2006年から2007年までコミックボンボン(講談社)で連載された「化け猫あんずちゃん」。子猫のときに寺の和尚に拾われ、気付けば30年以上生き、言葉を話して人のように暮らす化け猫となったあんずの日々を描く。単行本も発売されている。
映画のあらすじも明らかになった。原付で移動し按摩のアルバイトに励むあんずも、もう37歳。ある日行方知れずだった和尚の息子が11歳の娘・かりんを連れて現れ、ケンカの末にかりんを和尚のもとに置いて去ってしまう。かりんの面倒を見ることとなったあんず。大人の前ではとてもいい子の彼女だが、どうも一筋縄ではいかないようで……。
アニメーション制作はシンエイ動画と、第76回カンヌ国際映画祭にて短編のパルムドールを獲得した「27(原題)」で知られるフランスのスタジオ・Miyu Productionsが共同で担当。シンエイ動画がキャラクターの動きを、Miyu Productionsが背景美術と色彩を担う。映画「化け猫あんずちゃん」は全国で公開。
「化け猫あんずちゃん」特報
森山未來(あんず役)コメント
コロナ禍真っ只中の夏の日。
山下敦弘監督、いまおかしんじ脚本で映画を撮るという。
10年ぶりの懐かしくも嬉しい座組である。
そして久野遥子監督によって、ロトスコープ・アニメーションになると聞く。
実写からアニメに?それもおもしろそうだ。
原作はいましろたかしさんの「化け猫あんずちゃん」。森山はあんずちゃん。
…森山の造形はほぼ跡形もなくなるんだな。でもフランス×日本合作の実験的で楽しそうな座組だし、あんずちゃんよろしく、ゆるゆると夏休み気分で行ってみるか!
それが東宝の配給による夏休み映画になるらしい。
青天霹靂、棚からぼたもち…いやいろいろ失礼かもしれないけれど、正直びっくりである。
まぁ、そんな個人的な成り行きはともかく、楽しんでもらえたら幸いです。
五藤希愛(かりん役)コメント
かりん役で出演が決まったとき、嬉しくて、思わず飛び跳ねて喜びました。
同時に私にできるだろうかという不安もたくさんありました。
なぜなら、台本を初めて読んだとき、「えっ!私以外ほぼ妖怪?」と驚きましたから(笑)。
今回の作品で、森山さんと同じシーンを経験させて頂けたことが、私にとって何よりも大変貴重で、幸せな時間でした。
劇場公開がとっても待ち遠しいです。
久野遥子(監督)コメント
学生のころ偶然本屋でいましろたかし先生の漫画を見つけて、なんて実直に人間を描いているんだと衝撃が走りました。なので「化け猫あんずちゃん」の監督オファーは本当に嬉しかったです。
ロトスコープは実写映像を元に絵を描く手法な為、リアルな身体表現のために使用することが多いのですが、私はお芝居の魅力を表現することにも向いていると思っていました。
山下監督が映し出す温度のあるお芝居を冷ますことなくアニメーションで再構築する体験は贅沢で痺れました。
そして、Miyu Productionsによって描かれた美術と色彩は、見慣れた日本の風景をこんなに新鮮な景色にするのだと驚きました!
そんな風景を生き生きと動き回るあんずとかりんをぜひ劇場で体感してください!
山下敦弘(監督)コメント
漫画「化け猫あんずちゃん」はいつか映像化したいと思ってはいましたが、まさか長編アニメ映画として作ることになるとは思ってもいませんでした。共同監督の久野遥子さんは時に原作から逸れて行ってしまう自分を何度も引き戻してくれて、原作への愛情の深さに自分自身、とても影響を受けました。主人公“あんず”にはずば抜けた身体能力を持った森山未來しかいないと、自分の中で決めていて、“猫”という難しい演技を森山くんは期待以上に表現してくれました。企画の立ち上げから7年以上の月日が経とうとしていますが、唯一無二の映画が出来上がりました! 是非、スクリーンで観てください。
「化け猫あんずちゃん」
2024年7月全国公開
監督:
原作:
脚本:いまおかしんじ
キャスト(声・動き):
制作:シンエイ動画、Miyu Productions
製作:化け猫あんずちゃん製作委員会
実写制作協力:マッチポイント
配給:TOHO NEXT
※記事初出時、見出しに誤りがありました。お詫びして訂正いたします。
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