ティプトリー賞の公式サイトによると、審査員は「疫病によって日本の若い男性の4分の3が死亡し男女の立場が入れ替わった、パラレルな封建社会の日本」という設定に惚れ込んだとのこと。この設定を用いて、男女間の微妙なパワーバランスで成り立つ社会を巧みに描き出した、と評価している。
「たったひとつの冴えたやり方」などの傑作SFで知られるジェイムズ・ティプトリー・ジュニアは、男性の筆名で活動し、その骨太な作風から「もっとも男性らしいSF作家」と呼ばれていた。しかしのちに女性であることが判明し、作者の性別と作風をめぐる論争、通称「ティプトリー・ショック」が勃発。米国の女性SF作家パット・マーフィーとカレン・ジョイ・ファウラーはこの事件にちなみ、ジェンダーにまつわる理解を深めた作品を表彰する賞として、1991年にティプトリー賞を設立した。
「大奥」はメロディ(白泉社)にて連載中。2009年に第13回手塚治虫文化賞を受賞した。10月には実写映画が公開される。
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永井 祐子 @cafebleunet
そう言えば「大奥」はティプトリー賞もらってるわ。翻訳、どこまで出てるのかな。この人の作品、おもしろそう。 https://t.co/066yioi3VT https://t.co/v5ELE6zLOB