OddRe:「睡る君」特集|2ndシングルで表現する、2026年という時代のロマン

AirA(Vo)、ユウキ サダ(B, Vo)、SOI ANFIVER(G, Composer, Trackmaker)からなる3ピースバンド・OddRe:が、5月1日に2ndシングル「睡る君」を配信リリースした。

2月5日に東京・WWW Xで初のワンマンライブ「OddRe: showcase LIVE "TAPE:C-46"」を開催し、アンコールでポニーキャニオン内の音楽レーベルIRORI RecordsからメジャーデビューすることをアナウンスしたOddRe:。2ndシングル「睡る君」は“電波に乗って会いに行く”というイメージを起点にSOIが書き下ろした作品で、80'sニューウェイブやシューゲイザーの質感をまとった、バンドの新機軸を感じさせる1曲となっている。

音楽ナタリーでは「睡る君」の制作秘話はもちろん、OddRe:が初ワンマンで感じたファンの存在、メジャーデビューを通して叶えたい夢について話を聞いた。

取材・文 / 天野史彬撮影 / Yukitaka Amemiya
スタイリング / 渕上カンヘアメイク / 上野千香

初ワンマンでひと皮むけた

──2月5日にWWW Xで開催した初ワンマンはいかがでしたか?(参照:OddRe:は“やる気ある新人”、2026年の飛躍を宣言した超満員の初ワンマン

ユウキ サダ(B, Vo) 怖かったというか、緊張しました。いろんなイベントに出してもらって、少しは本番慣れしたと思ってたんだけど(笑)。

AirA(Vo) わかる(笑)。3人とも震えてた。

サダ でも、いざステージに出ていったら、お客さんがめっちゃ温かくて。自分たちのことを好きな人しかいない場は初めてだったけど安心感がありました。あの日をきっかけに成長したし、ひと皮むけた気がします。

SOI ANFIVER(G, Composer, Trackmaker) 「ワンマンとはなんぞや?」みたいなことを確かめながら演奏してたよね。それまではイベントに呼んでもらって、俺らを知らない人に向けて「OddRe:ってこれだけできんだぜ!」って前のめりにしかやってこなかったから、すでに俺らを好きな人に向けてライブするのは全然感覚が違った。

サダ ね。最初はどうしたらいいかわかんなかった。もう何度も私たちのライブを観たことのある人たちは、その分、期待もしていただろうし。その人たちに「前回よりもいいライブだったな」と思ってもらえる内容にしないと、とか。

AirA うちも最初は震えるくらい怖かったけど、お客さんの表情を見たら安心できたし、自分たちのことを求めてくれてすごくうれしかった。でも、それ以上に「もっと喜ばせられるようにならなきゃな」とも思いました。

OddRe:

OddRe:

SOI AirAは過去イチ、アガってたんじゃない?

AirA うん、めっちゃアガってた(笑)。

SOI AirAって、本番前は緊張していても、ステージに上がったらスイッチが入るタイプなんですよ。でも、あの日だけは違ったよね。3人ともそうだったけど。

サダ みんな1曲目の「東京ゴッドストリートボーイズ」はガッチガチだった(笑)。

SOI 根っこ生えたくらい動けなかったもん(笑)。

AirA 心の中では「緊張してない」と思ってたんですよ。でも、体はずーっと震えてて。

SOI 不思議だよね。サマソニとか、もっと大きい会場に立たせていただくこともあったけど、ワンマンは変なモードに入っちゃった(笑)。かかっちゃったというか。

サダ 私、いつも本番前にごはんバクバク食べるんですけど、ワンマンの日は初めて食欲が湧かなかった。

AirA わかる! 私もずっとウロウロしてた。

SOI カメラもたくさん入れていただいたし、Nanase(Akiyama)さんという素晴らしいVJの方に映像を作っていただいて。皆さんのがんばりを見てるっていうのもあるよね。皆さんが準備してくださったものを俺らの演奏で無下にするわけにはいかない。だから、失敗できないっていう。

AirA 全員が同じ気持ちでがんばってたからね。

サダ ワンマンを経てからのライブは、今までと感覚が変わりました。

SOI マジでひと皮むけたね。

サダ うまく言えないけど、ステージに立ったときの気持ちが変わったし、パフォーマンス力が上がった気がする。

AirA 私は、もっと気楽にできるようになった。

サダ 力を抜けるようになったのかな。成長したね。

仲間かも!

──「CRASH OUT!!!」のアレンジも最高でした。

AirA あれはマジでSOIが、がんばったんですよ。当日の朝6時まで作業してたんでしょ?

