「BLEACH 千年血戦篇」森田成一が掲げた黒崎一護のテーマは“任せる”

久保帯人原作によるTVアニメ「BLEACH 千年血戦篇」のイベント「TVアニメ『BLEACH 千年血戦篇』千人先行上映会」が、本日9月11日に東京・品川 THE GRAND HALLにて開催され、黒崎一護役の森田成一、朽木ルキア役の折笠富美子、石田雨竜役の杉山紀彰が登壇した。

10月10日よりテレビ東京系で放送開始される「BLEACH 千年血戦篇」。イベントでは同作の第1話と2話の先行上映が行われた。「BLEACH」のアニメイベント自体が久々だと話す森田は、第1話、2話を観た感想を聞かれ「映像が革新的に進歩していて驚きました」と語り、ブラウン管で放送されていたアニメ当初を振り返りながら映像の迫力に感心する。また「千年血戦篇」が前シリーズから10年ぶりに始動すると聞いたときの気持ちとして「もちろんうれしい気持ちが最初に来たのですが、同時に怖いとも思いました」と吐露。「アニメ『BLEACH』が終わるという怖さや、あの『千年血戦篇』の黒崎一護をどういうふうに演じていけばいいんだろうといった、漠然とした不安がありました」と心の内を明かした。また実際の収録に際しては「千年血戦篇」をやると聞いたのは5年ほど前だと話し、「気持ちの準備はしてきました。実際に収録には落ち着いて臨めたかな」と語った。

折笠は第1話と2話を見て「関係各所が卍解している感じですね。その中にいるんだという興奮と緊張、作品や応援してくださる方たちのエネルギーをすごく感じています」と話す。10年ぶりの「BLEACH」については「やったー！みたいな、一ファンとして歓喜したと同時に『待って。演じる？私が？これを？』となって。原作を手にすると途端に緊張してきました。みんなが待っていると思うと怖いです」と今でも怖さを感じる旨を明かした。

本編映像を観た杉山は「作り手の方々の技術力が右肩上がりですごいなと。原作自体が持つ魅力をより魅力的な表現で見せてくださって、この10年待ったのは無駄ではないなと感じましたね」と感動を伝える。10年ぶりの放送については「演者の中でも前のTVシリーズで『いつになるかわかんないですけど最後までやりたいですよね』と話していたので、やっと形になるのかな、うれしいなと思っています。皆さんの期待に恥じないような収録にしないといけないな」と意気込みを語った。

続いて「BLEACH 千年血戦篇」が分割4クールで放送されることが明らかに。発表直後、森田が「1クールやってから10年後かも？」と会場の笑いを誘った。そして話題は10年前のアフレコ現場にシフトし、森田があるエピソードを披露。「出演者が一番多いときには80人ほどだったんですよね。それで『BLEACH』を録っていた曜日の時間帯はほかの作品のキャストを押さえられないみたいな話があって」と語り、「『BLEACH』でキャスト取られちゃうからどうにかしてくれないのかって、いろんな制作会社さんとかほかの事務所のマネージャーさんとかにめっちゃ文句言われて。いや俺に言われてもね（笑）。すいませんって謝っておきましたけど（笑）」と当時の様子を告白する。すると当時を思い返したのか折笠、杉山も「言われてましたよね」と同意を示していた。

そしてこれまで放送されてきた366話のなかで思い出深いエピソードを聞かれた杉山は、収録スタジオに関する話をチョイス。「とあるときにベテランの方とご一緒して『BLEACH』を録っているスタジオについての話になったときに、そこが『ファーストガンダム』を録ったスタジオなんだよねと言われて。僕が小学生の頃観ていた作品をここで録っていたんだ、同じところで録っているんだと感慨深かったです」と感動を伝えた。

イベント終盤にはPV第2弾が初公開され、折笠は「全身鳥肌、顔も鳥肌が立つ感じというか。ちょっと涙目です、どうしよう……」と感動を露わにし、杉山も「カッコいい曲がのることで2倍も3倍も我々の声を引き立ててくれる感じがして、映像作品としてのすごさもさらに引き立ちますね」と感心した様子だった。最後に森田は「ご来場賜りまして誠にありがとうございました。世界で一番早く『千年血戦篇』を観た方々です。おめでとうございます！」と観客に語りかける。「最後までやりたいとずっと言っていました。10年かかりましたがやっとその夢が叶った」「『千年血戦篇』は『BLEACH』に住まうすべてのキャラクターが総出演で戦いを繰り広げていきます。僕は黒崎一護のテーマに“任せる”と掲げて臨んでいこうと思います。みんなで作り上げていくものの中で、黒崎一護もパーツの一つとなって、自分の戦いをしっかりとしていきたいと思います」と熱弁し、イベントは閉幕した。