500株の紫陽花が咲き誇るステージに、長女・幸役の
綾瀬が演じる幸は、しっかり者の長女という役どころ。司会者に「私たちの知ってる天然の綾瀬はるかは(劇中には)いませんでしたね。観た人に『別人のようだ』と言われたらなんと返してるんですか?」と問われた綾瀬は、首を傾げながら「『あれが本当の私です!』って」と堂々と宣言してみせた。また長澤は、自由奔放な佳乃という役について「家族の問題を常に意識して、周りに気を配って生きてる人なんですけど、基本的におちゃらけてるんですよね。そういうおちゃらけてるところは(自分と)似てるかと思いますけど、私はお酒は佳乃ほど強くないし、割と正反対かな」と分析してみせる。
そして夏帆が「フラットな気持ちで、力まないように、現場にいることを心がけました」と役作りについて述べれば、姉たちと腹違いの妹を演じた広瀬は「家族になっていくにつれてだんだんすずとお姉ちゃんたちの距離が縮まっていくのが、現場にいる私と重なる部分があって。すごく楽しかったです」と感慨深げに語った。
映画では随所に食事シーンが登場する。4姉妹の中で劇中で一番美味しそうに食べていた人はと問われると、綾瀬、長澤、広瀬は揃って夏帆を指差したが、夏帆は「カメラ回ってない時は3人もすっごい食べてました!」とコメント。広瀬と綾瀬は口を揃えて「食事がすごくおいしくて。撮影が始まる前も食べて、カットがかかっても食べて、お昼休憩でも食べて、差し入れあったらまた食べて、夕飯食べたらデザート食べて……」と現場を回想する。
是枝監督は「撮影をしながら、カットを掛けずにずっとこの4人見てたいな、と思うシーンばかりだった。そう思える現場というのは本当に幸せな現場です」と満足げな表情。しかし「そして父になる」でも是枝作品に参加していたリリーに「初めて是枝さんの男の目を見ましたね。なんかキラキラしてて」と言われると、顔を真っ赤にしていた。
また、本作は5月13日から24日まで開催される、第68回カンヌ国際映画祭にてコンペティション部門に正式出品。夏帆は「世界の方たちの反応を生で感じられるというのはすごく楽しみです。明日とか明後日には発つんですけど、実感が涌かない」と期待に満ちた胸中を明かし、長澤は「監督が持っている、女性への愛情というか尊敬の念を感じられる作品。きっとどの国の人にもわかってもらえるストーリーだと思います」と語った。
そしてリリーはカンヌへ向かう4人へ「ぜひ(ドレスの)露出は多めで。あ、すずはいいから。お姉ちゃんたちに期待してます」とリクエストして会場を沸かせる。最後に綾瀬が「生き方や景色や、ちょっとした表情や、どこを切り取ってもとても美しくて。観終わって『とてもいいものを観た』って気持ちになる映画だと思います。皆さんにも必ず観ていただきたいです!」と挨拶し、ファンの声援を受けながら鮮やかなブルーカーペットの上を笑顔で揃って退場していった。
「海街diary」は、父親の死をきっかけに共に暮らすようになった3人の姉と腹違いの妹が、複雑な思いを抱えながらも本当の家族になっていくまでを描く物語。映画は6月13日より全国東宝系で公開される。
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- 映画『海街diary』公式サイト | 6.13(土)全国公開
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