる。CLAMPが紡いできた“言葉”に着目したエリア「PHRASE」では、「xxxHOLiC」の侑子の言葉の力に注目し、マンガ原稿を約40点展示。120種類のシールの入ったボックスが設置され、おみくじのように引いて楽しむこともできる。

CLAMPの35年の活動を総覧できる「IMAGINATION」では、1989年から2024年までの画業を振り返る巨大な年表がお目見え。マンガ制作にとどまらず、アニメや絵本・コスチュームデザインなど多岐にわたるCLAMPの活動を、視覚的にたどることができる。また田中芳樹の小説「創竜伝」の挿絵、キャラクター原案を務めたアニメ「コードギアス 反逆のルルーシュ」シリーズのラフといった貴重な資料も展示された。そして展示を締めくくる「DREAM」では、描き下ろしとなる阿修羅とさくらの原画が登場。この描き下ろしイラストには、「CLAMPの“はじまり”から“いま”、そして未来へと続いていく」という思いが込められている。

そのほか「CLAMP展」では、福山潤が音声ガイドを担当。「xxxHOLiC」の四月一日君尋役、「ANGELIC LAYER」の小林虎太郎役、「コードギアス 反逆のルルーシュ」のルルーシュ・ランペルージ役など、CLAMP作品との縁が深い福山が、公式ナビゲーターとして同展を彩る。また会場内の特設ショップでは、記念商品を多数販売。さらに国立新美術館内のレストラン・カフェでは、作品や展覧会にインスパイアされた特別メニューが提供される。