舞台挨拶には大島志乃役の
南は吃音により言葉が上手く話せない志乃というキャラクターを演じるにあたり、吃音の人々に取材をするなど準備を重ねたと明かす一方で、「実は小さい頃からセーラー服に憧れていて、劇中で制服を着ることができてうれしかったです」とセーラー服への思いも告白。そんな志乃が心を開いていく友人・加代を演じた蒔田は、志乃とのやり取りについて「演じる際は、言葉が上手く話せない志乃が言葉や気持ちを伝えきるのを待ってから答えることを心がけました。コンプレックスを抱えてきた加代なら、笑われたり遮られるのがどれだけつらいかわかっているはずだから」と演技をするうえでのポイントを語った。
空気が読めずに空回りしてしまう菊地を演じた萩原は、「表情や感情表現は原作を参考に、セリフや言葉の面はシナリオを参考にしました」と役作りについて回想。そんなキャスト陣の演技について押見は「キャストの生々しい演技に、まるでドキュメンタリーを観ているようでした。原作者としては100点満点の出来ですね!」と太鼓判を押した。
さらに押見は自身が学生時代に吃音だったことをベースに本作を描いたことを明かし、「恥ずかしことのひとつとして、ずっとそれをしまってきたからこそ描きたいと思った」とその経緯について説明する。また湯浅監督は本作で一番手をかけたという場面を「冒頭、クラスの自己紹介で志乃が自分の名前を言えないというシーン」としたうえで、「それはこの作品がどのような作品か、志乃がこれまでどのような人生を歩んできたのかを表現しなくてはならないから」とコメント。最後に押見は「自分のことが1回でも嫌いだと思ったことがある人は、この映画を見たらどこかしらに自分自身を発見できると思います。心にしまっていることを発見して言葉にすることができる作品だなと思うので、ぜひ多くの方に観て欲しい」とメッセージを送った。
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