「売れる音楽」とはなんなのか? VIDA Hollywoodが“0を1にしてきた3年間”で得たものを振り返る (3/3)

「こんなに論理的に音楽を作るんだな」

──「Receipt」は音楽インフルエンサーの北野りおさんとのコラボで制作されました。この共作はどのようにして実現したんですか?

Candy 北野りおさんとはVIDA Hollywoodとして別の仕事で知り合った会社の方から紹介していただきました。彼女もわりと自由になんでもできるということだったので、共作者として曲の権利を持ってもらって一緒に曲作りをしてみたんです。彼女も誰かの曲を紹介するより、自分の曲という感覚があれば、インフルエンサーとして活動しやすくなるのかな、と思って。歌詞は僕がサポートしつつ彼女に書いてもらって、ビジュアルも含めて魅力のある人なので一緒に動画を作ったり。

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コンビニで買ったジャスミンティーとかアイスとか、普通の日の、普通の買い物。 そのレシートをふと見返したとき、「あれ、これ全部あの人が好きだったやつだ」って気づいたんです。 #VIDAHollywood #Receipt #オリジナル曲 #おすすめの曲 #失恋ソング @北野りお

♬ Receipt VIDA Hollywood - VIDA Hollywood

──北野さんとの作詞はどのように進めたんですか?

Candy 彼女の体験談をいっぱい引き出して、そこから歌詞になりそうな部分をまとめていく感じですね。楽曲も彼女の雰囲気にあったものにしたくて。「Receipt」のときは奥村が珍しく僕の提案を受け入れてくれました(笑)。

奥村 (笑)。Candyは音楽的に不可能な提案をしてくることも多いので、そういうときは却下して勝手に作るんですけど、このときは理にかなったアイデアだったので受け入れたんです。

Candy 確か当時はFRUITS ZIPPERの「わたしの一番かわいいところ」がTikTokで流行っていて、一連のKAWAII LAB.楽曲のコード進行は4536(キーがCの場合はF→G→Em→Am)だったんですね。だから僕はTikTokの短い動画の中で同じメロディを聴かせたほうがいいと思って、短いリフをいっぱい入れてほしいとお願いしました。

Maaaki でもサビはけっこう揉んだよね。

奥村 そうそう。最初に僕が作ったAサビは4つに分かれていて、A→A`→B→B`という構成だったんですよ。でもCandyがもっとリフレインしたほうがいいと言うので、A→Aにしたあともう1個フレーズを入れたり、パズルみたいにいろいろ組み替えていました。

──第一線で活躍されている作家の方は、そんなふうに曲を制作されているんですね……。すごい。

Maaaki あのやりとりはけっこう記憶に残っています。「こんなに論理的に音楽を作るんだな」って。感情じゃなくて頭で作っている感じ。

VIDA Hollywood

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──TikTokで公開されているセルフインタビューでも、奥村さんは機械的に制作していると発言されていました。

奥村 そうですね。

Candy 奥村が担当しているのは楽曲の土台になる部分なので、デザイン性よりもそれを支えられる強度を意識しているんだと思います。

──そこに斉藤さんがエモーションを乗せていく?

斉藤 そうですね。でも「Receipt」を作った当時は、けっこうCandyといろいろ話し合ったんです。その結果、「Receipt」はVIDA Hollywoodでは初めてピアノでメロディとサビを作りました。

Candy 今でこそ僕らにはある程度のリスナーがついているけど、当時はまだそうじゃなかったので、どうしたらたくさんの人に届くのか、僕もいろいろ考えていたし、メンバーともかなり議論していました。

8月29日に開催するワンマンライブを成功させる

──では最後に、これを読んでいる皆さんにメッセージをお願いします。

Maaaki 私たちにとってこの3年間はすごく長くもあり、短くもありましたけど、今回のEPには私たちが0を1にしてきた期間が凝縮されています。これまでの活動を知ってくれている人たちが「機微」をどう聴いてくれるかも楽しみです。

Candy あと「Episode 0」はVIDA Hollywoodがどういうグループかがわかる作品になったと思っています。これを聴いて「カッコいいな」と思った人はついてきてほしいです。そしたらかなりいい景色を一緒に観ることができると思います。それくらい自信がある作品になりました。

奥村 僕はこの作品を制作していた時期に、ものすごくいいギターと出会って購入することができたんです。こんな出会いは一生ないだろうというくらい。

──僕はギターの音が目立つ「CAR」がすごく好きでした。

奥村 シングル向きではないけどいい曲ですよね。あのギターを買ってから明確に曲が変わりました。これからもたくさん弾いていきたいです。

斉藤 個人的には、リード曲の「機微」はこれまでで一番時間をかけて作ったので、やっぱりたくさん聴いてもらいたいですね。新しいタイプの曲もあるし、これまでVIDA Hollywoodを好きで聴いてくれた人が気に入ってくれる新曲もあるので、僕らの最新を聴いてもらえたらうれしいです。

──VIDA Hollywoodの短期的な目標を教えてください。

Candy 8月29日に下北沢ADRIFTで開催するワンマンライブを成功させることです。あとは、フェスにもいっぱい出ていきたいですね。やれることはがむしゃらに全部やろうと思っています。

Maaaki 私たちはプロモーションもグッズ販売もライブ制作もジャケットデザインも全部4人で考えているんです。音楽に関してはみんなプロフェッショナルではあるけど、これからはライブのクオリティも上げて集客も増えるように、もっともっと努力しなきゃいけないなって。ビジュアルの作り方とかブランディングとか、お客さんとの接点を曲以外にももっと作らないといけないな、と思っています。

VIDA Hollywood

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公演情報

VIDA Hollywood 1st ONEMAN LIVE “Episode 0”

2026年8月29日(土)東京都 ADRIFT
OPEN 17:00 / START 18:00

プロフィール

VIDA Hollywood(ビダハリウッド)

アメリカ・ロサンゼルスの音大で出会ったプロデューサー・Candy、トラックメイカー・奥村俊太、トップライナー・斉藤修平と、ボーカル・Maaakiからなるプロデュースチーム。2024年7月にリリースされた、Maaakiの亡き母を歌った「Feel The Love」がTikTokで話題となり、関連動画は3億回再生、ストリーミング500万再生を超えるバイラルヒットとなった。2025年4月には「Receipt」がTikTokで話題になり、同年末にはロッキング・オン主催のバンドコンテスト「RO JACK」にて入賞。2026年5月に1st EP「Episode 0」をリリースした。