本日3月12日、東京・豊島区役所内のとしまセンタースクエアにて「東京アニメアワードフェスティバル2018」の授賞式が開催された。
「東京アニメアワードフェスティバル」は、アニメーション文化と産業の振興に寄与することを目的とした国際アニメーション映画祭。まず壇上には、アニメーション産業・文化の発展に大きく寄与した人を顕彰する「アニメ功労部門」の受賞者が登壇する。そのうちの1人、「タッチ」「銀河鉄道の夜」などを手がけた監督・
同じく「アニメ功労部門」の受賞者として、「妖怪人間ベム」のベム役、「ルパン三世」 シリーズの次元大介役で知られる
次に表彰されたのは、1年間に日本国内で放送、上映された商業作品の中で、ファンやアニメーション業界に携わる人々が各賞を選ぶ「アニメ オブ ザ イヤー部門」。作品賞の劇場映画部門を受賞した「この世界の片隅に」、テレビ部門の「けものフレンズ」、アニメファン賞の「ユーリ!!! on ICE」が次々と表彰された。
「アニメ オブ ザ イヤー部門」の個人賞のうち、原作・脚本賞は「Fate/stay night」「Fate/Grand Order」などのゲームシナリオを手がける奈須きのこが受賞。会場には奈須からのコメントが到着し、「この受賞を糧に、今後も『Fate/Grand Order』の世界を皆さまにお届けできるよう邁進していきますので、応援いただければ幸いです」と代読される。監督・演出賞を受賞した、「けものフレンズ」のたつき監督は「ありがとうございます。本当にお客さんの声があっての受賞だと思います。去年の今頃、得体のしれない状態で作品をプッシュするのはなかなか勇気がいることだったと思うので、本当に尊敬と感謝あるのみという感じです。アニメにかかわる方にこういう賞をいただけたのは、お客さんがホッとしてくれると思うので、それがうれしく思います」と述べる。
全世界から募集した、長編、短編アニメーション作品を対象とする「コンペティション部門」では、長編アニメーションのグランプリに台湾の「オン ハピネス ロード」、優秀賞に中国の「ハブ ア ナイス デイ」が選出された。短編アニメーションのグランプリはフランスの「ネガティブ・スペース」、優秀賞はベルギーの「キャサリン」が受賞する。
また「コンペティション部門」のうち、豊島区長賞はロシアの「ちゅんちゅん」が獲得。ここで短編アニメーション「ネガティブ・スペース」、長編アニメーションのグランプリ「オン ハピネス ロード」には、それぞれ東京都知事賞が贈られることに。壇上には小池百合子都知事がプレゼンターとして登場し、「毎年、数多くの才能アニメーターが、東京から世界へ羽ばたいてくれることが大変うれしく思います。東京はアニメ関連産業が集積しております。とりわけ豊島区は手塚治虫先生をはじめとする、世界的なマンガ家、アニメーターが育った街。トキワ荘の位置したところでもございます。高野(之夫)豊島区長がトキワ荘を復元しようと着々と計画を進めていることは大変うれしく、期待をしております」とエールを送った。
最後に主催者を代表し、「東京アニメアワードフェスティバル2018」実行委員会副実行委員長の南雅彦氏から挨拶が。「アニメーションは1本の線から始まります。1本の線から始まるものはすべて無限に繋がっていると思います。ですので、新しい作品を作ってきていただいて、また皆さんとお会いできればと思います」と受賞者たちに呼びかけ、式を締めくくった。
「東京アニメアワードフェスティバル2018」
コンペティション部門
長編アニメーショングランプリ:「オン ハピネス ロード」
優秀賞:「ハブ ア ナイス デイ」
グランプリ:「ネガティブ・スペース」
優秀賞:「キャサリン」
豊島区長賞:「ちゅんちゅん」
アニメ オブ ザ イヤー部門
作品賞劇場映画部門:「この世界の片隅に」
テレビ部門:「けものフレンズ」
監督・演出賞:たつき
原作・脚本賞:奈須きのこ
アニメーター賞:岸田隆宏
美術・色彩・映像賞:
音響・パフォーマンス賞:
「ユーリ!!! on ICE」
アニメ功労部門
歌手:大杉久美子
美術監督:川本征平
声優:
監督:
監督:
アニメーター:須田正己
プロデューサー:高見義雄
脚本家:星山博之
音響監督:本田保則
プロダクション設立者:本橋浩一
アニメーション史研究者:渡邊泰
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