日本のアニメコンテンツを活用したアニメ展示拠点「アニメ東京ステーション(Anime Tokyo Station)」が明日10月31日に、東京・池袋にグランドオープンする。それに先がけ、本日10月30日には関係者向けの施設見学会、グランドオープンセレモニーを実施。VTRで喜びのコメントを寄せた
「アニメ東京ステーション」とは
「アニメ東京ステーション」はアニメに関する展示やイベントを通して、アニメ文化・産業の認知と振興を図るとともに、アーカイブ素材の保管整備などを推進するために開設される施設。その名前には、世界中から人が集まり、過去の名作や最新作に出会う、アニメの世界への出発点になればという思いが込められた。
約120のアニメ作品が迎える1階フロア
全3フロアの内、入り口と直結する1階は、イベントやワークショップの会場、また憩いの場として活用。その入口近くの頭上には、来訪者を迎える巨大ならせん状のオブジェが設置されている。このオブジェを構成するのは、日本が長い歴史をかけて生み出してきたアニメのビジュアルの数々。1958年に東映動画(現東映アニメーション)が製作した日本初のカラー長編アニメ映画「白蛇伝」から始まり、日本初の長編テレビ用連続アニメである「鉄腕アトム」、劇場アニメからは新海誠「君の名は。」、細田守「バケモノの子」、近年の作品では「リコリス・リコイル」、今年新シリーズが始まった「ポケットモンスター」、そして第5シリーズが来年1月にスタートする「キングダム」まで年代順に約120点のビジュアルが並べられた。なお旧作・新作問わず、今後も新たなビジュアルが追加される予定だ。
さらに「NARUTO-ナルト-」に登場する九喇嘛(くらま)の特大バルーンも明日設置予定。このバルーンは今回が日本初公開となるので、近くを通った際には足を止めてみては。
アニメ制作現場の空気を感じられる地下フロア
地下のフロアには東京都が保管するセル画など、アニメーションの中間成果物を約5万点収蔵。展示コーナーも設けられており、アニメ制作の流れが、18の工程に分けて貴重な資料とともに解説されている。企画、シナリオ、設定・デザイン、絵コンテの紹介では「ASTROBOY鉄腕アトム」の企画書や絵コンテの一部を見ることが可能。「タイムボカン」の演出を務めた岡本良雄から寄贈されたという傷だらけの作画机からは、制作スタジオの空気感も感じ取れる。またカット袋、タイムシート、フィルム編集でフィルムをカットしたりつないだりするスプライサー、アニメが実際に焼き付けられた35mmフィルムなど、アニメには欠かせないが、なかなか表に出てこないようなアイテムがずらりと公開された。
「NARUTO-ナルト-」展示は海外も意識、螺旋丸に都知事も感動
2階は期間ごとに内容の変わる展示スペースに。明日のオープンから2024年1月28日までは、インバウンドも意識した作品として海外でも人気のアニメ「NARUTO-ナルト-」の展示が行われる。今回はフィギュア、ゲームにスポットを当てた展示として、ナルト、サクラ、カカシ、サスケの等身大フィギュアを入り口に設置。クレーンゲームのプライズや、カプセルトイ、ぬいぐるみに可動フィギュア、アクリルスタンドなどが並ぶコーナーを抜けた先には、11月16日発売のゲーム「NARUTO×BORUTO ナルティメットストーム コネクションズ」の体験コーナーも用意された。
さらに螺旋丸を体験できるコーナーも設置。グリーンバックの前に立ちカメラに向かって演技すると、螺旋丸の演出がリアルタイムに自身の映像と合成される。撮影した映像はスマートフォンなどで受け取ることも可能。この日、施設を視察した小池都知事も実際に体験し、「嵐を巻き起こす感じ」とその感想を伝えていた。
野沢雅子がVTRでエール「やるなぁ…東京都!」
セレモニーでは、「サザエさん」のカツオ役などで知られ、長年アニメ業界で活躍する
またVTR出演となった野沢は施設のグランドオープンについて「やるなあ……東京都!ガンバレよ……動画協会!」と野沢らしい口調でコメント。さらに「声の仕事でアニメと歩んでいる私にも大変うれしいことです。『アニメ東京ステーション』で声優文化についてもしっかり伝えてくださいね。一緒に盛り上げていきましょう」とエールを贈った。
セレモニーの最後には小池都知事からのお願いを受けて、急遽、冨永がカツオの声色でセレモニー終了の挨拶をする場面も。国民的アニメのキャラクターが明日のグランドオープンに花を添える形となった。
TVアニメ「蒼の彼方のフォーリズム」 @aokana_TVanime
実はよく見ると「蒼の彼方のフォーリズム」の画像もあったりするんです!
#aokana_anime #あおかなアニメ https://t.co/JzYf3s2yEl