タクフェス第14弾「北の島から」に出演する宅間孝行のキャストビジュアル。

テンミニ!10分でハマる舞台

宅間孝行が放つ5年ぶりの新作!“人生のゴールデンタイム”描く、タクフェス第14弾「北の島から」

どストレートに温かい気持ちになれる、原点回帰な作品

PRタクフェス第14弾「北の島から」

作・演出家で俳優の宅間孝行による演劇プロジェクト、タクフェスの5年ぶりの新作となる「北の島から」が、2026年11月から12月にかけて愛知・大阪・北海道・東京で上演される。タクフェス第14弾「北の島から」では、日本最北の島である礼文島を舞台に、漁師・花村清三郎による、島の住人たちや離れて暮らす清三郎の子供たちを巻き込んだ騒動が展開する。宅間はタクフェスやその前身となる東京セレソンデラックスで、これまでも家族や友人、地域の人々など、さまざまな形の人と人との交流や悲喜こもごもを描いてきた。笑いあり、涙ありの心温まる物語を立ち上げることに定評がある宅間が、本作ではどのような“家族の姿”を活写するのか。公演のビジュアル撮影が行われた6月中旬、宅間が創作に臨む思いを語った。

取材・/ 大滝知里

描きたいのは、人生の“ゴールデンタイム”

タクフェス第14弾「北の島から」メインビジュアル

タクフェス第14弾「北の島から」メインビジュアル [高画質で見る]

過疎化や医師不足、島外からの移住支援といった、離島で暮らす人たちのリアルが盛り込まれた「北の島から」では、主人公である若手漁師たちのリーダー・翼の生き方への模索や、人生の斜陽を迎えた老父と成長した子供たちとの“時間の流れのズレ”が、埋め難い心の距離として立ち現れる。妻に先立たれて長い漁師の清三郎は、北海道の礼文島で一人暮らしをしていた。子供たちは島を離れ、長男・隆は銀行員、長女・直美はシングルマザーの保険外交員としてそれぞれ家庭を持ち、次男・健はダイバー業で国内外を渡り歩くように暮らしている。そんな清三郎の家には、清三郎を師と仰ぐ翼、医師の良太、スナックのママ・凛子、そのスナックで働き始めた華蓮が出入りする。清三郎の子供たち家族の数年ぶりの帰省が白紙になった夏の日、華蓮は皆の前であることを告白し……。宅間は本作のテーマを家族にした理由の1つを、3年前に実父が亡くなったことにあると説明した。「この年齢になって、子供の立場と親の立場の両方がわかり始めたんです。そんなときに、小津安二郎監督の映画『東京物語』をオマージュしたイタリア映画『みんな元気』を観たら、グッとくるものがあって。作家として、今まで自分の中でピンと来なかったような題材にもフォーカスできるようになったのだと感じました。要は年を取ったんですね」。そう笑う宅間は、7月17日で56歳。二十代半ばで東京セレソンを旗揚げし、2001年以降は東京セレソンデラックスで自ら脚本を手がけてきた。閉館を迎える映画館を舞台にしたラブストーリー「歌姫」や、ヤンキー三兄弟の恋を描いた「夕(ゆう)」など、観客の共感を誘う宅間の作風は、東京セレソンデラックスを“日本一泣ける劇団”として印象付けた。宅間は「これまでも家族の話は描いてきました。でも今回はいわゆる大きな事件を排して、“家族間の関係性”に焦点を当てたかった」と言い、「親にとって、自分も若く子供たちも幼かった頃が人生の中でも“ゴールデンタイム”というか、すごく素敵な時間だったりするのではないかなと思うことがあります。“思い返すと特別な時間”が、日々の支えになるのは万国共通です。そんな“ゴールデンタイム”と、どの家族も抱えているような問題や互いへの思いやり、愛情を、なるべく多くの人の心に触れられるように描けたら。まあ、稽古をするうちに笑いを取りたくなって、台本の印象がどんどん変わっていくんじゃないかなとは思いますけど(笑)」と微笑んだ。

関口メンディーは周囲に期待感を持たせる好青年

タクフェス第14弾「北の島から」に出演する関口メンディーのキャストビジュアル。

タクフェス第14弾「北の島から」に出演する関口メンディーのキャストビジュアル。 [高画質で見る]

