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9月15日に封切られた「プリキュア」シリーズの20周年記念作品にして、シリーズ歴代最高のオープニング興行成績を収めている「映画プリキュアオールスターズF」。関根は多くの反響に「私が幸せな気持ちにしていただいています」と感謝を述べる。複数回観た人がいるか客席に尋ねると、次々とオークションのように手が挙がり、最大で29回鑑賞したという声にはキャスト陣も目を丸くした。
映画オリジナルキャラクターを演じた坂本と種崎が舞台挨拶に立つのは、今日が初めて。坂本と種崎は隣同士で試写を鑑賞したという。坂本は「音楽がついて声が入って、キュアシュプリームって歩くとあんな音がするんだ、とか知らなかったこともいっぱいあって。観終わったらお腹いっぱい、でももう1回観たいって思える作品」と感想を述べる。種崎は「アフレコのときから『激アツ』って思ってたんですが、完成したものを観ると格段に胸アツマックスで。改めて劇場にも観に行ったんですが、繰り返し観るとアツさがさらに増して」と映画の魅力を熱弁した。
坂本演じるキュアシュプリームは、映画でプリキュアを危機に陥らせる強大な敵という役どころ。オファーを受けた際の心境について聞かれると、坂本は「一番最初は『今作の悪役です』と聞きまして、『でしょうね』と納得していたんです。それが台本を読んだらプリキュアになっていたので、『え、私プリキュアになるの!?』って、たぶん皆さんよりも驚いたと思います」と振り返る。「今作は『プリキュアって何?』というすごく大きな命題を掲げていて。そのために必要な、プリキュアとはまったく逆にいる人物、というふうに聞いていたので、悪いことをしようと思って出てくるんじゃなく、大きな役割があるんだろうなとは思っていました」と当時の心境を語った。
そして種崎演じるプーカも、作中で"キュアプーカ”へと変身を遂げる。種崎は「妖精さんって聞いてたら、(台本を読んで)『変身してる!』と思って。二度おいしいじゃないですが、光栄だなと思いました。20周年記念作品の大事な役を任せていただけるというのももちろんですが、『プリキュア』という作品に携われることがうれしい」と笑顔を見せた。そんな2人との共演に、「私は役者だから、ファンにはなってはいけないぞ……!と言い聞かせていました」と興奮を押しとどめていたという関根。坂本とは同じアフレコブースで収録したそうで、「目の前の壁ではなく、上から押さえつけられる壁、空が広がっていないようなイメージがあって。立ち向かおうにもどうしたらいいのかが見えない強大さが、お隣で収録していてビリビリと肌に感じ、鼓膜に響き……」と熱く語ると、坂本は「もういいです(笑)」と照れ笑いで関根にストップをかけた。
上映後の舞台挨拶ということで、トーク内容は映画のラストシーンについても及んだ。坂本は「この役はお客さんにどう思われるのか、受け入れられるか心配しながら演じてきて、最後にプーカがあの姿で手を握って話してくれたときに、胸がぎゅっとなって。あの子(キュアシュプリーム)も胸がぎゅっとなったんだろうな、こういう感情って初めてだったんじゃないかな」と大好きなシーンであると話す。そして「とってもいい思い出をいただいたというか、みんなの記憶に残るプリキュアの1人として歴史に残れたらうれしいなと思います」と思いを語った。すると種崎が「一番最後のト書きに『新しい世界に立つふたりは、プリキュア』って書いてあったんですよ」と、初代「ふたりはプリキュア」とつながるような一文があったことを明かし、客席からはどよめきとともに大きな拍手が沸き起る。映画を締めくくる最後のセリフを担う立場でもあった種崎は、「この素晴らしい映画の一番最後のセリフだし、どうしようって思ったんですけど、思うままに演じたものでOKをいただけたことがすごくうれしかったです」と振り返った。
最後に「改めて、皆さんにとってプリキュアとは?」と問いかけられた3人。種崎は「なんでかはわからないけど憧れてしまう。そう思わせてくれる何かがある存在」と、作中のキュアシュプリームの心境にも思いを巡らせながら答える。坂本は「“強い”っていうのはどういうことなの?というのを投げかけてくれる存在。私は『プリキュア』を観て育った世代ではないけれど、大人になって思い返したときに、『あの強さって何から来てたのかな』って思いめぐらすことが、人生のうちに何度でもできる。ずっと成長を見守ってくれて、『その強さって何、それはどこからくるの?』ということを、大人になっても伝えてくれる友達」と表現した。
関根はプリキュアについて、そして自身演じるキュアスカイについて「一緒に歩んでいく、ともに挑んでいく存在」と力強く答える。「彼女と出会ってから、いろいろなことを知っていろいろな経験をして、こうして皆さんの前で挨拶することができて笑顔を見ることができて、本当に幸せだなというふうに日々思っています。これからも彼女と一緒に精一杯がんばっていきたいです」と、放送が続く「ひろがるスカイ!プリキュア」の今後に向けても意気込んだ。
【ネタバレあり】坂本真綾、プリキュアになった心境は?「映画プリキュアオールスターズF(エフ)」種﨑敦美が明かすラストシーン秘話
※動画は現在非公開です。
「映画プリキュアオールスターズF」
公開中
スタッフ・キャスト
原作:東堂いづみ
監督:
脚本:田中仁
音楽:深澤恵梨香
総作画監督・キャラクターデザイン:板岡錦
美術監督:林竜太
色彩設計:清田直美
撮影監督:大島由貴、高橋賢司
製作担当:吉田智哉、本田竜馬
声の出演:
※種崎敦美の崎はたつさきが正式表記。
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