綱本将也・
2003年から2004年にかけてモーニング(講談社)にて不定期で連載された「U-31」は、31歳のプロサッカー選手・河野敦彦が戦い続ける姿を描く物語。強豪チームにクビを言い渡され、古巣の弱小チーム・ジェム千葉に戻ってきた彼は、そこで再起を賭けることに。「元・日本代表」というかつての栄光をネタにしようとする経営側の考えと、全盛期を過ぎたにも関わらず背番号10をもらった彼に対する、若手選手たちの冷やかな視線に晒されても黙々と練習を続ける河野は、やがて周りの人間に影響を及ぼすようになっていく。
映画の上映後、ステージに登場した河野敦彦役の
スクリーンに映像が映し出されると、当時を思い出して盛り上がる4人。サッカーの紅白戦で馬場演じる河野が派手に転がるシーンが流れると、「こけさせられたシーンだ! 悪いのはこの人(中村優一)ですよ!」と名指しで非難し、観客の笑いを誘っていた。またあたかも好きな女性と1対1でボールを取り合うかのようなシチュエーションの寸劇「愛の1対1」が上映されると、4人とも恥ずかしがって悶絶。このほか「鳥かご」と呼ばれるサッカーの練習法や、馬場と中村優一のオセロ対決、罰ゲームありのリフティング対決などが披露された。中村誠治郎が「俺、メイキングに本編の3倍くらい出てるんだよね」と振り返ると、馬場は「3倍じゃきかないと思いますよ(笑)」と中村の出演シーンの多さを保証する。会場で先行販売されたメイキングDVDは全2巻で構成され、合計174分に及ぶとのこと。
オーディオコメンタリーが終わり、
続いてキャスト4人による「U-31ゲーム」のコーナーに突入。「1」から順番に1~3つの数字を言っていき、「32」を言った人が罰ゲームを受けるという内容に、キャストには緊張が走る。結局中村誠治郎が負け、馬場から「ペナルティキックを蹴ってゴールが決まった後パフォーマンスをし、高揚感とともに愛の言葉を言う」という難易度の高い罰ゲームが出された。中村誠治郎がPKのパフォーマンスをしたのち、「あっあっ……見に来てくれてたの?」と言って盛大に滑ると、すかさず根本が「それじゃダメだ! お前の名誉のためにも」とNGを出し、再度挑戦することに。2度目はキックをした瞬間に「大好き!」と叫び、観客は爆笑。根本は「蹴った瞬間に『大好き』って言ったら、ゴールキーパーが『えっ』ってなるじゃん」と突っ込むと、中村誠治郎は「そういうBL設定も含まれてる」と開き直った。
最後の挨拶で中村優一は「『夢を諦めない』『挫折から這い上がっていく』という、これから人生を歩んでいくときに活力になる作品だと思っています」と映画への思いを述べた。馬場は「ジェフユナイテッド市原・千葉の皆さんや流通経済大学の皆さん、本当にたくさんの方に支えられてできた作品です。サッカーが好きな方は普段知ることができない選手の裏側を、フィクションですけど、こういうことが起きてるんだなと思って観ていただけたらうれしいです。サッカーにさほど興味がない方でも、人生いろいろありますよ。生きていたら壁にぶつかることもあるでしょう。そんなときに、こんな男が醜くももがいていたな、環境を打破しようとしていたな、と思っていただける作品になったらうれしい限りです」と観客に語りかけ、イベントは幕を閉じた。ジェフユナイテッド市原・千葉の25周年を記念した映画「U-31」は8月27日よりロードショー。
関連記事
吉原基貴のほかの記事
関連商品
リンク
- 映画「U-31」
※記事公開から5年以上経過しているため、セキュリティ考慮の上、リンクをオフにしています。
ゲームとサッカーが好き @geme1soccer
映画「U-31」馬場良馬指定の罰ゲームで中村誠治郎がGKに「大好き!」 - コミックナタリー https://t.co/77BKBHo00J