アニメ「ARIA」シリーズのプロジェクト「蒼のカーテンコール」3部作の最終章として12月3日に公開される「ARIA The BENEDIZIONE」。姫屋のメンバーを中心にした物語が展開される。イベントでは本編上映の前に監督を務めた
序盤には、イベントに出演できなかった藍華・S・グランチェスタ役の
さらにビデオメッセージには続きがあり、斎藤は皆川、明日香・R・バッジオ役の島本須美とアフレコに臨んだときの裏話を披露。斎藤は涙もろい皆川のため、アフレコに分厚い箱ティッシュを持っていったものの、収録中は誰も泣かなかったそう。「収録が終わった後に、天野先生描き下ろしの『ARIA The BENEDIZIONE』のマンガ版を読んで、2人で号泣していました」と明かす。このときのことについて皆川は「姫屋の話ということで力が入り過ぎちゃっていたんですけど、当日に千和と雑談しながらアフレコに入ったら、TVシリーズのときの気持ちが蘇って、すーっと役に入っていくことができて。客観的に物語を読むのではなく、その中に没入していったから泣かなかったんじゃないかなと思います」と振り返った。皆川たちの後にアフレコをしたという中原は「ずるいと思いました。『私も一緒に録りたかったぞ』と」と悔しさをにじませながらも、「(収録時に皆川たちの)声を聴いていたら『ARIA』の世界においでと言ってくれているみたいで、すんなりとあずさを演じられました」と話す。
作品の見どころについては、皆川が「たっぷり姫屋です!」と一言で表現。「思っていた以上にそれぞれの絆が深かった。相手を思う気持ちが想像以上でした。そのことにびっくりして、晃って、藍華って、あずさって、最高だな!って思いました」と語る。また中原は「晃さんのカッコよさですね。本当に本当にカッコよくて。どのシーンとは言えませんけど」としみじみ。皆川に「あのシーンですね」と言われると頷き、「あのシーンです! 皆さんも作品を観ながら、『このシーンかな』と考えてみてください」と客席に呼びかけていた。
続いて名取監督が「ARIA The BENEDIZIONE」のことを話そうと、「今回は『ARIA』シリーズのフィナーレで……」と切り出すと、西村が「あー聞こえない!」とおどけながら言葉を遮る。「(『ARIA』にまだ終わってほしくないという)みんなの気持ちを代弁しました」と言う西村に、客席からは拍手が贈られた。名取監督は苦笑いしつつも「(『ARIA The ANIMATION』が放送されてからの)16年間というリアルな時間の経過を、作っていて感じました」と感慨深げにコメント。「集大成のような作品でもあるので、最初に作品を観た頃の気持ちを思い出しながら観ていただければいいんじゃないかなと思います」と続けた。
ここで「ARIA The BENEDIZIONE」を除く「ARIA」シリーズのベストエピソードをファンが選ぶ、投票企画の結果が明らかに。1位から10位までが発表され、1位には「ARIA The ANIMATION」第11話「その オレンジの日々を…」、2位には「ARIA The ORIGINATION」第9話「その オレンジの風につつまれて…」、3位には同じく「ARIA The ORIGINATION」の第13話「その 新しいはじまりに…」がランクインした。葉月は10位の「ARIA The NATURAL」第16話「その ゴンドラとの別れは…」を観て以来、物を大切にするようになったというエピソードを披露。西村は6位の「ARIA The NATURAL」第2話「その 宝物をさがして…」について、「みんなで街のいろんなところにある宝物を探していくストーリーにわくわくしました」と話していた。
牧野は3位の「ARIA The ORIGINATION」第13話「その 新しいはじまりに…」について「アリシアの引退式のシーンは、何度観ても涙が出てくるんです。晃さんが『時間だ』って言うところもカッコよすぎて何度も巻き戻して観ているくらいだし……ただのファンみたいですみません」とコメント。続けて「アリシアさんが多くを語らず、涙を堪える声だけが漏れるところもグッときてしまって……」と言うと、皆川も「もう聴いてきただけで泣けてきちゃった」と涙を浮かべる。そんな皆川は4位の「ARIA The ORIGINATION」第5話「その おもいでのクローバーは…」について、「このお話なくして晃と藍華は語れないですね。ここから今回の『ARIA The BENEDIZIONE』につながっているので、たまらなく大事な1話です」と述べていた。
イベント終盤には皆川と名取監督から挨拶が。皆川は「フィナーレと謳われている『ARIA The BENEDIZIONE』ですが、私はそんなつもりでは演じておりません。今もどこかで灯里たちは元気に暮らしていて、またいつか彼女たちの日常を切り取って皆さんにお届けできるような気がしています。そのために皆さんも『ARIA』を愛し続けて、応援してください」と呼びかける。そして最後には名取監督が「皆川さんの挨拶が素晴らしすぎて、もう語ることがないですね」と笑顔を見せつつも、「このような場を持てたことはとても幸せなことだなと思っています。これから始まる『ARIA』の世界をお楽しみください」とトークを締めくくった。
なおイベントの途中では「ARIA The BENEDIZIONE」の入場者プレゼント、劇場グッズ、舞台挨拶の情報が発表に。加えて「
ファン投票企画の結果一覧
第1位:「ARIA The ANIMATION」第11話「その オレンジの日々を…」
第2位:「ARIA The ORIGINATION」第9話「その オレンジの風につつまれて…」
第3位:「ARIA The ORIGINATION」第13話「その 新しいはじまりに…」
第4位:「ARIA The ORIGINATION」第5話「その おもいでのクローバーは…」
第5位:「ARIA The ORIGINATION」第4話「その 明日を目指すものたちは…」
第6位:「ARIA The NATURAL」第2話「その 宝物をさがして…」
第7位:「ARIA The ORIGINATION」第12話「その 蒼い海と風の中で…」
第8位:「
第9位:「ARIA The ORIGINATION」第6話「その 素敵な課外授業に…」
第10位:「ARIA The NATURAL」第16話「その ゴンドラとの別れは…」
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ARIA新作は“たっぷり姫屋”、皆川純子「晃って、藍華って、あずさって、最高だな!」(イベントレポート) - コミックナタリー https://t.co/OPZt2FDHsY