「AGATHA」は、ハン・ジアンが脚本・作詞、ホ・スヨンが作曲を手がけた韓国発のミュージカル。本作は初演以降、韓国で上演が重ねられており、イギリスの推理小説家アガサ・クリスティ(以下アガサ)の没後50年となる今年、末永陽一の演出・上演台本・訳詞、宋元燮の翻訳により日本版が初演される。劇中では、アガサがスタイルズ邸宅で失踪し、11日後にハイドロホテルで見つかった実際の事件をもとに、その間の記憶をなくしていたアガサの真実が、現在(1953年)と過去(1926年)を往還しながらファンタジーを交えて描かれる。なお、製作発表記者会見には、抽選で選ばれた40人のオーディエンスが参加した。
製作発表記者会見は歌唱披露でスタートし、アガサ役の
歌唱披露の感想を問われると、黒羽は「怖かったー」と吐露。黒羽が歌唱した「闇の刻印」はこれから立ち稽古がある楽曲だそうで、黒羽は「とにかくまずは稽古をがんばって、今歌わせていただいた楽曲をロイとしてお届けできたら」と話す。また、花總も「ミュージカルですし、せっかくなので楽曲を皆様にお聴きいただき、ちょっと面白そうだなと思っていただけたらうれしい。そういう意味でもがんばって皆で歌いました」と笑顔を見せた。一方、「捜査協力」では渡邉、原田、東山の息の合った掛け合いが、実は「3人で好き勝手に動いていた」(東山)ものだったと明かされると、会場からどよめきが上がった。
作品についての魅力を聞かれた花總は、「根本にあるのがアガサ・クリスティが実際に11日間行方不明になったことで、その間の記憶がなかったというのが実際の出来事なのですが、この作品自体が推理小説みたいなんです。楽曲の素晴らしさはもちろん、劇場にいらっしゃったときに謎解きをするような感覚で観ていただけたら、一体感が生まれるのではないかなと思います」と語る。黒羽も、「アガサやほかの登場人物の誰かに感情移入しながら考察し、推理の迷宮に入って、楽しんでいただきたいですね」と続けた。
また、渡邉は作品について「(台本の)読後感が日本のミュージカルにあまりない感覚だった」と言い、「(物語が)何層もある中で、普遍的なテーマが1本通っているのは、クリストファー・ノーラン監督の映画を観たあとのようでした。2幕は謎がどんどん加速していくので、振り落とされないように演じたい。そこをお客様も一緒に楽しんでいただきたいです」と説明した。
アガサの夫で元空軍大尉のアーチボルド役を演じる上原は、立ち稽古が始まってからの印象を「音楽がよくできているのを感じます。稽古を通して、“物語の中で歌う”ということがどういうことかわかり、音楽の見え方が変わりました。(稽古で)立ってみるとさらに作品の見え方が変わり、本当によく練られた構造なんです。物語の目のつけどころも面白く、事実は小説より奇なりと言いますが、11日間の失踪の中で一体何が起こったのかを楽しんで観てもらえたらと思います」と言う。
原田は過去に花總とフランス国王と王妃の役を演じたことについて触れ、「今回は花總さんをしつこく追う記者の役。花總さんから冷たい視線を浴びせられると思うと寂しい気持ちになります」と言ってちゃめっ気を見せつつ、作品で「我々はメインキャラクター以外に複数役を演じるので、『この人数でこのミュージカルをやっていたんだ』と思っていただけたらうれしい。千秋楽頃には私も、麻璃央くんかな?と見間違えられるくらい、身体が細くなっているんじゃないかなと思います」とユニークなコメントを残した。東山は「今のところダンス公演です。冒頭から4・5曲くらいは全員出ずっぱりで、でもそれが誰の役なのか?という謎もある。曲が鳴り出したら止まらないノンストップなスリリングさもあるような作品です」と説明した。
本作で初めて製作発表に登壇すると語るのは、内田と丸山。アガサ夫妻を支えるアーチボルドの秘書ナンシーを演じる内田は「緩急がすごく美しい作品だなと思いました。華やかな部分とミステリーの緊張感、この空気の揺らぎを感じながら演じていることが多いです。そこにお客様も引き込んでいけたらいいなと思います」、アガサ失踪事件を担当する警部エリック役の丸山は「理生くんの隣で歌稽古をしていると、“耳が幸せ”すぎて、自分が上手くなったんじゃないかと勘違いをしながら歌稽古をしていました(笑)。アガサが(小説の中で)描いた普遍性や、このミュージカルを創作された方々の願いが、押し付けがましくなく届いた感じがしたので、それを早くお客様と共有したいです」とそれぞれ期待を語った。
アガサに長年仕えてきた忠実なメイドのベスに扮する保坂は、「とてもぜいたくで、戦力がある人たちがそろっている」とカンパニーについて語り、歌稽古や立ち稽古でノートが「少し入るだけでも、一気に変わったりして、そのことにびっくりするような稽古場です。開幕まで1カ月以上の時間があるので、豊かな作品になるのではないかなと思います。アガサについての前知識がゼロでもアガサの作品の色や空気感や受け取るものがこの作品の中にも満ちていて、観終わったときに『アガサ・クリスティってこういう作家だったんだ』とか、舞台をきっかけに小説を読みたくなるような、そういう気持ちになれるような作品をお届けできたらと思っています」と述べた。
最後に花總が、「東京、名古屋、大阪、福岡と、このメンバーで回ってまいります。皆様、ぜひ期待して観にいらしていただけたらと思います」と来場を呼びかけた。公演は、7月18日から8月2日まで東京・よみうり大手町ホール、15・16日に愛知・名古屋文理大学文化フォーラム(稲沢市民会館)大ホール、27日から31日まで大阪・森ノ宮ピロティホール、9月4日から6日まで福岡・キャナルシティ劇場にて実施される。東京・愛知公演のチケットは販売中。大阪・福岡公演のチケット一般販売は、6月20日10:00にスタート。
ミュージカル「AGATHA(アガサ)」
開催日程・会場
2026年7月18日(土)〜8月2日(日)
東京都 よみうり大手町ホール
2026年8月15日(土)・16日(日)
愛知県 名古屋文理大学文化フォーラム(稲沢市民会館)大ホール
2026年8月27日(木)〜31日(月)
大阪府 森ノ宮ピロティホール
2026年9月4日(金)〜6日(日)
福岡県 キャナルシティ劇場
スタッフ
Lyrics and Book:Han jian
Music:Hu suhyun
演出・上演台本・訳詞:末永陽一
翻訳:宋元燮
出演
アガサ・クリスティ:
ロイ:
レイモンド:
アーチボルド:
ポール:
ニューマン:
ナンシー:
エリック:
ベス:
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