大和悠河が怪盗クイーンに扮して颯爽登場「気付いたら髪がパールホワイトに……」

劇場アニメ「怪盗クイーンはサーカスがお好き」の初日舞台挨拶が、本日6月17日に東京・新宿バルト9で開催された。

本日封切られた「怪盗クイーンはサーカスがお好き」は、飛行船で世界中を飛びまわり、狙った獲物は必ず盗み出す年齢・性別不詳の怪盗クイーンが、目当ての宝石を謎のサーカス団に横取りされることから動き出す物語。舞台挨拶には大和悠河が自身の演じるクイーンの姿に扮して姿を現し、ジョーカー役の加藤和樹、原作者のはやみねかおる、主題歌を担当したLittle Black Dressも登壇した。

登壇して早々にクイーンの姿のことを司会から聞かれた大和は「昨日、気付いたら髪がパールホワイトになっていまして……」とジョークを飛ばし、会場の笑いを誘う。加藤はジョーカー役を演じることになったときの心境について尋ねられ「原作を読んですぐ虜になりまして。読み進めるうちにこのワクワクした気持ちが抑えられなくなりまして、すぐにアフレコしたいという気持ちが芽生えましたね」と話した。

はやみねはいよいよ迎えた公開初日について「本当にうれしいですね」と言いつつ、視線をクイーンに扮した大和と、ジョーカーを彷彿とさせる装いの加藤へ。「クイーンとジョーカーが隣にいて。夢を見させていただいているのかというくらいリアルで。皆さんそう思いますよね？」と客席へ呼びかけると、賛同の拍手が沸き起こる。加藤も大和を見ながら「（作品から）そのまま出てきたみたいですもんね」と感動している様子。大和がそんな加藤の声について「この低音の響く声を聞くと私はものすごく安心するんですよ。頼もしいです。友達です」と語ると、加藤は「パートナーです」ときっぱり返し、クイーンとジョーカーの定番の掛け合いを再現してみせた。

Little Black Dressは主題歌を担当することになったときのことについて「1年前くらいにお話をうかがって、原作を読んでいると覚えがあって。小学生の頃に愛読していたんですよね。その記憶が蘇ってきて、『また20年たって巡り会えた』とすごくうれしい思いでいっぱいでした」と明かし、感慨深げ。楽曲の「逆転のレジーナ」については「どんなものがいいのかと思ったときに、テーマは『懐かしくも新しい』がいいのかなと感じまして。（作曲を担当した）林哲司さんの歌謡曲の懐かしい感じ、（編曲を担当した）本間昭光さんの今どきのサウンドを取り入れた一曲ができたらいいなと思いまして、作らせていただきました」と語った。

続いてトークは作品の注目ポイントへ。加藤は「劇中でけっこうアクションがあったと思うんですが、（クイーンが）飛んだり、フッと息を吐いたりするところの、大和さんのアフレコ姿がめちゃくちゃかわいかったんですよ。僕もそうだったんですけど、思わず体が動いちゃったりして。そのうしろ姿を思い浮かべながら観ていただけると、愛おしい気持ちになれるんじゃないかなと」と裏話を披露する。大和は思わぬ暴露に「ちょっとこっぱずかしい感じですね」と照れつつ「でもジョーカーくんもね、しょっぱなからトレーニングのシーンがあるじゃないですか。で、そこで猫が来たときに“邪眼”するじゃないですか。すごい眼力で見ているんですけど、和樹さんは本当は猫が大好きなんですよ。そう思って観ると……」とすかさず反撃。加藤も笑いつつ、「本当は『おいでおいで、よしよし』ってやりたいんですよ」と認めていた。

またLittle Black Dressは「原作ファン的には徐々に種明かしされていく展開がワクワクするところです。原作を知らない方は『誰がクイーンなのか？』とハラハラすると思います」とクイーンの変装に注目。はやみねは「原作を書いた人間としては、最初のシーンとエンディングでカモメが飛んどったのは観てみてほしいなと。あそこでカモメを飛ばしてくれたので『こんなにスタッフさんは原作を大事にしてくださっているんだ』と思いました」とスタッフへの感謝の気持ちを滲ませる。そしてここで登壇者のサイン入りパンフレットが、観客の中から抽選で3人に配られるというサプライズが。客席の番号が書かれたくじを大和が引いていく一幕もあった。

最後には登壇者一同が挨拶。大和が「私もファンの1人として、公開がとってもうれしくて。実は昨日あまりにもうれしくていろんなこと考えていたら、外が明るくなっていて。朝になってしまうと思って急いで寝たんですけど、それくらいこの20年間刊行されていた小説が、劇場アニメになったのは本当にうれしいです。ぜひたくさんの方に観ていただいて、この“赤い夢”のワールドに入って楽しんでいただけたらと思います」と呼びかけ、舞台挨拶は閉幕した。