「サンバイザー兄弟」に瑛太が自信「この演劇を見ないで何を見る！」

「大パルコ人3 ステキロックオペラ『サンバイザー兄弟』」が、本日11月13日に東京・サンシャイン劇場にて開幕する。初日に先がけ、公開フォトコールと会見が行われた。

本作は大人計画の宮藤官九郎の作・演出作品をPARCO劇場がプロデュースする大パルコ人シリーズの第3弾。2033年の池袋を舞台に、歌のうまいヤクザ・サンバイザー兄弟（瑛太、怒髪天の増子直純）の兄弟愛や、西池袋のネオカラーギャングとの抗争が描かれる。音楽は怒髪天の上原子友康が担当。

フォトコールでは、瑛太演じる弟分・小鰭光（こはだひかる）と増子演じる兄貴分・金目鯛次郎（きんめたいじろう）がボーカルを務め、出演者全員がバックバンドとして参加する「サンシャイン音頭」や、りょう演じる組長の妻・龍野ウロ子（りゅうのうろこ）によるソロの歌唱シーンが公開された。力強いバンドの生演奏もさることながら、宮藤、上川周作、皆川猿時の3人が演じるホステスや、三宅弘城演じる地下ボクサーのアップルパイ海老沢など、強烈な個性を放つキャラクターからも目が離せない。

会見には出演者の11人が登壇。まず宮藤が「何も考えずに、他のこと考えながらでも楽しめるお芝居になってます（笑）。ライブシーンが多いので、ぜひ生で見ていただきたいですね」と見どころを語り、続く瑛太は「とてもワクワクしています。お客さんからどういった反応がもらえるか楽しみ」と笑顔を見せる。今回が初舞台となる増子は「大人数でバンドを組んでアルバムを作ってるみたいな感じでした」と稽古を振り返り、「クドカンが当て書きしてくれたので素のままで演じられています。しかし、なにぶん初舞台なのでね……生暖かい目で見守っていただければ」と観客に呼びかけた。

グループ魂の石鹸としても活動している三宅は「お芝居はもちろん、歌、ダンス、演奏、殺陣を出演者11人で全部やるので、“do it yourself感”たっぷりのお芝居です」とパンクの精神になぞらえて答え、清野は「舞台に向けてギターを買いました。グレッチです！ めっちゃカッコいいんですよ！」とアピール。また皆川は「今日家を出るときにうちの奥さん（田村たがめ）が『応援してますよ』と言ってました。がんばります」と照れくさそうにコメントした。

続く少路は恐縮しながら「宮藤さんに謝らなきゃいけないことがあって……」と切り出し、役作りで蓄えていたヒゲを誤って剃ってしまったことを告白。これに対し宮藤は「楽屋で言われたら許さなかったけどね！」と答え、会場の笑いを誘う。今回ピアノの演奏に初挑戦したりょうは「怒髪天がもともと大好きなので、増子さんのボーカルでピアノが弾けるというのが本当にうれしくて。結構苦労したんですけど、増子さんのおかげで乗り越えられました」と増子に視線を送った。

また本作のこだわりについて宮藤は「ミュージカルと銘打つと、朗々といい声で気持ちよく歌う系になってしまいがちな気がするけど、『大パルコ人』シリーズは、まずロックありきだと思っていて。なおかつギャグもありという作品になるように意識して作っています」と明かし、「瑛太くんと増子さんには、暑苦しいほどの兄弟愛を表現してほしいですね」と期待を寄せた。

最後に瑛太は「出てくるキャラクターが全員バカなんです。こんな面白い舞台見たことないです、僕は。『この演劇を見ないで何を見るんだ！』という感じで意気込んでます。よろしくお願いします」と力強く語り、増子は「後世に残る作品にしたいですね。ヨロシク！」と意欲を見せた。

東京公演は12月4日まで。大阪公演は12月8日から18日まで大阪・森ノ宮ピロティホール、仙台公演は12月21日から23日まで宮城・仙台サンプラザホールにて行われる。

※初出時、役名に誤りがありました。訂正してお詫びいたします。