幕府の解体に反対し、激動の時代を生き抜いた彰義隊の若者たちを描いた群像劇「合葬」。寛永寺は戊辰戦争の1つである上野戦争において、彰義隊と新政府軍の争いの舞台となった場所で、最後まで戦った英霊を彰義隊忌として、毎年供養の法要が執り行われている。寛永寺開山堂にて実施された法要では登壇者たちが焼香を行い、ときに目を閉じてお経に耳を傾けていた。
その後、銃撃戦の弾痕が残る黒門前に面々が集い、行くあてもないまま彰義隊に入隊する吉森柾之助役の瀬戸は、「彰義隊の方々の声が聞こえてきそうです」と耳を澄ませる。そして「“今”を感じられる作品です。僕が演じた役は、志や思いがはっきりしていなくて悩み続けている人物。今を生きている僕たちに非常に近く、多くの若い人たちが犠牲になった彰義隊は日本や世界の現状を感じました」と続けた。また将軍・慶喜に心酔し、自らの意志で彰義隊に身を投じた秋津極役の柳楽は「初めての時代劇で、いろいろなチャレンジができた作品です。若者たちの青春という部分も多く描かれているので多くの人に観ていただきたい」とメッセージを送る。
そんな2人の幼なじみにあたる役を演じた岡山は、柳楽のことを「クールな人だと思ってた」というが、京都の撮影で部屋が隣同士になってドキドキしていたら(柳楽が)『やったー! 角部屋だ!』って喜んでいたのが意外でした」とお茶目な目撃談を披露。これに柳楽は「いいエピソードじゃん!」と笑顔を見せ、「1番年上の瀬戸くんが、幼なじみの空気感を出してくれました。いろいろ相談しましたね」と明かす。瀬戸は「京都の街を3人で散歩したりね」と、絆を深めあった撮影当時を振り返った。
最後に、1985年生まれの気鋭の監督・小林が、キャストたちの印象をそれぞれに語っていく。「門脇さんは男たちの戦いをどういう思いで女性が見ていたか表現する難しい役をやりきってくれた。岡山くんは猪突猛進な役で、いわゆる時代劇の体幹というのを表してくれた」と謝辞を述べ、「瀬戸くんは丁寧な芝居をするという印象。大きなスクリーンで観るといろいろなことに気付かされる。柳楽くんはちょっとした目の動きでも大きな存在感が見せられる役者」と絶賛した。「合葬」は9月26日より全国でロードショー。
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- 映画『合葬』公式サイト。2015年9月26日(土)全国ロードショー。
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伊勢むく(雑誌の漫画家) @mukuise
「彰義隊の声が聞こえてきそう」瀬戸康史ら、寛永寺で「合葬」ヒット祈願 - コミックナタリー http://t.co/syHetCSyrS