「恋は雨上がりのように」はファミレスでアルバイトとして働くクールな性格の女子高生・橘あきらと、そのファミレスの店長で、彼女が好意を寄せる45歳の冴えないおじさん・近藤正己の関係を描いた作品。映画ではあきら役を
この日撮影が進められていたシーンは、原作マンガ第1話の冒頭に登場する、「注文した石焼きビビンバが焦げていた」と苦情を入れる客に大泉扮する近藤が頭を下げるくだり。大泉は窓から差し込む西日に目を細めながら、「申し訳ございません」と謝罪を繰り返す。小松扮するあきらはきびきびとフロアを動き回り、長いポニーテールを左右に揺らしていた。店内は多数のエキストラで埋め尽くされ、ほとんど満席の状態に。「(別のテーブルの)料理から出ている湯気が多すぎる」という理由で、
舞台となるレストランのセットは、明日にでも営業を始められそうなほど本格的な仕上がり。道路沿いに出された看板は「Cafe レストラン ガーデン」に変えられ、店の周囲には「四種のチーズのラザニエッテ」「海のご馳走スパゲッティー」といったのぼりが並ぶ。店内にはパンやドレッシングを販売するコーナーも設けられていた。ソファは本作のためにすべてシートが張り替えられ、またどの席からも撮影が行えるよう、固定せず必要に応じて移動できる仕様に。永井監督は「ちょっとカッコよく作りすぎたな」と笑いながら漏らす。
休憩室には窓があり、外がすぐ駐車場になっているという原作に近い間取りで、これも撮影地決定の決め手のひとつになったという。壁には「サービス3カ条」といった貼り紙やシフト表が貼られ、こちらも営業中の店舗さながらの雰囲気。店長のデスクの上には、夏目漱石の「こころ」が置かれていた。
撮影は実写映画化が発表された2017年11月15日にクランクイン。同年12月31日にクランクアップを迎えた。小松は自身が演じたあきらについて「見た目はクールですが、中身は意外と乙女の部分もある」とコメントし、「一瞬一瞬を大事にしたかったので永井監督とはキャラクターについてたくさんお話させていただきました」と演技のこだわりを明かす。また大泉との共演について、「大泉さんとの撮影の日は朝から楽しみでした。私がお芝居で悩んでいる時は一緒に話してくださり、本当に救われました」と感謝を述べた。
一方の大泉は、「近藤はドキドキもするんだけど、その感情に戸惑う部分もあるといったような、微妙な心の機微を演じないといけないのでとても難しかった」と撮影を終えた心境をコメント。小松に対しては「お会いする前はクールなイメージがあったんですが、とてもかわいらしい人だなっていうのがだんだんわかってきて、私は現場で常に癒されました」と語っている。
映画「恋は雨上がりのように」は5月25日より全国ロードショー。なお週刊ビッグコミックスピリッツ(小学館)で連載されている原作マンガは、あと2話で最終回を迎えることが2月19日発売号にて告知されている。
小松菜奈クランクアップコメント
お話をいただいたときはとても嬉しかったんですが、やはり原作がある作品は不安も必ずあります。あきらは見た目はクールですが、中身は意外と乙女の部分もあるので、その内側に秘めている部分を演じるのが難しそうだなと思い、一瞬一瞬を大事にしたかったので永井監督とはキャラクターについてたくさんお話させていただきました。大泉さんとの撮影の日は朝から楽しみでした。私がお芝居で悩んでいる時は一緒に話してくださり、本当に救われました。
大泉洋クランクアップコメント
こんなに歳の離れた女性から一方的に好意を持たれるという役は、特に私みたいな俳優にはなかなか出会えない作品だなというのが最初の印象です。近藤という男が冴えない男という設定だから私に、ということなんでしょうけど(笑)。ただ演じていく上では、近藤はドキドキもするんだけど、その感情に戸惑う部分もあるといったような、微妙な心の機微を演じないといけないのでとても難しかったです。小松さんは本当に素晴らしかったです。よくお話もしてくれ、お会いする前はクールなイメージがあったんですが、とてもかわいらしい人だなっていうのがだんだん分かってきて、私は現場で常に癒されました。
映画「恋は雨上がりのように」
2018年5月25日(金)全国公開
原作:
監督:
脚本:坂口理子
出演:
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