劇場アニメ「
上映会に先立って行われた舞台挨拶では、鎧塚みぞれ役の
一人二役となったフィギュアスケーターの本田は「(リズと少女が)きちんと違う人のように聞こえるかなとか気にしていたけど、監督からは『違いがまったくないくらい、自然な感じで』と言われ、真逆のイメージだった」と振り返る。そして「声を録っている最中も、終わったあとも不安だったけど、完成したものを観たら監督がおっしゃっていたことが間違いじゃなかったとわかった」「色が付いていないような(演技の)雰囲気がこの映画に合っていた」と手応えを語った。それを受けて山田は「リズの最後のセリフが大好きです。本当によかった、すばらしかった」と感謝の気持ちを伝える。そのコメントに本田は「勉強になりました」と恐縮しながら何度もお辞儀。2人でお辞儀し合う姿に観客から笑いが漏れる。
リズの最後のセリフについては主演陣も思い入れがあったようで、2人で一緒に観た際に、そのシーンで東山が目を潤ませてしまうくらい見入ったことが明かされる。さらに種崎が「みぞれと希が、言葉に出しているのとは違う気持ちをリズと少女が表現してくれて……もう一言目から『本田さん本当にありがとう』となりました」とお礼を述べると、本田は再び恐縮した様子を見せていた。
作中ではみぞれと希を中心とした青春が描かれるということで、トークテーマは自身の青春エピソードに。ここでは「青春を語りだしたら止まらない」と自称する種崎が大車輪の活躍を見せる。「みぞれと似たような経験をしたことがありまして」と話し始めた種崎は、「みぞれたちと同じくらいの時期にすごく大事な子が私にもいて。それこそ(みぞれと同じように)その子と一緒にいたいがために、同じ高校を選ぶくらい」「一緒にいないときは、その子がいるかもしれない方向を見る、とか」「でも、意外と女子ってそういうところある」と勢いよく語り、ほかの登壇者も納得の表情を見せる。
さらに中学生の本田から「青春とはどういう感じのものなんですか?」と問われると、種崎は「なんでもいいんです。もう戻れない瞬間とかキラキラしているとか。キラキラしていなくっても、これは一生忘れられないと思える瞬間、すべてが青春です」と熱っぽく回答。そのやり取りを見て「眩しかったー」と漏らした山田は「主題歌を歌う
最後の挨拶では、種崎が「アフレコ前に監督が説明してくれたことで、私の心にすごく残っている言葉が『すべてのものが傍観者。風も木も空も2人を見守っている。そんな作品です』。観終わったあとにそれをすごく感じた」と明かす。そして「作品を観ていただく方の気持ちや視線もこの作品の一部になるのでは、と思う」「2人のことを見守ってください。じーっと」と上映を待つファンにメッセージを届けた。
「リズと青い鳥」は武田綾乃の小説「響け!ユーフォニアム 北宇治高校吹奏楽部、波乱の第二楽章」を原作とし、鎧塚みぞれと傘木希美、2人の女子高生の儚く美しい一瞬を描く物語。4月21日から上映される。
劇場アニメ「リズと青い鳥」
スタッフ
原作:武田綾乃(宝島社文庫『響け!ユーフォニアム 北宇治高校吹奏楽部、波乱の第二楽章』)
監督:
脚本:吉田玲子
キャラクターデザイン:西屋太志
美術監督:篠原睦雄
色彩設計:石田奈央美
楽器設定:高橋博行
撮影監督:高尾一也
3D監督:梅津哲郎
音響監督:鶴岡陽太
音楽:牛尾憲輔
音楽制作:ランティス
音楽制作協力:洗足学園音楽大学
吹奏楽監修:大和田雅洋
アニメーション制作:京都アニメーション
製作:『響け!』製作委員会
配給:松竹
キャスト
鎧塚みぞれ:
傘木希美:
リズ、少女:
中川夏紀:藤村鼓乃美
吉川優子:
剣崎梨々花:杉浦しおり
黄前久美子:黒沢ともよ
加藤葉月:
川島緑輝:
高坂麗奈:
新山聡美:
橋本真博:
滝昇:
※高橋博行と高尾一也の高ははしご高、種崎敦美の崎は立つ崎が正式表記。
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