ルーヴル美術館監修の特別展示「ルーヴルNo.9 ~漫画、9番目の芸術~」に関する記者会見が、去る4月19日、東京・品川プリンスホテル クラブexにて行われた。
この展覧会はルーヴル美術館による、マンガというジャンルにスポットを当てた特別展。16人のマンガ家およびバンド・デシネ作家が、ルーヴル美術館をテーマにした作品の原画や、その資料を展示する。日本人マンガ家としては
会見にはまず、展覧会の総監修を務めるルーヴル美術館文化制作局のファブリス・ドゥアール氏が登壇。「世界に類を見ない、オリジナリティに溢れたユニークな展覧会にしたいと思っています。美術館がバンド・デシネの展覧会を行うのは世界で初めて。16人の存命マンガ家がひとつの展示に集まるのも今回が初めてだと思います。観客の皆さまにはルーヴルの作品をそのまま見せるのではなく、マンガ家の目を通した形での展示になる。新しい芸術の形をお見せします」と見どころを語った。
続いて駐日フランス大使のティエリー・ダナ氏の挨拶ののち、参加日本人作家の経歴を紹介。なお7人のコメントは公式サイトで読むことができる。また坂本、ヤマザキ、寺田、五十嵐が描き下ろした短編がグランドジャンプ(集英社)に掲載されることも新たに発表された。
展覧会の展示内容に関する質問を受けたファブリス氏は「マンガの原画が250ぐらい。そのほかに下描き段階のものや、映像も展示します。紙の原稿で描かない方もいらっしゃるので、その作業工程を映像で流すことによって、マンガがどのようにできていくかを観ることができます。また日本の作家さんたちが作品を描く前にルーヴル美術館を訪れた様子も流します」と返答した。
ここで展覧会のオフィシャルサポーターとして、場内ナレーションを声優の
また今展に参加する作家の1人である坂本眞一が菜々緒を描き、展示されることも発表。菜々緒は「(坂本は)ホントに『日本人の誇りだな』っていうぐらいにすごく繊細な絵を描かれる方ですね。もともと本を読むのは遅いほうなんですけど、(坂本の作品は)絵に見いってしまって、ものすごく時間がかかるぐらい素晴らしい。そんな方に描いていただけるのは光栄です」と喜びを語る。
好きなマンガについて聞かれた菜々緒は「『ONE PIECE』は小さい頃から兄の影響で拝見させていただいて、あとは『セーラームーン』に影響を受けてます」と回答。さらにこの展覧会に参加する16人の作家を読んだか問われると、「荒木さんがすごく好きです。ポージングなんかもファッションや芸術からヒントを得て描かれているというのが、読んでいてもすごく楽しいし、私もディズニーからヒントを得てお芝居に生かしたりするので。知れば知るほどいろんなものが見えてきて、奥が深いですね」とマンガ愛を見せた。
最後に本展とのコラボ企画としてリベルターブルがオリジナルスイーツを開発、ヴィレッジヴァンガードがオリジナルグッズを制作することも発表された。ルーヴル美術館特別展「ルーヴルNo.9 ~漫画、9 番目の芸術~」は7月22日から9月25日まで東京・森アーツセンターギャラリーにて開催され、その後も大阪、福岡、名古屋での巡回展を予定している。
ルーヴル美術館特別展「ルーヴルNo.9 ~漫画、9 番目の芸術~」
会期:2016年7月22日(金)~9月25日(日)
会場:森アーツセンターギャラリー(六本木ヒルズ森タワー52階)
主催:ルーヴル美術館、フジテレビジョン、東映、小学館集英社プロダクション、森アーツセンター
巡回展・大阪
会期:2016年12月1日(木)~ 2017年1月29日(日)(予定)
会場:グランフロント大阪北館 ナレッジキャピタルイベントラボ
巡回展・福岡
会期:2017年4月~5月(予定)
会場:未定
巡回展・名古屋
会期:2017年夏
会場:松坂屋美術館
参加作家
二コラ・ド・クレシー、マルク=アントワーヌ・マチュー、エリック・リベルジュ、ベルナール・イスレール、
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ルーヴル美術館と漫画がコラボレーションする展覧会
「ルーヴルNo.9 ~漫画、9番目の芸術~」
(本年7/22~@森アーツセンターギャラリー)
に本誌で『イノサンRougeルージュ』連載中の坂本眞一先生の読切が出展されます!
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