「駒田蒸留所へようこそ」細谷佳正が3年後の自分へ「止まるんじゃねぇぞ」

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オリジナル劇場アニメ「駒田蒸留所へようこそ」の公開記念舞台挨拶が、本日11月12日にTOHOシネマズ六本木ヒルズで開催され、早見沙織小野賢章内田真礼細谷佳正堀内賢雄井上喜久子中村悠一吉原正行監督が登壇した。

映画「駒田蒸留所へようこそ」公開記念舞台挨拶の様子。左から堀内賢雄、井上喜久子、内田真礼、早見沙織、小野賢章、細谷佳正、中村悠一、吉原正行監督。

映画「駒田蒸留所へようこそ」公開記念舞台挨拶の様子。左から堀内賢雄、井上喜久子、内田真礼、早見沙織、小野賢章、細谷佳正、中村悠一、吉原正行監督。

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早見沙織、小野賢章。

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「駒田蒸留所へようこそ」は、ジャパニーズウイスキーの蒸留所を舞台に、実家の駒田蒸留所の再起に奮闘する若き女性社長・駒田琉生(こまだるい)と、夢もやる気もない新米編集者・高橋光太郎が、幻のウイスキー・KOMAの復活を目指す物語。P.A.WORKSがこれまで手がけてきた「花咲くいろは」「SHIROBAKO」「サクラクエスト」「白い砂のアクアトープ」に続く“お仕事シリーズ”最新作だ。

内田真礼、早見沙織。

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琉生役の早見は収録から約1年を経ての公開ということもあり「感慨深い気持ちですね。すごくうれしいです」と笑顔を見せる。光太郎役の小野も「ウイスキーと同じで時間をかけて、大切に大切に熟成させたものを、ようやく『いってらっしゃい』と送り出すような、そんな気持ちです」と公開を喜んだ。

細谷佳正、中村悠一。

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ニュースサイトの編集長として、部下である光太郎を支える安元広志役を演じた細谷は「やりたいことがわからなくて、鬱屈していて、世の中にちょっと反抗しているあの感じが、本当に素晴らしくて」と小野の演技を絶賛。その後も「ちょっとしゃべってもいいですか?」と前のめりになりながら、「やりたいことがわからない人っていうのは、結構いらっしゃると思うんです。ただ、今の結果になっているということは、 誰かが望んだから、その結果になっている。その誰かに望まれているっていうことに、自信を持っていく(光太郎の)様子が、すごいなと思って」と小野の演技の素晴らしさについて熱く語っていた。

中村悠一、吉原正行監督。

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一方、琉生を支えるのが琉生の幼なじみで蒸留所の広報も担当する河端朋子。朋子を演じた内田は彼女について「蒸留所も大事に思っているけれど、それ以上に琉生を大事にしていたり、感情を外に出すことができる姿がすごくいい」と感想を伝える。大人になると我慢することが多くなる中でも、ちゃんと感情に出せる朋子に感化されたそうで、「怒れるようになりたいと思います」と思いを口にした。

「まだ17才?」と3年後の自分へ言葉を贈った井上喜久子(右)。

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今回の舞台挨拶には、琉生の父親・滉役の堀内、母親・澪緒役の井上、兄・圭役の中村ら駒田家が勢揃い。堀内が「代々つないでいくっていう気持ちをみんながわかって、それに向かって走ってくれるのは、すごく愛情深い。そういう気持ちをみんなに伝えられる、そこを重要視して演じました」と自身の演技について伝えると、横で聞いていた井上は「家族の“原酒”っていう感じ」とお酒に例えて賞賛。「いぶし銀のようなあのお父さんだからこそ、みんなが付いていく、その形がすごい素敵でした」と駒田家の関係に目を細めた。

また澪緒がお酒を飲めないという話から、井上が「私も未成年なので……」と発言すると、キャスト陣から「おいおい!」とおなじみのツッコミが飛ぶ。家族で褒め合いが続くと、中村が早見について「本編であれだけの芝居を見せておきながら、エンディングも!」と、主題歌も歌う早見を持ち上げるなど、終始仲のよさが伝わってきた。

「止まるんじゃねぇぞ」と3年後の自分へ言葉を贈った細谷佳正(右)。

「止まるんじゃねぇぞ」と3年後の自分へ言葉を贈った細谷佳正(右)。[拡大]

ウイスキーをテーマにした理由を聞かれた吉原監督は、若者の群像劇がやりたかったと前置きし、「ウイスキーって、熟成期間があるので、最低でも3年かかってようやく商品になるんです。働き出してから成果物となるまでの時間がすごく長いんですよね」とその時間に着目したことを伝える。「3年後を見据えないでやっていると、すぐ辞めたくなると思うんです。自分で選んだ仕事なわけですから、その時間にどう向き合って自分を信じるかっていうのを見てもらうのにウイスキーがちょうどよかった」と語った。

映画「駒田蒸留所へようこそ」公開記念舞台挨拶の様子。

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イベントの終盤には、ウイスキーが熟成する「3年」に絡めて、3年後の自分に向けた言葉を登壇者が発表。細谷の「止まるんじゃねぇぞ」、井上の「まだ17才?」といった言葉には会場から大きな笑いが起きる。井上は「やめどきがわからない(笑)」と赤裸々に悩みを告白。自身の演じたキャラクターの有名なセリフを書き込んだ細谷は周りからいじられながらも「やり続けなさい」と言葉に込めた意味を伝える。「熟成」と書いた堀内が「僕は(ずっと)17歳じゃなくて歳を取るので」と話し始めると、井上が「どうですか?」とすかさず“17歳教”へ勧誘し笑いを起こす。改めて堀内が「3年後にもっと熟成してもっといい役者になる。ちょうど樽から出る頃になっていると思います」と意気込みを語ると、「まだ樽の中なんですか!?」と止まらない向上心にキャスト陣が驚きを見せていた。

最後は早見が代表して挨拶。「私はこの人に共感できるなとか、 私はこの人の目線で物語を楽しめるなっていう、そういう登場人物が1人はいる物語なのではないかなと思っています」と作品の魅力を伝え、「ウイスキーのように、何年経っても、どんどん熟成して、そのたびにいいな、味わい深いなって思える作品だと思います」と語り、イベントを締めくくった。

井上喜久子“17歳”にツッコミが乱れ飛ぶ「駒田蒸留所へようこそ」舞台挨拶で駒田家が息ぴったり

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映画「駒田蒸留所へようこそ」

全国公開中

スタッフ

原作:KOMA復活を願う会
監督:吉原正行
脚本:木澤行人、中本宗応
キャラクター原案:高田友美
キャラクターデザイン・総作画監督:川面恒介
音楽:加藤達也
アニメーション制作:P.A.WORKS
製作:DMM.com
配給:ギャガ

キャスト

駒田琉生:早見沙織
高橋光太郎:小野賢章
河端朋子:内田真礼
安元広志:細谷佳正
東海林努:辻親八
斉藤裕介:鈴村健一
駒田滉:堀内賢雄
駒田澪緒:井上喜久子
駒田圭:中村悠一

※高田友美の高ははしごだかが正式表記。

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