終盤でエターナルセーラームーンが涙を浮かべながら戦うシーンについて聞かれた三石。「涙ながらにも前に進む姿は“セーラームーニズム”だろうなと。そういうとき、これまでうさぎちゃんはネガティブになりがちでしたが、今作はそこを一枚脱皮して強くなりました。『これがセーラームーンだよ』と、気持ちを乗せて演じることができたと思います」と振り返る。「美少女戦士セーラームーン」の魅力を語るコーナーでは「うさぎを演じるとサビが落ちるというか、心が研ぎ澄まされるというか。技術とかは置いておいて、とにかく気持ちだけでお芝居しなきゃとなるんですよね。それは仕事をするうえでセーラームーンからパワーをもらっている感じがします」と語った。
また後編の公開を迎え、佐藤は「分散収録だったこともあり、セーラーマーズとして(苦しい思いをしているセーラームーンの)そばにいられない悔しさもありました。でも出来上がったものを見たらすべてを乗り越えてうさぎちゃんがみんなを導いてくれていて。これが『見たかったセーラームーンだ!』と思いました」と述懐。伊藤はキャスト、スタッフ陣と一緒に過ごしてきた10年間を振り返り「最後まで完走できてよかったという気持ちがあります!」と涙ぐみながら語った。また後編ではダークサイド側のセリフが多かったと話す小清水。「心の中で『うさぎちゃんごめん』と思いながら上から目線で『ワハハ!』と笑っていたのはちょっと楽しかったです(笑)」と赤裸々に告白した。
劇場版の前後編を通して注目してほしいポイントを聞かれたキャスト陣。佐藤は「大人になってセーラームーンを見てみると、悪と呼ばれる人たちにもきちんとその行動を起こした理由がある。彼女たちの物語にも注目してほしい」と述べる。高橋監督はセーラーコスモスがエターナルセーラームーンに救われる場面を挙げ、「みんな、どこかしらうさぎに救われている部分が大きいと思っていて。セーラーコスモスは、そんなうさぎに救われる役として描きたかった」と解説した。
その後サプライズとしてタキシード仮面/地場衛役の
各々の言葉を聞いた三石が、最後に自身の思いを語る。「一生分好きって言われた感じでもったいない感じ(笑)」と言いながらも、「作品へのリスペクトが大きければ大きいほどプレッシャーがあるだろうと心配していたのもあって、最初は私が引っ張っていかなきゃと思っていました。でも今では私が皆を頼りにしています」と涙を見せながら語る。そして新シリーズが始まるときに、1990年代のセーラー戦士から「子供たちにたくさん素敵な夢を与えてね」と言付かっていたことを明かし「子供たちに向けてのアピールがちょっと足りなかったかもしれないというのは心残りなので、映画やアニメの旧作からでもいいので、今後も引き続き見ていただけたらうれしいなと思います。皆さまの愛に感謝しかありません」と締めくくりイベントは閉幕した。会場からはあたたかく大きな拍手が贈られた。
※動画は現在非公開です。
「劇場版『美少女戦士セーラームーンCosmos』《前編》」「劇場版『美少女戦士セーラームーンCosmos』《後編》」
前編:公開中
後編:公開中
スタッフ
原作・総監修:
監督:高橋知也
脚本:筆安一幸
キャラクターデザイン:只野和子
音楽:高梨康治
美術監督:空閑由美子(スタジオじゃっく)
アニメーション制作:東映アニメーション、スタジオディーン
配給:東映
キャスト
※高橋知也監督の高ははしごだかが正式表記。
関連記事
武内直子のほかの記事
リンク
長留裕平 @_yuheichodome
「セーラームーンCosmos」三石琴乃、涙浮かべ「今では私が皆を頼りに」 https://t.co/PTZQWdNK4Z