舞台「ヒロアカ PLUS ULTRA ver.」開幕！田村心「全て力に変えて本番を駆け抜けます」

堀越耕平原作による舞台「『僕のヒーローアカデミア』The “Ultra” Stage 本物の英雄（ヒーロー） PLUS ULTRA ver.」が、本日12月3日に東京・TOKYO DOME CITY HALLで開幕。本記事では、初演前に行われた公開ゲネプロの模様をレポートする。

「『僕のヒーローアカデミア』The “Ultra” Stage 本物の英雄 PLUS ULTRA ver.」は、昨年3月に上演された「『僕のヒーローアカデミア』The “Ultra” Stage 本物の英雄」の“完全版”となる作品。昨年7月に上演予定だったが、新型コロナウイルスの影響により全公演が中止となり、本日無事公演を迎える運びとなった。劇中では“ヒーロー殺し”の異名を持つ敵〈ヴィラン〉のステインと、プロヒーローの元へ職場体験に向かったデクたちとの戦いが描かれる。舞台では雄英高校の日常やヴィランとのバトルシーンを、歌とダンスを交えて表現。緑谷出久役の田村心は、オールマイトから受け継いだ“個性”である“ワン・フォー・オール”を使いこなせずにいる出久の葛藤や成長を繊細な表情で演じた。

飯田天哉役の武子直輝は、ステインに襲われた兄の復讐を果たそうとする飯田の暴走を見事に体現。戦闘シーンでは、全身全霊のアクションで観客を魅了した。また轟焦凍役の北村諒は、父であるNo.2ヒーロー・エンデヴァーを憎みながらも、背中を追いかける轟を熱演。爆豪勝己役の小林亮太は、出久が急成長していく姿に焦り、やり場のない怒りをあらわにする爆豪を噛み付くようなセリフ回しで現していく。

ヒーロー陣営だけでなく、敵〈ヴィラン〉たちの心情も丁寧に描写。ステイン役の川隅美慎による緊張感溢れる戦闘シーンはもちろん、彼が“本物のヒーローとは？”という命題を突き付けて歌い上げるシーンも見どころだ。また死柄木弔役の雷太、荼毘役の大隅勇太、トガヒミコ役の伊波杏樹、トゥワイス役の川崎優作によって、敵〈ヴィラン〉連合の恐怖が迫力たっぷりに再現された。終盤では2人1組になった生徒たちが、雄英高校の教師陣を相手に戦う期末試験のエピソードを展開。本編終了後には、キャストが集合しての“サービスナンバー”も披露された。

演出の元吉庸泰、田村、小林、オールマイト（マッスルフォーム）役の岩永洋昭からはコメントが到着。度々の延期を受けて田村は「『ヒロステ』の『ヒーローは必ず来る』『全て乗り越えろ』そんなキャッチコピーに励まされ、勇気をもらう1年8カ月でした。そして何より『ヒロステ』」を楽しみに待ってくれているお客さんがいるという事も僕たちにとっての大きな希望でした。そんな皆さんに今度は僕らが希望をお返しします。この1年8カ月を全て力に変えて本番を駆け抜けます」と意気込みを語った。

「『僕のヒーローアカデミア』The “Ultra” Stage 本物の英雄 PLUS ULTRA ver.」は、東京公演が本日から12月12日まで行われ、その後、12月24日から26日にかけて京都・京都劇場でも上演される。なお初日公演と千秋楽公演をHuluストアで配信。Blu-ray / DVDは2022年4月20日に発売される予定だ。さらに来春には、新作公演が上演される。

元吉庸泰（演出）コメント

今度こそ、たくさんの人に観て貰いたい、その一心での稽古の日々でした。それはまさにヒロステカンパニーの覚悟。厳しくも、豊かな創造力にあふれた時間でした。更に良いものを、更に向こうへ、と澄んだ光を放ちながらカンパニーは美しく表現を重ねて来ました。正にワン・フォー・オール。新しい仲間たちの力も、今までの仲間たちの力も全部乗せて、遥かにパワーアップした“本物のヒーロー”たちが劇場に舞い降りる次第です。“PLUS ULTRA ver.”に相応しいボリュームと熱量にて、ヒロステが！ 来た！ どうぞよろしくお願いします！

田村心（緑谷出久役）コメント

いよいよ公演初日を迎えます。前回の公演中止から1年8カ月…色んなことがありました。そんな日々で自分自身「ヒロアカ」という作品や、「ヒロステ」の「ヒーローは必ず来る」「全て乗り越えろ」そんなキャッチコピーに励まされ、勇気をもらう1年8カ月でした。そして何より「ヒロステ」を楽しみに待ってくれているお客さんがいるという事も僕たちにとっての大きな希望でした。そんな皆さんに今度は僕らが希望をお返しします。この1年8カ月を全て力に変えて本番を駆け抜けます！ 楽しんでください!!

小林亮太（爆豪勝己役）コメント

大切な作品、大切なカンパニーと共に、今日の初日を迎えられた事、本当に嬉しく思います。
止まってしまったあの日から、先の見えない日々でした。それでも「ヒロアカ」が自分を突き動かしてくれたし、前を向かせてくれた。今度は僕らが届ける番です。
「ヒロステ」を観たことがある方も、初めての方も、楽しんでいただける作品になっていると思います。劇場ならではの仕掛けもあります。配信もあります。"ヒーローが来た" そう一人でも多くの方に感じてもらえるように。長く続いたこの戦い、勝ちにいきます。

岩永洋昭（オールマイト・マッスルフォーム役）コメント

コロナ禍の影響をこれでもかとモロに受けた今作。
ついに…、否、やっと…、正直な所、様々な気持ちが入り混じっております。
しかし、僕らはヒーロー！どんな困難な壁も、苦しみも、悲しみも、全て乗り越えて行く!!
スタッフ、キャスト一同、命をかけて創り上げたモノを、皆さまの元へと届けられる幸せを噛み締めながら、PLUS ULTRAの精神で参りますので、何卒よろしくお願い申し上げます。