同作で映画初出演となった片寄は、「わからないことだらけではありましたが、ここにいるキャストの方やスタッフの皆さんに支えていただいて、『兄こま』の世界をはるかとして楽しませていただくことができました」と挨拶。土屋は「今日はお兄たちに感謝を込めて服装をコーディネートしました」と明かし、「下はニーハイとスカートでせとか風に、上半身の黒いシャツは高嶺さんを、ネクタイはお兄と千秋さんと国光をイメージしました」と衣装のポイントを説明してみせた。
司会から「兄こま」の“ツボポイント”を問われると、片寄は「予告でも使っていただいた、バックハグのシーン。はるかにとって気持ちが溢れてしまうシーンだったので、はるかの気持ちを汲み取って観ていただけたら」とコメント。草川が「そのシーンを皮切りに、あんなにツンツンしていたお兄のかわいらしい部分がどんどん垣間見えて、僕は男性だけど見ていてキュンキュンした」と触れると、照れた様子の片寄に客席からは笑いが溢れる。続けて草川が「(お兄の)最後のシーンも個人的にかわいいポイント! 100点です」とさらにプッシュし、片寄も「あそこは気合い入れてかわいくしました!」と自信を見せた。
さらにイベントでは、土屋の出世作となった「鈴木先生」の監督も務めていた河合から土屋へ、サプライズレターが贈られる。河合が「せとかを演じてくれてありがとう。太鳳ちゃんにしかできない素敵なせとかでした。せとかは土屋さんとは正反対のキャラクターで、演じるのはとても難しかったのではないでしょうか」と手紙を読み上げると、土屋の目には光るものが。土屋は胸がいっぱいの様子で「本当に幸せです。ずっと自分がせとかでよかったのかなって考えていたんですけど、監督とこうしてここに一緒にいられることが本当にうれしい。(女優を)続けてきてよかったなと思います」と声を震わせながら思いを口にした。また片寄に対しても「お兄がお兄でよかったなって思います。お兄になってくれてありがとうございました」と感謝を述べた。
Sho-Comi(小学館)にて連載されている「兄に愛されすぎて困ってます」は、まったくモテないが恋愛体質な女子高生・せとかと、ヤンキー系でクールな性格だが、実は誰よりも妹思いな兄・はるかを軸としたラブストーリー。映画は全国にて公開されている。
河合勇人の手紙 全文
土屋太鳳様
まずは「兄こま」お疲れ様でした。
そしてせとかを演じてくれてありがとう。
太鳳ちゃんにしかできない素敵なせとかでした。せとかは土屋さんとは正反対のキャラクターで、演じるのはとても難しかったのではないでしょうか。
本読みのときは、誰よりもうまく、お兄たちを圧倒していました。朝ドラをはじめ数々の作品を経験してきたオーラと貫禄がありました。
しかし、「兄こま」のせとかは恋に恋する女子高生。脳天気な妹にならなくてはいけません。いかに女優・土屋太鳳からオーラと貫禄を消すかが肝になるからです。
土屋さんとは「鈴木先生」で出会い、6年の歳月が経ちました。あの震災の年、スタジオで一緒に撮影していたときのこと、一度も忘れたことはありません。以来撮影現場では、監督と女優という関係ですが、ずっと同志のように感じてきました。
土屋さんは今後、日本映画を背負っていく大女優になっていくと思いますが、「兄こま」のこと折に触れて思い出してもらえるとうれしいです。
太鳳ちゃんがせとかを演じてくれて本当によかったです。心から感謝しています。本当にありがとう。
くれぐれもお体に気を付けて、ますますのご活躍を期待してます。
そしてぜひもう一度ご一緒できることを楽しみにしています。
監督 河合勇人
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