長谷川町子の創作過程や秘密に迫る企画展「漫画創作秘話」多彩な原画を展示

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長谷川町子の生誕100年を記念した長谷川町子記念館が、7月11日に東京・桜新町にオープン。これに先駆けた内覧会が、本日7月9日に同館にて行われた。

「長谷川町子の漫画創作秘話」の様子。

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「長谷川町子の漫画創作秘話」の様子。

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長谷川町子記念館は、長谷川町子美術館の分館として長谷川の代表作である「サザエさん」「エプロンおばさん」「いじわるばあさん」の3作品を中心に展開される施設。長谷川の手がけた作品や人となり、仕事の全貌がわかる常設展示と、あらゆる角度から長谷川の仕事を紹介する企画展示室が用意された。企画展の第1弾として「長谷川町子の漫画創作秘話」が7月11日から9月27日まで開催される。

常設展示室「町子の作品」の様子。

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長谷川町子記念館の1階には常設展示室「町子の作品」と、長谷川のグッズを販売する「購買部」とカフェスペース「喫茶部」が登場。「町子の作品」は、代表作である「サザエさん」「エプロンおばさん」「いじわるばあさん」の世界観を、データと書籍の双方向で楽しめる空間で、昭和時代の茶の間を再現した展示も見どころだ。また明るくポップで昭和を感じさせるレトロな雰囲気のショップスペースには、開館に合わせて新たに制作されたオリジナルグッズが所せましと並んでいる。

購買部・喫茶部の様子。

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2階には常設展示室「町子の生涯」と企画展示室「長谷川町子の漫画創作秘話」がお目見え。「町子の生涯」は長谷川が送った人生や功績を振り返る内容で、「誕生から少女時代」「サザエさんの誕生」「週刊誌連載」「町子とサザエさん」といったテーマで、長谷川の生涯を楽しむことができる。

常設展示室「町子の生涯」の様子。

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そして「サザエさん」を中心に長谷川の創作過程やその秘密に迫った「長谷川町子の漫画創作秘話」は、全3章にわけて構成。第1章「漫画家になるまで」は、絵を描くことが大好きで1日中ノートに描き続けていた幼少期や、「のらくろ」の田河水泡との出会い、15歳でマンガ家デビューした初期の作品を捉え、当時のマンガや雑誌、スケッチブックなどから長谷川の少女時代を振り返るとともに、「サザエさん」誕生以前の作品を紹介している。

「長谷川町子の漫画創作秘話」の様子。

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続く第2章「町子の漫画づくり」では、長谷川が実際に使用していたペン・インクなどの道具、草稿、マンガ原稿などを交え、マンガづくりの裏側に迫る。自身の経験や、歌舞伎や映画といった好きな作品からヒントを得て、作品を練っていく姿勢が丁寧に捉えられており、当時の世相や暮らしぶりも伺える。また活躍する一方で、締切やテーマに苦しんだ経験や苦悩も垣間見える。そして第3章「単行本の出版」では、長谷川が編集や装丁などに納得がいくまで作り込んできた単行本制作をピックアップ。長谷川が三姉妹で立ち上げた姉妹社から出版し、細部までこだわった単行本制作の過程を追うとともに、同館に収蔵された長谷川の単行本とその表紙の原画が一堂に会する空間となっている。

「長谷川町子の漫画創作秘話」の様子。

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本日の内覧会では、川口淳二館長と橋本野乃子副館長・学芸部長による質疑応答も行われた。川口館長は同館の見どころについて「昭和、平成、令和と年号は変わりましたが、『サザエさん』は永遠だと思ってます。それは家庭や家族のふれあいを大事にしているマンガだから。年号が変わっても家族・家庭というのは普遍だと私どもは捉えてます。昭和の作品ですが、老若男女問わず見ていただき、家族の輪が広がっていけばなと思っております」とコメント。また同館のオープンを長谷川がどう思っているかと問われると「今、町子先生も覗きにきてらっしゃるんじゃないかなと。今日、皆さんにおこしいただいたことを喜んでいらっしゃると思います」と笑顔を見せた。

「長谷川町子の漫画創作秘話」の様子。

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企画展について、橋本副館長は「長谷川町子の作品を、原画を元に見せていくことに念頭を置いてます。当館でしかお見せできない原画をつまびらかにしていきたい。今後はオリンピックを題材にしたものなど、長谷川町子の作品の中からテーマを模索して、年に4回のペースで行っていきます」と語る。さらに「今年はこのような状況で残念ですが、時期が来ましたらワークショップなどで町子の作品が発信できる機会を設けたい。特にお子様は原作の世界を知らずにアニメから入る方が多いと思いますので、アニメの『サザエさん』だけでなくいろいろな世界観があることを知ってもらいたいです」と述べた。

購買部・喫茶部の様子。

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「長谷川町子の漫画創作秘話」は7月11日から9月27日まで開催。なお「長谷川町子生誕百年記念展」として、隣接する長谷川町子美術館でも同期間「収蔵コレクション『長谷川町子が愛したものたち』I」を実施。入館料は美術館・記念館と併せて一般が900円、65歳以上が800円、大学生・高校生が500円、中学生・小学生が400円。詳細は公式サイトにて確認を。

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長谷川町子記念館

開館日:2020年7月11日(土)
開館時間:10:00~17:30(入館は17:00まで)
休館日:毎週月曜日(祝日の場合は翌日)、展示替期間、年末年始
住所:東京都世田谷区桜新町1-30-6 ※長谷川町子美術館の向かい側。

長谷川町子の漫画創作秘話

期間:2020年7月11日(土)~9月27日(日)
場所:東京都 長谷川町子記念館2階 企画展示室
料金:一般900円、65歳以上800円、大学生・高校生500円、中学生・小学生400円 ※美術館と記念館両方観覧可能。

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公募ガイド編集部【Koubo】 @kouboguide

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