アニメーター・五十嵐祐貴が率いる新スタジオOUTLINEが始動。第1作目として
OUTLINEは、制作プロダクションであるツインエンジンEOTA内のクリエイティブユニットとして誕生。「魅力的なキャラづくり」「最先端アクションの追求」「上を目指せる育成の場」を3つのコンセプトに、エイトビットを創業した元代表取締役・葛西励の支えを受けて立ち上げられた。スタジオを率いる五十嵐は、アニメ「映像研には手を出すな!」第3話のコンテ・演出・作画監督・デザイン、さらに映像の6割の原画を担った期待のアニメーター。2021年に初監督を務めたオリジナル短編アニメ映画集「スター・ウォーズ:ビジョンズ」の内の1作「のらうさロップと緋桜お蝶」では、海外のアニメファンからも評価を集めた。
OUTLINE制作の1作目として本日公開された「異世界混合大舞踏会(feat. おばけ)」のMVは、「呪術廻戦」のエンディングアニメを観たという星野のオファーを受け制作が実現。MVは少年・ゲンとおばけたちが過ごした不思議な日々を描く物語仕立てに。シンプルな線と色で全体が構成されながらも、ダンサーの躍動感ある動きが手描きで表現された。
五十嵐からはスタジオ立ち上げについてコメントも到着。「僕が業界を目指すきっかけとなった、宮崎駿さんや富野由悠季さん、庵野秀明さん、あるいはその周辺のクリエ イターのみなさんが 50、60歳、それどころか70、80歳になっても第一線で嬉々として作品を作っている姿を見て、単純にこうなりたいな、と思いました。それと同時に今の働き方をしていて本当にその未来が待っているのかなと問うた時に、違うな、という気持ちも強くあったのです」と、立ち上げに至った心境を明かしている。
五十嵐祐貴コメント
スタジオを立ち上げた経緯に関しては、シンプルに「失敗しても良いからやってみたかった」の一言に尽きます。もう少し深く掘り下げると、僕が業界を目指すきっかけとなった、宮崎駿さんや富野由悠季さん、庵野秀明さん、あるいはその周辺のクリエイターのみなさんが50、60歳、それどころか70、80歳になっても第一線で嬉々として作品を作っている姿を見て、単純にこうなりたいな、と思いました。それと同時に今の働き方をしていて本当にその未来が待っているのかなと問うた時に、違うな、という気持ちも強くあったのです。
ここ5、6年のアニメを取り巻く環境の変化はかなり劇的でした。人材不足や求められるクオリティの高騰に各社かなり頭を悩ませ、仕事の過集中による疲弊と、人材と作品のリセット...。こんなことをしていては干上がってしまう。そもそも僕がアニメーターになろうとした根底には、アニメを“楽しく”、そして“作り続けたい”、という思いがあったはずです。先達の方々にあって自分にはないものはなんでしょうか。大きくは「作りたいものを作る」と「それで商売をする」のバランスを考えてその状態を「チームで継続する」ということなのかなと思いました。そういった気持ちから演出や監督などの作画以外の業務も請け負うようになり、より広い視点でアニメに携われるように活動していましたが、縁あってこのようにスタジオを作って腰を据えて新たな挑戦をする機会を頂きました。長い目で応援してくださると幸いです。
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あいうズバンドクライ @ayiuayiu
五十嵐祐貴のスタジオ1作目は星野源の新曲MV、「呪術廻戦」EDアニメを観てオファー(コメントあり / 動画あり) - コミックナタリー https://t.co/X5EiRBBgKn