映画「デジモン」緒方恵美がウッコモンを溺愛、片山福十郎のリークに釘宮理恵も喜ぶ

映画「デジモンアドベンチャー02 THE BEGINNING」の完成披露舞台挨拶が、本日10月5日に東京・新宿バルト9で行われ、本宮大輔役の片山福十郎、彼のパートナーデジモン・ブイモン役の野田順子をはじめ朝井彩加、M・A・O、高橋直純、遠近孝一、浦和めぐみ、松本美和、徳光由禾、さらに映画から登場する新キャラクター大和田ルイ役の緒方恵美、ウッコモン役の釘宮理恵、そして田口智久監督の計12人が登壇した。

10月27日に公開される「デジモンアドベンチャー02 THE BEGINNING」の舞台は、冒険の日々から10年が過ぎた2012年。年月が経っても、選ばれし子どもたちとパートナーデジモンは変わらぬ絆で結ばれていた。そんなある日、巨大なデジタマが東京タワー上空に出現。世界がその動向を注目する中、大輔たちの前に欠けたデジヴァイスを持った青年・大和田ルイが現れ……。「デジモン」史上最大の危機が大輔たちに訪れる。舞台挨拶の最初の挨拶では、この日がファンへの映画初披露ということもあり、片山は野田と顔を見合わせながら「やっとこの日がやってまいりました」と感慨深げに話し、「“始まりの物語”ということで、（『デジモン』という）作品にとっても大きな意味持つ物語になっています」と観客へ語りかけた。

今作の魅力について話す場面では片山が身振り手振りを交えながら「明るいシーン、暗いシーン（の移り変わり）がジェットコースターに乗ってるよう」だと紹介。井ノ上京役の朝井は「、『02』の明るさ、団結力はもちろん、ストーリーの中で解決策を出していく、その出し方だったり、みんなで考えて導いていく方法にも、『02』らしさが詰まっている」と考えを述べた。

M・A・Oは、自身の演じる八神ヒカリが「デジモンアドベンチャー」では、ほかの仲間に比べ幼かったことから「ひっぱってもらっていた」と立ち位置を解説。その上で「『02』メンバーとは歳が変わらなかったので、同じ年代の人たちと同じような距離感で悩みを解決していける。そこがホーム感、温かさを感じた」と、片山や朝井も口にしていた「明るさ」という「02」ならではの魅力を語った。

またデジモンチームには、今作が前作から10年が過ぎた2012年を舞台にしていることから変化や、逆に変わらない点はあるか？という質問がなされる。野田が「中身は大人になりました（笑）」と話すと、ワームモン役の高橋は「変わってないよ！」と反応。さらに高橋はDVDで映像を見直して収録に臨んだことを明かし、「20年経って気合も入っていたし、演じられることがうれしかったです。『変わってないな』『そうそう！』と言ってもらえるといいなと思ってがんばりました」と笑顔を見せた。

遠近は自身の演じるホークモンについて、「悩める京をフォローしたり、慰めたりする立ち位置だった」と分析。今作では「京は大人になってから、みんなをリードして、アドバイスを送るような人に成長した。なので、ホークモンはそれに同意するようなことが多くなった」とパートナーに合わせての変化があったと語った。またパタモン役の松本もタケルの成長を実感したようで「（タケルが）運転しちゃうんですよー！」と観客に呼びかけ、無印から「02」でも成長のあったタケルのさらなる成長に驚きを見せていた。

今作で「デジモン」シリーズ初参戦となる緒方は、あえてこれまでの「デジモン」に触れずに収録に臨んだそう。その理由を「初めて釘宮さんのキャラクターと出会って、その2人に生まれるリアリティが、初めてこの作品に触れるお客さんに伝わる。私たちも初めてを大事にして、お芝居をやれたらいいなと思っていた」と作品と観客の出会いを大事にしたと明かした。また片山から緒方のウッコモンへの溺愛ぶりが暴露される場面も。「ウッコモンがかわいくて、かわいくて」と緒方が小声で呟いていたことが伝えられると、釘宮も「何それ！ 何それ！」と喜んでいた。

田口監督は今作を「『02』の最終回に向かっていける話」と、TVアニメの最終回ですべての人がパートナーデジモンを連れているという未来を意識したことを明かす。それを踏まえ、「未来の可能性を広げてもっと大きな作品になれるか非常に考えました」「物語が進化する映画になっているといいなと思って作っています」と「デジモン」シリーズの重要な要素である「進化」のワードを使って作品に込めた思いを語った。

またそんな田口監督について、緒方は別の作品で一緒になったときの印象を含めて「雪の魔術師」と評する。「監督の描く雪がとても美しい。この作品にも雪がたくさん出てきます」と田口監督の演出に賛辞を贈る。続けて田口監督へ、「どうやって雪を降らせている？」と質問をすると、ネタバレしないように苦慮した田口監督からは「気持ちで雪は降ります（笑）」と意外な返答が。これには会場からも笑いが起きた。

最後の挨拶では片山が「音楽、劇中歌、今回のために磨きをかけて作っているそうです。例のデジモンソングも堪能してください」とアピール。野田も「あの進化もございます！」と盛り上げに加担するなど、パートナーらしいコンビネーションを見せていた。フォトセッションにはブイモンの着ぐるみも登場。デジモンたちのぬいぐるみを持ったキャストと、デジヴァイスD-3のパネルを持ったファンが声を揃えた「選ばれし子どもたち出動！」の掛け声でイベントを締めくくった。

※記事初出時、キャプションに誤りがありました。お詫びして訂正いたします。