KADOKAWAが、ベトナムの大手出版社・キムドン出版社と共同で、ベトナム発のオリジナル少年マンガを制作する。
KADOKAWAでは日本のマンガを海外にローカライズするだけではなく、最初から海外向けに特化した作品の開発を目指している。その第1弾として、ベトナム向けの少年サッカーマンガを刊行することになった。このプロジェクトは日本初の試みとなり、刊行されるマンガはベトナムの少年がサッカーを通じて友情を育み、成長していく物語であるという。作中にはベトナムの観光地なども多く登場。刊行時期は年内を目処に調整中で、改めてベトナム国内で出版会見を行う予定だ。
プロジェクトの責任者であるKADOKAWAの青柳昌行CPOは、ヴー・ホン・ナム駐日ベトナム社会主義共和国特命全権大使を表敬訪問。プロジェクトの報告を行なった。ヴー・ホン・ナム大使は「今回の試みには非常にいいポイントがいくつもあると思います。まず、ベトナム人はみんなサッカーが大好きです。そしてベトナムの子供たちにマンガは大人気です。サッカーとマンガが、ベトナムと日本の関係を深める架け橋となることは間違いありません。また、ベトナム人の中にも自国の名所を訪れたことのない方はまだまだたくさんいらっしゃるので、彼らに自分たちの国を知ってもらうよい機会にもなると思います。このプロジェクトが成功すること、そして多くのベトナムの子供たちに受け入れてもらえるであろうことを確信しております」とコメントした。
青柳氏は、ベトナム人マンガ家による作品も企画開発していきたいという今後の展望を伝えた。KADOKAWAでは、日本国内の既存のマンガをカラーにして縦スクロール化するプロジェクトをベトナムでも推進。ノイ工業美術大学、キムドン出版社と連携して、KADOKAWAの縦スクロールマンガ“タテスク”の新人発掘にも力を入れていく。このほか、日本とベトナムで今後マンガコンテンツをともに盛り上げていく障壁の一つである海賊版防止対策についても、協力して解決に向けて取り組んでいくことが話し合われた。
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