「岸田國士戯曲賞」は劇作家・岸田國士の遺志を顕彰すべく株式会社白水社が主催する戯曲賞。蓮見は2021年上演の「旅館じゃないんだからさ」と2023年上演の「また点滅に戻るだけ」でも「岸田國士戯曲賞」最終候補に選出され、今回初の受賞となった。「ロマンス」は昨年5月から11月にかけて、東京、大阪、金沢、福岡で上演された作品。授賞式で蓮見は最終選考まで残りながら受賞に至らなかった経過を「どんどん『岸田~』のことが嫌いになっていった。なんで楽しく終わった演劇が“落選”しなきゃいけないんだという気持ちになった。本当に腹が立ったのでYouTubeで選評を読み上げて悪口言ったりもしちゃったし、自分の芸風で獲れる賞ではないのかなと諦めようと思った」と振り返った。
それでも諦めなかったのは、「選評の文章があまりにも真摯。この方々が自分の戯曲を時間をかけて読んでくれている場所に出向かないのももったいない」「演劇もコントもやっているからこそ、やるんだったら両方ちゃんとやろうと思っていた。賞を獲ることによって自分の中で自信になるかなと思い、獲りたいと思った」から。「ロマンス」の執筆には「獲ろう」と心に決めて取り掛かったといい、「投げ出さなくてよかったと思ったと同時に、『岸田國士戯曲賞』がなかったら『ロマンス』みたいな作品を書いていないと思うので、悔しいけどお世話になってしまったなという気がしています」と独特の表現で喜びを語った。
受賞したことで「テレビに出るときに、カメラを見てしゃべれるようになりました。(以前は)自信がなかった。こういう賞をもらえると、強くなるなと思います」と自信を得たとも。このところほうぼうで言っている「演劇が流行っていない」という発言について「本気で思っているわけないじゃないですか(笑)。でも言わなきゃいけないことであるのも事実。自分より才能があるなと思っていた人がいっぱい辞めている。それが悔しかった。僕の意見に賛同しても、反対してもいいけれど、エネルギーは出るはずなので、そのエネルギーで演劇が前に進むことを全員がもっと考えなきゃいけない時期だと僕は思っています」と説明。「いいなと思っていた役者さんもバイトがきつくてやめちゃったとか、そういうことが多々ある界隈ではある。そういう人のシフトを1日だけでも減らせるような活動に僕らの活動がなればいいなと思う。これからもがんばりますので、みなさんも一緒に流行らせてください」と呼びかけてスピーチを締めくくった。
授賞式では、旗揚げ公演からダウ90000の活動を観てきたテレビプロデューサーの
このほか受賞者によるパフォーマンスの時間も設けられ、ダウ90000のメンバーでコント「オーディション」を披露。「岸田國士戯曲賞」を含むさまざまな場で言われた腑に落ちなかったコメントをふんだんに使って笑いを誘った。授賞式の様子は白水社のYouTubeチャンネルでアーカイブ配信されている。
「第70回岸田國士戯曲賞」では「ロマンス」のほか、石黒麻衣「季節」、大石恵美「よだれ観覧車」、川村智基「DOGHOUSE」、島川柊「ウテルス」、筒井潤「唯一者とその喪失」、額田大志「彼方の島たちの話」、メグ忍者「Eternal Labor」の8作品が最終候補に選出されており、2月1に実施された選考会で「ロマンス」「よだれ観覧車」の2作品が受賞。選考委員は市原佐都子、上田誠、岡田利規、タニノクロウ、野田秀樹、本谷有希子、矢内原美邦が務めた。「ロマンス」の書籍は白水社から5月18日に発売される。
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てれびのスキマ/戸部田 誠 @u5u
蓮見翔、「岸田國士戯曲賞」なければ「ロマンス」書けなかった https://t.co/ZWYlaZFglK
“爆笑問題・太田は蓮見をはじめダウ90000のメンバーを褒めつつボケを随所に挟んだが、メンバーの家族や演劇関係者ばかりの会場のリアクションはそこそこ。蓮見は「太田さん、ウケてないですよ!(笑)」”