イベントにはエレン・イェーガー役の
今回のイベントでは、登壇者が「The Final Season」の中で印象深かったシーンを選び、映像を流しながらその理由を語り合うコーナーを展開する。一番手の佐倉が選んだのは、第77話「騙し討ち」のガビにファルコが告白するシーン。選んだ理由について、佐倉は周りの反響が大きかったことを明かす。またシリアスな展開が続く同作の中で、つかの間の“小さな恋”のエピソードであることが印象深いと語り「人間としてのシンプルな未来へ馳せる思いが感じられた」と好きな理由を語った。
すると井上も同じシーンを選ぼうとしたと語り、この流れで告白をしたファルコの行動が心に響いたと述べると、下野もファルコのガビに対する強い思いが、その行動の原動力になったのではないかと同意する。佐倉は「戦いの中で登場人物たちがつぶやく本音とか願いみたいなものが、とても切ない」と重いシーンが続く「The Final Season」の中で、ガビとファルコのシーンの重要性を述べた。
続く細谷はマルコの死の真相についてライナーが語る第84話「終末の夜」を挙げる。このシーンについて役者として演じ甲斐があったと語る細谷は、「ずっと針の筵状態だったライナーが、もう殴られたほうがいいやって思ったんだろうなって」と、ライナーの心境を代弁する。それに対し梶は、許してもらいたいと思ってしまうライナーの弱さに人間味を感じると言い、「ライナーの弱さは見ていてグッと来る」と話した。
第83話「矜持」で、母親を救うためにファルコを殺そうとしたコニーのシーンを挙げた下野は、コニーにとってお母さんのシーンは外せないと言う。母親を元の姿に戻したいというコニーが、苦しい決断をするそのシーンを選んだ理由について、下野は「アルミンが決死の覚悟で挑んだからこそ。それがなければコニーも決断できなかったのかもしれない」と語る。またアルミン役の井上が、目の前で困ってる人を助けに行こうと言えるコニーは勇者だと話すと、下野も目の前を人を救うことが積み重なって世界を救うことに繋がるのではないかと自身の考えを語った。
そんな井上が挙げたのは、第85話「裏切り者」より、アルミンとコニーが調査兵団の仲間たちを殺すシーン。井上は「自分が大切だと思っているものを守るために、別の大切なものを犠牲にしなきゃいけない、そんな戦いをずっと繰り広げてる」と語り、今回挙げたシーンはそれを突きつけられたと心境を吐露する。これに対し、下野も同じシーンを選ぼうとしたと言い、物語序盤で巨人に襲われ、人間同士が力を合わせて戦っていたときのまま巨人が敵であり続けてほしかったと話す。すると井上も「こう言ってはなんだけど、『Season 1』の頃は幸せだったなって……」と苦しい思いを明かした。
続く石川がチョイスしたのは、第84話「終末の夜」で、ミカサとハンジが対話するシーンだ。最初からミカサの中にはエレンという存在があり、ずっとブレることなく演じてきたという石川は、「The Final Season」でエレンがどんどん遠い存在になっていくことにより、見たことのないミカサが出てきたとコメント。しかしこのシーンを演じ、「エレンに虐殺させたくない」という言い回しがミカサらしいと言い、「まっすぐにエレンを思ってるミカサが好き」と演じるうえでの心が決まったと思えたシーンだったと語った。
そして最後は梶が、第80話「二千年前の君から」からエレンがユミルの民に語りかけるシーンを挙げた。梶はこのシーンでエレンが「駆逐してやる」という印象的な彼のセリフが、これまでと違ったニュアンスで返ってきたと語り、「駆逐する」というエレンの思いをぶつける対象が、巨人ではなくエレンにとって自分の思いを脅かすものに変わっていったことで、演じる上でも悩みがあったと明かした。さらに今まで演じてきたエレンとは違う演技が必要だと感じ、「『ユミルの民に告ぐ』というモノローグは、喉が壊れる思いで、自分でも未知の領域のシーンでした」と、長く演じてきたエレンの新しい一面を演じる難しさを語った。
最後の挨拶では、1時間に及んだ本日のイベントを各々が振り返り、梶は「朗報です、来週はエレン出ます」とアピール。そしてイベントでは恒例となった「心臓を捧げよ!」のポーズを、登壇者と観客全員で取り、イベントを締めくくった。
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のだよ @nodayo
「進撃の巨人」重いエピソードが続くFinal Seasonからキャスト陣が印象深いシーン選ぶ https://t.co/SFLWWhVD8v