舞台「DIVE!!」納谷健は体づくりで食事制限、杉江大志「横でコーラ飲んでごめん」

舞台「『DIVE!!』The STAGE!!」が、去る9月20日に東京・シアター1010で開幕。初演前には、公開ゲネプロと囲み取材が行われた。

テレビアニメ、コミカライズなども展開された「DIVE!!」は、水泳の飛び込み競技に青春を懸ける少年たちを描く物語。脚本・演出を伊勢直弘が手がける舞台には、坂井知季役で納谷健、富士谷要一役で牧島輝、沖津飛沫役で財木琢磨、大広陵役で杉江大志、丸山レイジ役で高橋健介、麻木夏陽子役で名塚佳織、富士谷敬介役で唐橋充、山田篤彦役で安達勇人、平山二郎役で宮城紘大、松野清孝役で瀬戸祐介、辻利彦役で西野太盛が名を連ねている。

囲み取材には納谷、牧島、財木、杉江、高橋、安達、宮城、瀬戸、西野の9名が出席。牧島は「登場人物それぞれに壁や課題があって、それを乗り越えて飛び込む瞬間の緊迫感は、この舞台でしか味わえません。みんなで素敵な舞台を作っていけたら」と、財木は「沖津飛沫は個性を生かした飛び込みをするキャラクター。MDCの全員に『すごい奴が来た！』と、刺激を与えられたらと思っています。ケガに気をつけて、最後まで走り抜けたいと思います」と意気込む。

杉江からは「観に来てくださった方が前を向ける作品になっていると思います。元気をもらいたいなって人はぜひ観に来てください」という言葉が。高橋は「先ほどみんなで最終の“毛のチェック”をしました。僕に関しては（安達）勇人くんに右腕のちょっと薄い毛を剃ってもらったり……」と話し、周囲から「毛の話とかしない！」とツッコミをもらいながら、「毛というものはナイーブなものですが、それをみんなで剃り合える仲になったというのは、裸の付き合いじゃないですけど、本当にチームワークがいい座組なんだと思います」と続けた。

安達は「（山田篤彦が着用している）ピンクのパンツに思いを込めて、精一杯演じ切りたいと思います！」とコメント。宮城は「稽古で実際に飛び込みの練習を見に行った」とエピソードを明かしながら、「飛び込みは、飛ぶまでの緊張感が見ている人にも伝わってくるし、だからこそ、飛んだ瞬間はキラキラしていて素敵だなと思います。ライバルチーム一丸となって、作品のいいスパイスになるように盛り上げていきたい」と語る。瀬戸は「青春時代真っ只中の人も、そうでない人にも刺さればいいなと思います」と、西野は「ライバルチームも個性が出ているので、自分も作品に貢献できるように熱く演じていきたいと思います」と述べた。

納谷は体作りのために食事制限をしていたと話し、「（稽古中に）おいしいご飯が食べられなかったのはつらかったです。（共演者を）ご飯に誘いづらかったり（笑）。その分、お芝居の上ではディスカッションしたり盛り上がれたので、ある意味よかったのかなと思います」と振り返る。それを受け杉江が「横でコーラ飲んでごめんね！」と発言すると、納谷は「ほんとだよ！（笑）」と返答。最後に納谷は、「舞台のいちスパイスとして、飛び込みがどのように表現されるか、楽しみにしていただければと思います。体当たりで挑んでおりますので、どうか受け取っていただけますと幸いです！」と呼びかけた。

囲み取材を終え、いよいよ「『DIVE!!』The STAGE!!」のゲネプロへ。舞台上には高さのある飛び込み台のセットが組まれ、キャスト陣はそれぞれの悩み、葛藤を抱えながらその階段を上っていき、選手たちの緊張感を体現する。また飛び込み台から実際に飛び込み、プールに着水するまでのアクションは、舞台後方で繰り広げられるアンサンブルキャストのアクロバティックな演技によって再現された。

納谷は中学2年にして飛び込みの才能を見出され、多くの壁を乗り越えながらオリンピック出場に情熱を燃やす坂井知季を熱演。牧島は元飛び込み選手の両親を持つサラブレッド・富士谷要一を演じ、彼が隠し持つエリート選手ならではの苦悩を繊細に表現した。さらに財木は青森・津軽の海で飛び込みを続けてきた沖津飛沫のぶっきらぼうな性格と、彼が豪快な飛び込みで周りを圧倒するさまを独特の存在感で演じ切った。

「『DIVE!!』The STAGE!!」は9月30日まで東京・シアター1010にて、10月6日と7日に大阪・森ノ宮ピロティホールにて上演。詳細は舞台の公式サイトにて確認を。