花澤香菜の通算13枚目となるシングル「大丈夫」が、7月25日にリリースされた。
今年2月に発表された12thシングル「春に愛されるひとに わたしはなりたい」に引き続き、佐橋佳幸をプロデューサーに迎えて制作された今作。表題曲は花澤が声優として出演するテレビアニメ「レイトン ミステリー探偵社 ~カトリーのナゾトキファイル~」のエンディングテーマとして書き下ろされた楽曲で、作詞作曲は初コラボレーションとなる槇原敬之が担当した。音楽ナタリーではシングル発売にあわせて花澤の単独インタビューを行い、シングル制作の過程や9月に予定されているワンマンライブ「KANA HANAZAWA Concert 2018~大丈夫~」について語ってもらった。
取材・文 / 臼杵成晃
刺激的なライブ
──佐橋佳幸さんとタッグを組んで制作された前作「春に愛されるひとに わたしはなりたい」のインタビュー(参照:花澤香菜×佐橋佳幸インタビュー)のとき、すでに「もう次を作り始めている」とおっしゃってました。それが今作だったんでしょうか。
はい。
──加えて2月のライブ(参照:花澤香菜の春待つワンマン、バンマス佐橋佳幸の一夜限りアレンジで)では槇原敬之さんの「もう恋なんてしない」をカバーされていました。これは密かな前フリになっていたと(笑)。
うふふふ(笑)。そうなんです。実は前回のインタビューのとき、すでに槇原さんに曲を書いていただくことは決まっていたんです(笑)。
──2月のライブはバンマスの佐橋さんをはじめ、堀江博久さんや白根賢一(GREAT3)さん、高桑圭(Curly Giraffe)さんといった花澤さんが初共演の方ばかりで、アレンジも今までのライブとは違って新鮮でした。
メンバーの皆さんは佐橋さんが声をかけてくださったんですけど、リハーサルのときからすごく刺激的で。佐橋さん、リハをいっぱいやるんですよ。あのくらいキャリアのある方たちだったら、もうそんなに練習しなくてもきっと大丈夫だと思うんですけど、1曲終わったら「今のところ、ちょっと変えてやってみよう」って話して。ボーカルに対するディレクションはないので、みんなの演奏に付いていくうちに、違うところに連れていってもらえるような印象でした。
──それはいつものライブと比べると、きっと大変ですよね。
はい。いつも以上にお腹に力が入ると言うか。しっかり立って、しっかり歌っていないと……。
──自由なおじさんたちに付いていけない。
そうそう、置いてかれちゃうので(笑)。大変ではあったけど、すごく楽しかったですね。
子供の頃から聴いていたマッキーとの初タッグ
──「大丈夫」は花澤さんが声優として出演するテレビアニメ「レイトン ミステリー探偵社 ~カトリーのナゾトキファイル~」のエンディングテーマですが、槇原さんへの依頼はアニメありきのものだったのでしょうか?
はい。「レイトン」のエンディングテーマを歌うことが決まって、誰にお願いしようかと佐橋さんを交えてお話していたら、佐橋さんから「マッキーとかどう?」って。「いや、どう?と言われても、すごくいいですけど」みたいな(笑)。そこから佐橋さんが直接交渉してくださって実現しました。
──槇原さんにはどのようなオーダーを?
「レイトン」のシナリオなどをお渡しして「この世界観に合うように」ということだけお願いしました。実は制作時間があまりなくて、かなり無茶なお願いだったんですけど、佐橋さんから聞いたところによると、私のことや「レイトン」のことをかなり細かく調べてくださったそうです。今までの私の曲もたくさん聴いてくださったみたいで……ラジオで私の「ざらざら」をかけてくださったんですよ!
──花澤さんはこれまで槇原さんについてどんな印象を持っていましたか?
