1973年から1974年にかけてビッグコミック(小学館)で連載された「ばるぼら」は、人気小説家の美倉洋介と、彼が新宿で知り合った謎の少女・バルボラを中心とした物語。街をさまようバルボラを拾って以来、彼の周囲では奇妙な出来事が次々と起こり始め……。同作は手塚眞が監督し、稲垣吾郎、二階堂ふみ出演による実写映画の公開も予定されている。
「ばるぼら オリジナル版」は「ばるぼら」を雑誌連載当時のまま復元した“オリジナル版”として刊行。雑誌と同じB5判で用意され、過去の単行本には収録されなかった扉や削除されたページなどもすべて連載時のまま掲載される。さらに単行本化の際に改変・削除されたセリフもオリジナルのものを収録。製版のための原本には、手塚プロダクションに保管されていた手塚の生原稿が使用された。
また巻末には「おいつめられた男」「異法人」「大松右京のラプソディ」「ゴミ戦争」「人身御供」といった全集には未収録、単行本には初収録となる短編5作を掲載。1960年代から70年代にかけて、「ばるぼら」と同時代に描かれた手塚の大人向けダークファンタジーが収められた。そのほか「ばるぼら」を読み解く資料として、16ページにわたる解説とコラムも収録されている。
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