「ちはやふる」ヒョロ役の坂口涼太郎が舞台挨拶、小泉監督も「似すぎてフルCGかと」

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末次由紀原作による映画「ちはやふる -上の句-」「-下の句-」でヒョロくんこと木梨浩役を演じる坂口涼太郎の単独舞台挨拶が、本日4月24日に神奈川・109シネマズ湘南にて開催された。

坂口涼太郎と小泉徳宏監督。

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坂口涼太郎と小泉徳宏監督。

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この舞台挨拶は、坂口が縁のある109シネマズ湘南で北央学園のユニフォームTシャツを着てヒョロになりきり、劇場スタッフと一緒に働くという地道なPR活動を行ったことをきっかけに実施が決定。小泉徳宏監督とともに登壇した坂口は「広瀬すずちゃんじゃないのに、こんなにたくさんのお客さんに集まってもらって感無量です」と挨拶し観客を笑わせる。小泉監督も「おっさん1人と謎のキャラクター1人の挨拶にお越しいただきましてありがとうございます」と軽快にトーク。ビジュアルの再現度の高さが話題になっている坂口について「マンガと比べていただくとわかるんですけど、本当に誤差がないんですよ。フルCGなんじゃないかと言われたりして……今もホログラムなんじゃないかと思っています」と語った。

小泉徳宏監督

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また小泉監督は「オーディションをするにあたって、ヒョロ役は肉まんくんとか机くんとかと同じく、なるべくマンガのビジュアルに似た方に声を掛けさせていただいて。ヒョロくんは(オーディションのときに坂口が)扉を開けた瞬間に決定だな、と。まさかこのクオリティが来るとは思わなかった」と絶賛。坂口が「脚本上、最初はヒョロくんが出てこない設定だったというのは本当ですか?」と尋ねると、小泉監督は「そうですね。ヒョロくんはザ・マンガという感じで、実写に向かないキャラクターだと思ってて。彼が実は幼馴染で、というところを掘り起こすことも難しかったので、もしかしたら出さないほうが映画として着地しやすいんじゃないかという話もありました」と制作秘話を明かす。また坂口はさらに外見をヒョロに似せるため、60Kgあった体重を53Kgまで落とし、減量に取り組んだというエピソードも披露した。

坂口涼太郎

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「ちはやふる -上の句-」では野村周平演じる太一と、坂口演じるヒョロが競技かるたで緊迫の戦いを繰り広げるシーンも。撮影した現場の雰囲気を問われた坂口は「ほかのみんなは試合が終わってて、最後の最後で太一と僕だけが試合をしていて。それを見守っているみんなに、釘付けになってほしい、空間を支配したいと思いながらやっていました」と話す。小泉監督は「あのカットを撮るために、スタッフが準備をするのでキャストには待ち時間があったんですけど、坂口くんは芝居をする準備というより、かるたの試合の準備をしている感じで。ひたすらバンバン素振りをしていて、次のカットに懸けていましたね。のめり込んでいた。ヒョロとして試合の準備をしていました」と感想を述べ、「台本には当然、次にどういう展開を迎えるか書いてあってわかっているんだけど、ヒョロは全然負ける気がない感じで素振りをしていた」と振り返る。坂口も「競技かるたをやっている方々に、説得力があるものにしたいと思っていました」と真摯に答えた。

「ちはやふる」2部作より、ヒョロこと木梨浩。

「ちはやふる」2部作より、ヒョロこと木梨浩。[拡大]

そして舞台挨拶の来場者からの質問タイムに突入。坂口へ「その髪の毛はどこで切っているんですか」と質問が飛ぶなど、和やかな雰囲気で進行していく。「百人一首の中でいちばん好きな歌はなんですか」という問いに坂口は、劇中にも登場した「このたびは 幣もとりあへず 手向山 紅葉の錦 神のまにまに」を挙げた。一方、小泉監督は「あひ見ての のちの心に くらぶれば 昔は物を 思はざりけり」と答え、「自分がすごく素敵な相手と出会って、この人との恋のことを思えば今までの恋は恋と呼べるものじゃなかったんだという歌です。これは恋のことを歌っているんですけど、いろんなことに置き換えられるなと思っていて。仲間と出会ったとか子供が生まれたとかでもいいんですけど、何かによって自分の価値観が全部入れ替わる感覚を表現している歌だと思っています」と語る。

「ちはやふる -下の句-」ポスタービジュアル

「ちはやふる -下の句-」ポスタービジュアル[拡大]

最後の挨拶で小泉監督は「『上の句』はチームがひとつになる映画で、スポーツ根性ものと言われるジャンルなんですけど、『下の句』はより人間ドラマが描かれています。僕とすずちゃんは『下の句』のほうがオススメです。ヒョロもいい感じに出てくるし(笑)」と、公開間近の映画後編をアピールして坂口にバトンタッチ。坂口は「僕にとって初めての1人での、監督と2人での舞台挨拶で、自分にとって特別な時間をここにいる皆さんと過ごせてすごく幸せです。末次由紀さんが生み出してくれる『ちはやふる』の世界を映画化するときに、小泉監督が僕をヒョロくんに選んでくれて、皆さんの前に立っていられる。『下の句』も本当にいい映画になっていますので、ぜひ劇場で、109シネマズ湘南で観てください」と感無量の面持ちで話し、イベントは幕を閉じた。

2部作の前編「ちはやふる -上の句-」は目下公開中。後編となる「ちはやふる -下の句-」は4月29日に封切られる。

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(c)2016 映画「ちはやふる」製作委員会 (c)末次由紀 / 講談社

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木魚庵@「金田一耕助の間取り」連載中 @mokugyo_note

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