本作では、GENERATIONS from EXILE TRIBE、EXILEの元メンバーで俳優として映像でも活躍する関口メンディーが初主演を務めることでも話題だ。関口は、島育ちで「人生をこの島で終わらせていいのか」と葛藤する漁師・翼を演じる。宅間は関口の俳優としての印象を、「彼のすごさは、華があるところ。ご自身が持って生まれた素質だと思いますが、『何か楽しいことをやってくれそう!』という期待感を周囲に持たせてくれるんです。しかも、彼が演じる翼という役は場をかき回していく役なのでピッタリだなと。爽やかで、非常に好感が持てる青年が、島の人たちとどんな掛け合いを見せてくれるか楽しみです」と語る。さらに、宅間は関口に「観客の足を劇場に運んでくれる」ような空気感やパワーを感じているそうで、「きっと真摯に取り組んでもらえるはず」と本格的な稽古が始まる前に厚い信頼を寄せていた。そのほかの出演者には、矢島舞美、石垣佑磨、浜谷健司、石田亜佑美、鈴木杏樹、モト冬樹など、主に宅間作品になじみのあるメンバーがそろい、脇をがっちりと固める。

初演は一度きり、その機会を逃さないで!

タクフェス第14弾「北の島から」ビジュアル

タクフェス第14弾「北の島から」ビジュアル [高画質で見る]

近年、タクフェスでは宅間の過去作品をブラッシュアップして上演する公演が続いた。そんな中での新作「北の島から」には、ファンだけでなく幅広い観客から熱い視線が注がれている。宅間は作品について、「ある意味、原点回帰でありながら、最近はずっとやらなかった“どストレートに温かい気持ちになれる”作品です。劇中で大きな事件が起こらない分、役者さんの1人ひとりがお客さんに愛され、それが笑いになり、涙になる。私は評判が良い作品は再演、再々演などをするのですが、作品が世に放たれる“初演”は、当たり前だけど一度きり。『北の島から』の初演を観に行ったんだよ、と観に来てくれたお客さんが誰かに自慢できるようがんばりますので、ぜひ最初の機会に立ち会っていただければと思います」と思いを述べた。

タクフェス第14弾「北の島から」

タクフェス第14弾「北の島から」

開催日程・会場

2026年11月20日(金)〜22日(日)
愛知県 アマノ芸術創造センター名古屋(名古屋市芸術創造センター)

2026年11月26日(木)〜29日(日)
大阪府 梅田芸術劇場 シアター・ドラマシティ

2026年12月5日(土)
北海道 小樽市民会館

2026年12月11日(金)〜20日(日)
東京都 サンシャイン劇場

スタッフ

作・演出:宅間孝行

出演

小坂翼:関口メンディー
華蓮:矢島舞美
花村健:石垣佑磨
良太先生:浜谷健司
凛子ママ:石田亜佑美
大迫直美:鈴木杏樹
花村清三郎:モト冬樹
花村隆:宅間孝行

公演・舞台情報

宅間孝行(タクマタカユキ)

1970年、東京都生まれ。タクフェス・タクラボ主宰。俳優・脚本家・演出家。1997年、劇団「東京セレソン」を旗揚げ。2001年に「東京セレソンデラックス」と改名するのを機に、主宰・作・演出・主演として活動。2012年12月に劇団を解散。2013年「タクフェス」を立ち上げる。役者としてドラマや映画に出演する一方、脚本・演出家としても活躍。劇団作品の映像化に、テレビドラマ「歌姫」「間違われちゃった男」「流れ星」、映画「くちづけ」「あいあい傘」など多数。そのほか、監督・脚本作品に映画「同窓会」「LOVE HOTELに於ける情事とPLANの涯て」「THE RIGHTMAN 正義の男」、現在配信中のYouTube連続ドラマ「THE BAD LOSERS」シーズン1&2など。2024年のテレビドラマ「素晴らしき哉、先生!」(ABC)では全話で脚本・監督を手がけるなど、活動は多岐にわたる。脚本を担当した映画「おそ松さん 人類クズ化計画!!!!!?」が6月12日に公開され、現在公開中。

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