日本人向けアニメの最大級海賊版サイト・B9GOODの運営者らに有罪判決

日本人向けアニメの海賊版サイトとして最大の規模を誇る、B9GOODの運営者らの有罪判決が確定した。

B9GOODを運営者していた主犯格の男性Aは、中国国内、カナダ、日本などのサーバーをレンタルし、BLUE920、B9DM、B9GOODとサイト名およびドメインを変更しながら、営利目的に約15年間にわたり同サイトの運営を続けていた。権利者に無断でアップロードされたコンテンツは計4万5880本にのぼる。

主犯格の男性Aは2023年2月14日に中国江蘇省の公安局に刑事摘発され、その後公訴提起されていた。同年12月26日、江蘇省泰州医薬高新技術産業開発区人民法院は、男性Aを主犯とした共同犯罪による著作権侵害罪で懲役3年、執行猶予3年6カ月、日本円で約3800万円にあたる180万人民元の罰金を宣告。控訴期間終了後、有罪判決が確定した。

法廷において男性Aは起訴内容を全面的に認め、反省と謝罪の意を述べたとのこと。男性Aが初犯であること、自発的に告白して犯罪行為を認め、処罰を受け入れる意思を示したことなどが考慮され、処罰が執行猶予付きに軽減されたうえでの有罪判決となった。また判決では、男性Aが177万7000元を不当な広告収益として得たと認めらることに。摘発時に公安に差し押さえられた住居も、サイト運営による違法収入で購入したものとして押収された。

また男性Aより報酬を受けて同サイトにアニメなどを権利者に無断でアップロードしていた女性Bに対し、男性Aを主犯とした共同犯罪による著作権侵害罪で懲役1年、執行猶予1年6カ月、同じく報酬を受けてアップロードしていた女性Dに対し同様の罪で懲役8カ月、執行猶予1年が言い渡されている。同時期に取り調べを受けていたアップローダーの男性Cは、中国の刑法が定める減免措置の対象となった。

2016年よりB9GOODに対しさまざまな対策を行ってきた一般社団法人コンテンツ海外流通促進機構（CODA）。アニプレックス、テレビ東京、東映アニメーション、東宝、日本放送協会、バンダイナムコフィルムワークスの6社から要請を受け、CODA北京事務所が公安局へ刑事告発を行ったことがこのたびの摘発につながった。日本およびCODAからの働きかけをきっかけに、海外の海賊版サイトの運営者やアップローダーに刑事罰が科されたのはこれが初となる。

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