最初の挨拶で松田は「無事初日を迎えることができて本当に幸せです」と喜びを噛みしめる。緊張しているという阿部が「面白かったですか?」と大入りの観客にたずねると、会場からは大きな拍手が。続けて松尾監督も「皆さんどうでしょう、面白かったでしょうか?」と会場へ向けて質問。さらに大きな喝采を浴び、「2度聞けてよかった」と顔をほころばせた。
脚本と出演も同時に務めた松尾監督は、シナリオ執筆時について「いがらし(みきお)さんが頭の中に降りてくる感じ」と語り、「いがらしさんだったらこういうギャグを入れるんじゃないか」と考えながら書いていたことを明かす。また松田龍平演じる主人公・タケの荷物を、阿部サダヲ演じる与三郎が乱暴にバスの中に投げ入れていく冒頭シーンを引き合いに出し、「あれを思い付いたときから、自然な流れでこの映画のギャグができていった」と話した。
また“お金恐怖症”に陥ってしまった映画の主人公・タケにちなみ、この世でいちばん苦手なものを聞かれた二階堂は「排水口にたまった髪の毛が苦手で。こまめに取らないと詰まっちゃうんですけど、(掃除するたびに)1時間ぐらいへこみますね……」と回答。西田は「膝にたまった水ですね。去年から申し上げてるんですが一向に去ってくれなくて。つらいです」と話し、場を盛り上げる。
トークに続けて、松田と松尾監督が舞台挨拶で訪れた全国の劇場スタッフと物々交換をしていく「わらしべ長者キャンペーン」のフィナーレを実施。劇中の田んぼで収穫された「ほでなす米」からスタートした交換リレーは、直前の広島で受け渡された宮島しゃもじを経て、新宿ピカデリーの劇場招待券10枚セットという結末を迎えた。「願ったり叶ったりですね」と苦笑する松田に、松尾監督が「金券ショップに持って行けないかな?」と言いだし会場は爆笑の渦に。
最後に松尾監督は「僕らがごちゃごちゃ作っても、映画はお客さんに観られてナンボの世界。いろんな人に観ていただけたらいいなと思います」とアピール。また松田も「映画を観て笑っていただければうれしい。面白かったという方はまだ観ていない方にお伝えください」と挨拶し締めくくった。
なおコミックナタリーでは映画化を記念し、原作者のいがらしと松尾監督による対談を公開中。制作秘話や思い入れを語ってもらうと同時に、元々お互いの作品のファンであったという2人の作家性についても聞いている。こちらも併せてチェックしておきたい。
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- 映画「ジヌよさらば~かむろば村へ~」公式サイト 2015年4月4日公開!
- 小学館コミック | かむろば村へ(映画『ジヌよさらば』原作)
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伊勢むく(雑誌の漫画家) @mukuise
物々交換の結末に松田龍平&松尾スズキ苦笑!映画「ジヌよさらば」舞台挨拶 - コミックナタリー http://t.co/9gu5DomoBS