SOI ずーっとファミレスで作ってた(笑)。「CRASH OUT!!!」は、マイケル・ジャクソンやクインシー・ジョーンズのようなR&B、ディスコサウンドをイメージした楽曲なんですけど、その中にエレクトロなサウンドの効果音も多用していて、そのどっちにも転べるようにしていたんです。あの曲をどうアレンジしようかと考えたときに、バンドセッションっぽい感じのアイデアもあったけど、「いや、これはシンプルに俺がDJを爆回しするのでいいんじゃないか?」って。

サダ ふふふ。

SOI もう、クラブにしちゃおうって。うちらだったら、その後バンドにシームレスにつなげられるし。クラブっぽいサウンドから、そのままバンドのセッションにつながって、そこからファンクディスコに戻るっていうあの構成は、僕の中では「OddRe:がどれだけボーダレスな音楽をやっているか」の意思表示になればと思って作りました。

──そういう音楽性も含めて、OddRe:はかなり挑戦的なスタンスで音楽をやっているバンドだと思います。皆さんの中でイベントやフェス出演は、ワンマンとは違って、もう少しケンカ腰というか、「カマしてやるぞ!」という気持ちもありますか?

サダ うん、フェスとかサーキットはケンカだと思ってます(笑)。

SOI 僕は本気で天下一武道会だと思ってるよ。

AirA わかる。「絶対勝つからな…!」って気持ちだよね。

サダ ライブにおいては仲よくしようなんて思ってないもんね。でも、ワンマンは違ったなあ。「みんなで作ろう!」みたいな気持ちに、ちょっとなった(笑)。みんなでジャンプしたり、コール&レスポンスすると、「仲間かも!」みたいな。

ユウキ サダ(B, Vo)

ユウキ サダ(B, Vo)

SOI そこが特殊だったよね。ワンマンも最初は「カマすぞ!」って意気込んでたけど、3、4曲目くらいから「あ、そういう感じでもないんだな」って、お客さんに教えてもらったというか。もちろん、前のめりにカマしにいくライブもあっていいんだけど、ワンマンでは別の温もりみたいなものを感じたんですよ。まあ初ワンマンなんで、温もりとか言いつつ、試されてる感じもあるんですけどね(笑)。僕らもファンも、お互いに「お前ら、どんだけできるんだ?」って。なんにせよ、僕はどっちも好きだな。ワンマンも、フェスやイベントに出させてもらうのも。

プロになったんだな

──ワンマンのアンコールでは、IRORI Recordsからメジャーデビューすることが発表されました。その約2週間後にメジャーデビュー曲「Revival」がリリースされましたけど、意識が変わったりはしました?

サダ いや……わりとぬるっとしてたから(笑)。メジャーデビュー日も一応あったけど、メンバーと一緒にいたわけでもなくて。深夜0時を過ぎてメジャーデビュー日になったとき、私はドンキで買い物してたんですよ。「待って。あと数分じゃない?」と思って、ソワソワしてLINE見たけど誰も動いてなかった(笑)。

AirA うちはベッドでゴロゴロしながらケータイ見てて、「あ、0時になった。デビュー……したなあ」みたいな。

SOI 俺は何してたのかすら覚えてない(笑)。まあ、メジャーに行ったからと言って音楽的にやることが大きく変わるわけではないですからね。助けてくれる人が増えたのはすごく重要なことですけど。とにかく今、オモロいです。単純に、一緒にふざけられる仲間が増えた感覚で、特に仰々しくなったわけでもなく、もっと面白いことができるなって、ピュアにそう思えてる。

サダ 私、当日はあんまりだったけど、「メジャーデビューしたんだ!」ってすごく実感した瞬間があって。IRORI Recordsが広告を打ってくれて、渋谷のタワレコにアー写の特大ポスターが貼り出されて、街頭ビジョンで「Revival」がずっと流れたんですよ。それを見に行ったときは「あっ……こっちに来た」と思いました。「プロになったんだな」って。

AirA 私も、あの広告が流れ出した日に見に行って、ちょっと涙が出ました。

サダ ずっとファンの目線で、好きなアーティストがあのビジョンに出てるのを見に行ってたから。「自分が画面の中に入ったんだ」って、感動した。

AirA あと、Xでエゴサをすると、ファンの方たちがいっぱいお祝いのコメントをしてくださっていて。あれもうれしかったな。

SOI 確かに、俺らよりもリスナーの方たちが喜んでくれたのはありがたかったね。「俺たちはすごいことをしているんだな」と思えたから。

サダ いいものを届けないとね。