お茶やお菓子を食べながら、海野のこれまでを振り返るこのイベント。会場には150通近くの応募の中から当選した50名のファンが来場した。テーブルにはかわいらしいカップケーキなどのお菓子や、「くまえもん」のイラストがあしらわれたオリジナルマグカップが用意され、和やかな雰囲気で“お茶会”がスタートした。
イベント前半では、
トークは事前に募っていた「一番好きな海野つなみ作品は?」というアンケートの結果をもとに進行。「ゴールデン・デリシャス・アップル・シャーベット」「彼はカリスマ」「ローレライは月の夜に」など、さまざまな作品名が挙がる中、久保が一番好きだと語るのは第12位にランクインした「リフォーム父さん」。「心が弱ってるときにこの話がふっと浮かんで、『豊かに生きるってこういうことだな』って」と感じたという。また「つなみんの作品は自分の生活にクロスするし、作品から色んな知恵をもらっている。大人になってからこの考え方をぜひ生かしたいなって思えるヒントがたくさんある」と魅力を語ると、ひうらも「ちょっとした生活のアイデアが入っている」と久保の意見に賛同。これに海野が「確かに『Telescope Diariesを読んでスケジュール帳を買いました』ってよく言われる」と返答すると、客席からも頷く様子が見られ、「みなさん、張子の虎のように頷いてますが(笑)」と笑う場面も。
第2位は現在6巻まで刊行中の「回転銀河」。続編を描くのかという話に及ぶと海野は「私的にはもう(描かなくても)いいんじゃないかなと思ってるんですけど、担当さんはまだ終わりませんって言ってます」とコメント。「ただ描くとしても、(高校生ではなく)大人か、全然キャラクターが変わったものとか、違うパターンになると思います。いつでもできるようにはしてあるんですけどね」と続編の可能性を示唆していた。
そして第1位に輝いたのは、30代女性4人の恋や仕事のエピソードを描いた「デイジー・ラック」。増刊のKissカーニバルでの連載が人気を博したためKiss本誌に連載の場を移したが、当時アンケート結果が悪く打ち切りになった作品だ。3人は「でも今日のこのアンケートでは1位だし」「時代が早すぎたんだよ」と、当時を振り返った。
またひうらは、登場キャラクターの服装がすべて描かれているという「つなみノート」について言及。海野は「途中で『服どうしよう』って悩むと進まないから、最初にコーディネートを考えておくようにしている」と意図を語り、「実は『逃げ恥』のみくりちゃんは同じ服をローテーションして着まわしている」と裏話を披露。「お金も稼いでなくて居候なのに服が全部違ったら『お前どんだけ服買ってんねん』ってなるじゃないですか」と理由を説明すると、2人は「なかなかそこまで考えてるマンガ家さんはいないよ」と感心した様子を見せていた。
最後に久保とひうらから海野に、「逃げ恥」のみくりと津崎さんのイラストが描かれた色紙をプレゼント。また海野から参加者全員ひとりひとりに、「逃げ恥」の複製原画を手渡しをし、イベントは締めくくられた。
アンケート結果:一番好きな海野つなみ作品は?
1位:「デイジー・ラック」(17%)
2位:「回転銀河」(15%)
3位:「ロマンスのたまご」(11%)
4位:「西園寺さんと山田くん」(8%)
5位:「Telescope Diaries」「逃げるは恥だが役に立つ」(7%)
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もう記事に。コミナタさん、取材どうもありがとうございましたー!