マンガ大賞2014が本日3月27日に発表され、
大賞作が発表されると、盛大な拍手のなか和服に身を包んだ森が壇上へ。特製のプライズが授与された後、司会の吉田尚記アナウンサーにより、2011年に大賞を受賞した羽海野チカからのメッセージが読み上げられた。森の前作「エマ」と「乙嫁」への思い入れが溢れた羽海野のお祝いコメントに、森は顔をほころばせつつ「そういえば羽海野さんは同じ高校の先輩なんです。直接お会いすることはなかったのですが」と明かし、記者陣を驚かせる。
中央アジアという舞台設定について聞かれると、森はもともと興味があったことや前作との差別化を理由に挙げ、加えて「掲載誌が隔月刊(当時)と決まっていたので、それなら(作画)密度の高いものを描けるチャンスだと思った」とコメント。作品を特徴づける民族衣装などの描き込みに対し「大変では?」との質問には、「これがやりたくてやってるものですから、まったく。毎日楽しく描いております」と笑顔をほころばせた。
資料の手配法に関して話題が及んだ際には、「ネットがあるので海外の本も簡単に手に入ります。まだ本になっていない研究者の論文も読めますし」と学者ばりの探究心をのぞかせる。司会者に「それだけの魅力が中央アジアにはある?」と問われると「そうですね、全部知りたいです」と底なしの探究心を覗かせた。しかし現地を訪問した経験はないという森。「そこが一番まずいところ」「マンガは大変リアルな嘘がつけますね」とはにかみつつ、「その土地に留学したような、住んでみたような気持ちになってもらえるものを目指して描いています」と意気込みを見せた。
近年はあだち充、谷口ジロー、前川たけしら憧れのベテラン作家の作業場を訪ね、知見を得ているという森。「今も現役で、かつきちんと売り上げを出しているところが素晴らしいと思います。私も80歳まで売り上げを出しつつ、描いていきたい」と力強く宣言すると、会場からは歓声が上がった。続けて質疑応答に入り、映像化の予定について問われると「そういう話は聞いたことがないです。アニメは素人ですが、この(密度の)絵を動かすのは……」と首を傾げる一幕も。
次いで森とバトンタッチする格好で担当編集者で連載誌ハルタ編集長の大場渉氏が登壇。連載の見通しについて聞かれると、大場氏は「現状森さんは大体12、3巻までのお話を考えていらっしゃるので、そこまでは続くと思います」と明かした。またタイトルの由来について質問が出ると、すでに着席していた森から「大場さんには直接説明したことがなかったかも」との助太刀。マイクを向けられ「『乙嫁』は若いお嫁さんといった意味の古い言葉。『語り』に関しては、口承文化の地域ですから物語やお話、そういった意味合いを込めました」と解説してみせた。
マンガ大賞2014最終結果
94pt 森薫「乙嫁語り」
82pt
66pt
59pt
54pt
46pt
43pt
32pt
31pt
9pt
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佐久間真理子🌗 @sakumariko
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