母が運転する車でいつも槇原さんの曲がかかってたんですよ。なので私にとってはすっかりおなじみの方でした(笑)。ライブでカバーさせてもらった「もう恋」は特に大好きで。「大丈夫」のデモはアコースティックギターと槇原さんの声だけだったんですけど、「これはマッキーの曲だ!」って。
──デモはシンプルなものだったんですね。
テンポももう少し落ち着いていました。子供たちも一緒に歌えるようなポップさがあったほうがいいかなということで元気なアレンジになりましたけど、デモの槇原さんバージョンの落ち着いた感じもいいなーと思っていたので、違うアレンジも作ってみたんです。
──それがカップリングの「大丈夫(Neo Country Ver.)」。
はい。先に歌詞を送っていただいたんですけど、その中に「こういうメッセージにしたい」という思いが含まれていて。今の私にも当てはまるし、カトリー(花澤が演じる「レイトン」の主人公、カトリーエイル・レイトン)の過去も背負って前向きに生きている感じにぴったりで「わあ、すごい方だなあ」と思いました。
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子供も大人も楽しめるマッキー節
- 花澤香菜「大丈夫」
- 2018年7月25日発売 / SACRA MUSIC
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初回生産限定盤 [CD+DVD]
1728円 / VVCL-1267~8 -
通常盤 [CD]
1296円 / VVCL-1269 -
期間生産限定盤 [CD+DVD]
1728円 / VVCL-1270~1
- CD収録曲
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- 大丈夫[作詞・作曲:槇原敬之 / 編曲:佐橋佳幸]
- 夏のしおり[作詞:花澤香菜 / 作・編曲:佐橋佳幸]
- 大丈夫(Neo Country Ver.)[作詞・作曲:槇原敬之 / 編曲:佐橋佳幸]
- 大丈夫(Instrumental)
- 初回限定盤 / 期間生産限定盤 DVD収録内容
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- 大丈夫(Music Clip)
- ライブ情報
花澤香菜「KANA HANAZAWA Concert 2018~大丈夫~」 -
- 2018年9月8日(土) 東京都 オリンパスホール八王子
- 2018年9月9日(日) 千葉県 森のホール21 大ホール
- ファミリーマート特別先行予約受付中!
受付期間:2018年7月24日(火)0:00
~31日(火)23:59
- 花澤香菜(ハナザワカナ)
- 1989年2月25日生まれ、東京都出身の声優。2006年放送の「ゼーガペイン」で初のヒロインとなるカミナギ・リョーコ役を演じ、2007年には「月面兎兵器ミーナ」「スケッチブック ~full color's~」「ぽてまよ」といった作品で次々と主要キャラクター役に抜擢された。その後も「こばと。」「化物語」「海月姫」などの人気アニメでヒロインを演じるかたわら、多数の作品でキャラクターソングを歌い、2011年放送の「ロウきゅーぶ!」では声優ユニット「RO-KYU-BU!」のメンバーとしても活躍。2012年4月にはシングル「星空☆ディスティネーション」でソロデビューを果たした。2013年2月には1stフルアルバム「claire」を発表し、同年3月には大阪・NHK大阪ホール、東京・渋谷公会堂にて初のワンマンライブを行い、いずれも大成功に収めた。2014年2月には2ndアルバム「25」、2015年4月には3rdアルバム「Blue Avenue」、2017年2月には4thアルバム「Opportunity」を発表。2018年2月には佐橋佳幸をプロデューサーに迎えた12枚目のシングル「春に愛されるひとに わたしはなりたい」をリリースし、佐橋とのコラボレーションによるワンマンライブ「KANA HANAZAWA Concert 2018 "Spring will come soon"」を東京・新宿文化センターで開催した。7月には同じく佐橋プロデュースで槇原敬之が作詞作曲を手がけた13枚目のシングル「大丈夫」をリリース。9月には東京・オリンパスホール八王子、千葉・森のホール21 大ホールの2会場でワンマンライブ「KANA HANAZAWA Concert 2018~大丈夫~」を行う。