「MFゴースト」上映会に藤原拓海役の三木眞一郎が登場、内田雄馬への“継承の儀式”

しげの秀一原作によるTVアニメ「MFゴースト」の舞台挨拶付き先行上映会が、本日9月1日に東京・TOHOシネマズ日比谷で開催された。

10月に放送開始される「MFゴースト」は、しげのがかつて手がけた「頭文字D」の近未来の世界観設定で、実在する公道でのカーレースバトルを描く物語。本日の先行上映会には、片桐夏向（カナタ・リヴィントン）役の内田雄馬、中智仁監督、音響監督の三間雅文、さらにヤングマガジン（講談社）の企画から生まれたMFGエンジェルスの東条澪、佐々木萌香が登壇した。まずカナタ役を演じる内田は元々「頭文字D」のファンだったと言い、同作への出演が決まったときは「めちゃくちゃうれしかった！オーディションのときから興奮してましたし、実際に演じることができて非常にうれしかったです」とテンション高く語る。

続いて演じるうえで特にこだわったポイントについて問われた内田。「ヒューマンドラマをしっかり作ることを意識しました。もちろんMFGの話が中心ですが、恋とカナタの関係性もポイントになっている」と、恋役の佐倉綾音とのやり取りを音響監督の三間からディレクションしてもらったと明かす。三間は「そんな、何もしてませんよ（笑）」と冗談を交えながらも「（内田は）素直なので作ってない感じがとてもよかった」と褒める。

完成した本編について、中監督は「これまで劇場版もやらせてもらって、車のシーンも含めノウハウを積んできたつもりですが、本作も車が同時にたくさん出てきて大変（笑）」と振り返る。さらに「いろんなスタッフが刺激を受けて、フィルムをよくしていこうという現場の高まりがよい結果になったんじゃなか」と自信をのぞかせる。さらに三間が「ぜひバトルのシーンでユーロがかかるのを皆さんに見ていただきたい」と述べると、内田は「ユーロビートがかかったときの『来た来た！』っていう感覚は、『頭文字D』をご覧の方なら味わっていただけると思うし、初めて観る人には新鮮に見えるんじゃないか」と見どころを語った。

ここで「頭文字D」のTVシリーズと劇場版で藤原拓海を演じた三木眞一郎がサプライズで登壇。歓声の上がる客席の通路を歩いて舞台に姿を表した三木は「藤原拓海はもう友達みたいな存在。17年ぐらいの付き合いになりますが、世界のどこに行っても愛されてる作品なんだと感じてます」と「頭文字D」への思いを口にする。さらに「MFゴースト」がアニメ化されると知ったときを振り返り、「俺出てこないじゃん！って（笑）」と残念に思ったと明かす。しかしその後、同作へナレーションと次回予告での参加が決定。三木は「出られるじゃん！って（笑）。本当にうれしかった」と笑顔を浮かべた。

また「『頭文字D』から受け継いでいるものは？」という質問に、三間は「アフレコ現場の駐車場にスポーツカーを用意して実際に座ってもらったり、その状態でセリフを言ってもらって。免許がない方は免許を取りに行ってたりしますよ」と車へのこだわりを披露。また三木が「僕は藤原拓海の声をやらせてもらうことになって、ハチロクを買いました」と明かすと、内田は「現場に諏訪部（順一）さんと中村（悠一）さんっていう先輩がいるんですが、『ハチロク買わないの？』っていい声で言ってくるんですよ（笑）」と苦笑いを浮かべる。しかしそれだけ丁寧に作品に向き合っているからこそ「『MFゴースト』で、車に乗る感覚を感じてもらえるんじゃないか」と述べた。

さらにイベントでは三木から内田へ、“継承の儀式”を行う場面も。三木が「役を愛して、作品を愛して、『MFゴースト』を盛り上げてください」と内田と握手を交わしながら語りかけると、内田も「『頭文字D』は僕に車への憧れを教えてくれた作品。同じように『MFゴースト』でも熱狂を届けられるようにがんばりたい」と意気込んだ。