「北斗の拳」は世紀末の希望!1万年後も読めるよう石版化、“伝承会”に布袋も登場

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武論尊原作による原哲夫「北斗の拳」が今年で35周年を迎えたことを祝し、週刊少年ジャンプ(集英社)に同作が初めて掲載された9月13日を「北斗の拳の日」として日本記念日協会が認定。これに合わせて「北斗の拳」のマンガを刻んだ石版が制作され、そのお披露目をする「伝承式」が開催された。

「伝承式」の模様。左から武論尊、原哲夫、布袋寅泰。

「伝承式」の模様。左から武論尊、原哲夫、布袋寅泰。

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「北斗の拳」石版

「北斗の拳」石版[拡大]

石版の制作は「『北斗の拳』を100年は残る漫画にしたい」と過去に原が語っていたことがきっかけとなり実現。100年と言わず、いつか訪れるかもしれない「北斗の拳」のような世界を生きる人類のため、救世主の教科書となるよう1万年後にも「北斗の拳」を残そうと、“最強の記録媒体”である石が素材に選ばれた。石版は第1話となる48ページ分が用意されており、総重量は約1トンにも及ぶ。

「伝承式」にて武論尊は「原先生とは、原作を書いている間はほとんど会ってもいないし、作品の中でずっと戦ってたって感じがあります。原先生がいいものを描く、それに負けないよう俺だけの原作を書くっていう。ずっと素手でぶん殴り合ってたような印象を持っています。それが35年経ってもまだ色褪せていないのかなと思っています。つくづくマンガっていうのは、原作者とマンガ家の戦いだったのかもしれない。それでうまいこと『北斗の拳』ができたのかもしれない」と、35年という年月に思いを馳せる。これに対し原は「僕はぜんぜん戦ってる気なんかなかったですけど(笑)」「安心して原作をいただいて、そこから行間を読んで勝手にどんどん描いていって。若かったからやりたいこと勝手にやってましたね。あとは先生がなんとかしてくれるだろうと思って」と、武論尊との信頼関係を語った。

布袋寅泰とケンシロウ。並ぶとほぼその身長は一緒。

布袋寅泰とケンシロウ。並ぶとほぼその身長は一緒。[拡大]

イベントには、ゲストとして「北斗の拳」35周年を記念した新曲「202X」を9月19日にリリースする布袋寅泰も登場。この日のためにロンドンから帰国したという布袋に対し、原は「でっかくなって帰ってきましたね」と背の高さをいじって会場の笑いを誘う。布袋は過去にも「北斗の拳」に楽曲を提供しており、原とは同い年で一緒にカラオケもした仲だという。一方、布袋と初対面の武論尊は「中学の頃、『お前小銭持ってるだろ、飛んでみろ』ってカツアゲされたのを思い出しましたよ。だいたいそういうこと言ってくる人はこういうタイプだったから」と、ギタリストに萎縮してみせる冗談を飛ばす。

石版にかけられた赤いベールを剥がす3人。

石版にかけられた赤いベールを剥がす3人。[拡大]

壇上に3人が揃ったところで、ついに石版の除幕式が開始。台座にかけられた赤いベールが剥がされ、中から出現した「北斗の拳」石版を見た武論尊は「すごいですね。地球が“猿の惑星”になったら、猿が読んでるんだろうね」と、記録媒体としての石の迫力を語る。またマンガ第1話となる48ページ分に追加して、35周年を記念して原が描き下ろした「北斗の拳」ケンシロウと「蒼天の拳」霞拳志郎が向き合うイラストを刻んだ石版、布袋による新曲「202X」の楽譜を刻んだ石版も登場。1万年後も残る“最強の記録媒体”に自身の曲が刻まれたことに布袋は「残そうと思って作るわけではないけど、語り継がれたり愛し続けていただいたり、歌い継がれたりとか、音楽が繋がっていくというのは僕らにとって夢だから。ありがとうございます」とお礼の言葉を述べる。感極まる布袋に「猿がギター弾きますよ」と、武論尊もうれしそうに茶々を入れた。

MVでドラムを叩くラオウを見つめる原哲夫、武論尊。

MVでドラムを叩くラオウを見つめる原哲夫、武論尊。[拡大]

このほか会場では新曲「202X」のため結成された、ベース・ケンシロウ、ドラム・ラオウ、 ボーカル&ギター・布袋という“バーチャルスーパーバンド”の登場するMVを披露。「202X」の完全数量限定盤に付属するピック型ARマーカーの映像も公開された。これは専用アプリを起動してスマートフォンをARマーカーにかざすと、画面の中で同バンドのバーチャル3Dフィギュアが演奏する姿が見られるというもの。「これは本当にすごいです。手乗り布袋」と笑顔を見せる布袋に対し「俺ガラケーなんですよ」と、スマートフォン専用の映像に無力感を覚える武論尊。会場に和やかな笑いが巻き起こる。最後に武論尊は「これからの作品もがんばりますが、『北斗の拳』を35年間かわいがってくれてありがとうございます」と感謝の意を示し、原は「これからも『北斗の拳』ができるだけ長く、100年持つように。リニューアルしながら「新北斗の拳」を作っていきたいなと思っています」と意気込みを語った。これに布袋が「これからも男たちの熱い胸を焦がし続けてほしい。ここに描かれたロマンを我々も胸に刻んで、生きるエネルギーにしたいと思う」と「北斗」愛溢れる返事をして「伝承式」は終了した。

石版を運んで来たザコに笑顔を見せる布袋寅泰。

石版を運んで来たザコに笑顔を見せる布袋寅泰。[拡大]

なお石版は、明日9月14日から19日までの期間限定で東京・キラリナ京王吉祥寺4階キラリナ広場に展示。期間中は「武論尊先生&原先生のサイン入りジャギヘルメット」を始めとした豪華賞品が当たる「北斗の拳×キラリナコラボイベント」も開催され、同施設7階の啓文堂書店では「北斗の拳フェア」とグッズ販売を行う。なおキラリナでの展示終了後に石版は、被災地支援のためのチャリティオークションにかけられる。実施時期は9月末になり、詳細な続報は「北斗の拳」公式サイトにてアナウンス予定。

また「北斗」35周年を記念したCMの公開も決定した。片桐仁がお父さん、加藤小夏が娘役で「伝承」をテーマにした内容を展開。「優しいお父さん篇」「慌てるお父さん篇」「泣き虫お父さん篇」の全3本が用意されており、順次公開される。

9月25日発売の月刊コミックゼノン11月号(徳間書店)は「北斗の拳35周年特別号」になっており、原が石版用に描き下ろした記念ビジュアルのクリアファイルが付属する。また巻頭でも「北斗」特集が組まれ、人気キャラ投票の結果発表を展開。このほかアニメ「蒼天の拳 REGENESIS」第2期のオープニングテーマを担当するアーティストがCrossfaithとなることも決定し、PVも公開された。

※動画は現在非公開です。

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(c)武論尊・原哲夫/NSP 1983 (c)原哲夫・武論尊/NSP 2001,(c)八津弘幸・辻秀輝 2017 (c)原哲夫・武論尊/NSP 2001,(c)蒼天の拳 2018

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